北島邦彦の「すぎなみ未来BOX」

元杉並区議会議員(2007-2011)北島邦彦の活動日誌 e-mail kjmirai@jcom.home.ne.jp

原発ストレステスト意見聴取会

2012年02月08日 | 日記
経済産業省で開かれた「第8回発電用原子炉施設の安全性に関する総合評価{いわゆる「ストレステスト」ですね}に係る意見聴取会」を傍聴してきました。ほんとうにアリバイだね!メディア報道では、大飯3・4号機および伊方3号機について「一次評価審査書は妥当」という報道がなされるのでしょうが、聴取会での議論はそんな内容ではまったくありませんでした。「ストレステストに対する合否を決定するといったレベルよりずっと以前の議論をしている」「弱点を見つけて解析して安全かどうかを評価するのがストレステストであって、それよりさらにシビアな状況を想定して解析・評価していく…したがって、どこまでいってもこれで安全だと断言できる性質のものではないはず」「確率論的安全評価がいかに原発の安全を阻害してきたか」などの意見が、聴取会の批判派?懐疑派?懸念派?の委員から出されていました。それに対して原子力安全・保安院は意見を聞きおくといった姿勢で、議論して審査書をつくりあげていくのではまったくありません。審議会などではなく意見聴取会というわけです。黒木審議官は審査書の中途半端性を指摘されても、「地元の理解」と「大臣級の政治判断」をもって再稼動してく強硬姿勢を露わにしていました。安全の確認は二の次、三の次ってことです。まさしくアリバイです!
傍聴はあらかじめ会場への入室を拒否して、事前登録(身分証提示)のうえ別室モニター傍聴です。公開性はその内容を機械的に伝達すればクリアされるものではありません。裁判にしろ議会にしろ、同じ空気の下に傍聴者がいることで主宰者・主導者の専横を許さない緊張を強いることに意味があり、モニターで見せればいいだろうとはいかないのです。これが真の意味での「公開性」です。
聴取会を傍聴して、あらためて原発再稼動は絶対に許してはならないという確信を強めたところです。