概要
標高は538mであり、険しい山道を抜ける峠である。また福井県における嶺南、嶺北を隔てる三つの峠の最南端に位置する。「酌子峠」(しゃくしとうげ)、「虎杖崩」(いたどりくずれ)といった別名があり、それぞれの名の由来にも諸説ある。ただし栃ノ木峠という名の由来は峠付近に栃の大木があった為、という説が有力である。古代から北国街道の難所として知られており、安土桃山時代からは特に重要な要所とされた。またこの付近には若狭の野坂山地や越前の両白山地、湖東の伊吹山地がそれぞれ聳えており、これらの山地の間をほぼ直線状に南北に伸びる柳ヶ瀬断層が形作る谷の最高点が栃ノ木峠になっている。南側から峠まではなだらかに登っているが、峠から北側は急傾斜のヘアピンカーブで下っている。ちなみにかなりの長さを持つ国道365号で、山岳系の難所としてはこの栃ノ木峠が随一であろう。
道路状況
決して低くはない峠ではあるが、カーブミラーやガードロープも設置されており、1.5車線以上の道幅が常に確保されているので、山道に慣れたものなら走りやすい部類の峠に入る。ただし連続カーブや曲がり損ねたら崖から落下という箇所があったり、道幅の割りには大型車が嶺北方面(武生市、福井市、加賀北陸方面)への抜け道としての利用も多く、初心者にはあまり勧められない道と言える。滋賀県側の峠の麓から福井県道・滋賀県道140号敦賀柳ヶ瀬線が分かれており、ここを経由することで国道8号の峠である新道野越に出ることが出来る。こちらの峠のほうが栃ノ木峠に比較し、はるかに安全に走ることが出来る峠なので、運転に自信のない人はこちらを使ったほうが良い。福井県敦賀市内に国道476号が走っており、南越前町で国道365号と重複するので利用しやすい道である。
淀川の源
「淀川の源」の碑
淀川水系の最北端に位置する滋賀県長浜市余呉町。
福井県との県境にほど近いこの町の栃ノ木峠に「淀川の源」の碑が建っています。
この碑の建つ場所は、高時川の最上流部に位置し、この地で生まれたせせらぎは、高時川を経て姉川となり琵琶湖に流れ込みます。 また、琵琶湖では滋賀の山間部に発する大小支川と一緒になり勢田川から流れ出て宇治川となり、木津川、桂川を合わせて大阪平野を流れ、神崎川、大川を分派して淀川として大阪湾に注ぎます。
淀川の河口から最も遠い所(最北端)にある、高時川最上流のこの碑は、淀川水系の源に位置します。
碑の位置
- 滋賀県長浜市余呉町中河内栃ノ木峠
(北陸自動車道木之元ICより国道365線を福井方面へ25㎞、県境付近の進行方向右側) - 北緯 35度41分41秒
- 東経 136度9分43秒
- 標高 約540m
- 淀川河口からの距離 約170km
参考資料:わたしたちの長浜、Wikipedia
本日の訪問ありがとうございす。