北島邦彦の「すぎなみ未来BOX」

元杉並区議会議員(2007-2011)北島邦彦の活動日誌 e-mail kjmirai@jcom.home.ne.jp

オスプレイ岩国搬入弾劾ー再論

2012年07月25日 | 日記
昨日のブログにオスプレイの岩国搬入弾劾の書き込みをしましたが、もうちょっと詳論した文章を書いてみました。来月初め発行のある月刊誌に掲載される予定です。

新型輸送機MV22オスプレイ12機が、7月23日に米軍岩国基地に搬入されました。現地では早朝から500人の労働者人民が基地対岸に集まり、オスプレイ陸揚げに抗議しました。反戦共同行動委員会の中国・四国の仲間たちも、この抗議行動に参加しています。また、日常的に厳戒警備が敷かれている首相官邸前でも、200人がオスプレイの沖縄配備に反対する抗議行動に起ち上がっています。原発再稼動に反対する抗議行動とともに、危機に立つ野田政権を直撃する闘いになっています。
山口県岩国市は、筆者の生まれ故郷です。山口県はもともと保守的な政治風土をもつ地方と言ってよいと思います。民主党政権が誕生した3年前の総選挙においても、県内にある4選挙区うち岩国地域を除く3選挙区で自民党が勝利しているほどです。現岩国市長・福田良彦氏も、空中給油機配備問題などで政府と対立した前市長を選挙で破った自民党員です。しかし、オスプレイ搬入に対する岩国市民の怒りは、当初何も問題視せず搬入を容認しようとしていた岩国市長をも揺り動かして反対の姿勢をとらせ、“街ぐるみ”の闘いへと発展しています。
そもそも「安全性の確認をする」などと言っている、野田首相のペテンを許してはなりません。本来的に武器には「安全性」の思想などありません。軍事的要請にいかに応えるかのみが問われており、その武器を使用する兵士の安全など二の次三の次、ましてや周辺住民の安全など想定の外です。その最たる存在がオスプレイです。
岩国市民の怒りは、沖縄県民のオスプレイ配備反対の闘いと完全に一体であり、8・5沖縄県民大会の10万人を超えるであろう闘いにがっちり連帯する闘いを生み出しています。沖縄―本土を分断することで辛うじて成り立ってきた日米安保体制を、その根底から撃ち破る闘いの始まりです。安保闘争の新たなシーンへの突入となっています。
こうした事態が生じたのは偶然ではありません。オスプレイが安全か危険か…岩国市民・沖縄県民の問題意識は、今やこうした点にとどまっているわけではありません。こんな危険な武器を有無を言わせずに地元に押しつけて、それに抗議する地元の声をまったく聞こうとしない政府のあり方、政治のあり方に対して怒っているのです。原発再稼働に関わる政府の態度とまったく同じであり、オスプレイ反対の声と原発再稼働反対の声は同じ底流から発せられています。もうこんな政治は耐え難い!もうこんな政権は許せない!こんな社会は根本的に変えなければダメだ!何が「国民の生活に責任がある」だ。何が「国民の生活が第一」だ。こうした怒りであるからこそ、この闘いは永続的であって、日米安保体制の打破までやむことはありません。8・5ヒロシマ―オキナワを貫く闘いに、反戦共同行動委員会は全力で決起しましょう!