「北の山・じろう」日記

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ロシアのウクライナ紛争に対する認識とは?<ウクライナ紛争2023年10月

2023-10-15 12:21:12 | ウクライナ紛争

21世紀に入ってからの戦争や今回のハマス武装蜂起事件、あるいはアフリカで連続した旧フランス植民地国家で起きた軍事クーデターなどを調べていくうちに、ロシアがウクライナ紛争をどのように認識しているのかが、やっと分かってきました。

ウクライナの歴史は、つい最近までロシアの一地域です。旧ソ連が政治崩壊して、いくつかの国が独立しました。中央アジアの4か国。ウクライナ、ベラルーシ、モルドバ、ジョージア、バルト3国などです。
このうちウクライナとベラルーシは、長い間ロシア領であった国です。大昔からと言っていいような長さです。ウクライナに至っては、キエフ公国がモンゴル帝国に滅ぼされモンゴル帝国が支配し、その後ロシア帝国が勃興してやがてウクライナの地をモンゴルから奪還した頃からロシア帝国の領土です。

ロシアから見るとウクライナやベラルーシは古い時代からのロシアの領土です。つまりロシアの感覚では、今でもウクライナはロシアの領土であるわけです。

あくまでロシア的感覚を言うならウクライナは、旧ソ連の崩壊のどさくさに紛れて勝手に独立した不逞の輩であることになります。

例えばベラルーシのようにロシアに絶対服従して忠誠を誓うなら、ロシアがウクライナに戦争を仕掛けることはなかったと思います。

しかし、ウクライナはロシアを裏切り西側に接近しようとしました。これがロシアを激怒させた原因です。ウクライナを自分の領土だと思っているロシアにしてみると独立しただけでも不届きであるのに、敵である西側に寝返ることは、許しがたいことであった訳です。裏切りに近い感覚でしょうね。

尊厳の革命
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%8A%E5%8E%B3%E3%81%AE%E9%9D%A9%E5%91%BD

独裁的傾向の強かった親ロシア派のヤヌコーヴィチ大統領は追放されて親欧米は政権が誕生します。
ロシアは、これをクーデターと認識しました。

そして、問題があり・・・
『2015年1月末、CNNのインタビューにおいて、当時のバラク・オバマ米大統領が、ウクライナでのヤヌコビッチ大統領の追放クーデターに米国が関与していたことを認めた。 』

アメリカの謀略によりクーデターが引き起こされたと認識しました。これが、現在の続くロシアのウクライナへの軍事介入の大きな理由です。アメリカの謀略によりロシアの領土が簒奪されたと考えたと思います。謀略により奪われた領土は、どんな手段を使おうと奪還しなければなりません。
ロシアのクリミア侵攻
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%82%B7%E3%82%A2%E3%81%AE%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%9F%E3%82%A2%E4%BE%B5%E6%94%BB
ドンバス戦争
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%89%E3%83%B3%E3%83%90%E3%82%B9%E6%88%A6%E4%BA%89

ロシアにとっては、この二つの軍事行動は領土奪還のための軍事行動です。

ここまで事態を一気に悪化させたのは、アメリカが謀略を用いて親ロシア派のヤヌコーヴィチ大統領の追放に加担したからです。これがロシアに軍事力を用いたウクライナ奪還を決意させた理由だと思います。

それと時を同じくしてロシアは、ウクライナ国境のすぐ近く(国境から20kmくらい)のベルゴロド州のヴァルイキВалуйкиに巨大軍事基地の建設を始めています。この基地は今回のウクライナ軍事侵攻の主要基地として使用されています。

2014年のウクライナ革命以降、ロシアとしてはウクライナ領奪還作戦を継続していたことになります。

プーチン氏やロシア政府高官の意味不明なウクライナ侵攻の理由や根拠は、以上を全部ふまえると意味が分かってきます。

それが正しいかどうかは、別の問題にして見てみると?
ロシアにとってみるとアメリカの謀略により不当に奪われたロシアの領土を、軍事力を使って回復しようとしているだけであることになります。

ロシアにしてみると内政の問題であり、欧米のウクライナ支援は内政干渉であることになります。その根拠が2014年革命にアメリカが謀略を使ったことです。

つまり、ウクライナ紛争は普通の戦争とは、かなり性質が異なると言うことです。ロシアの領土回復戦争である側面も、かなり強いからです。

そうであるのに欧米は、一方的なプロパガンダを巻き散らかしてロシアを極悪非道の悪者にしようとしています。

このように理解すると、ロシアの「ちんぷんかんぷん」の主張の意味が分かります。

内政問題と内政干渉と捉えているロシアと、侵略戦争と主張しているウクライナと欧米の双方の主張が、全く嚙み合わないわけです。

だからロシアにして見るとウクライナは、外国勢力の支援を受けてロシアに抵抗する極悪であることになります。ロシアに非は一切なく、ロシアの領土内の反乱勢力に援助する欧米は不当であることになります。

それこそ正に欧米がロシアを侵略しようとしてる動かぬ証拠だと言うことになります。だから、ロシアにとっては祖国防衛戦争であることになります。

この双方の認識に違いを踏まえたうえで当事者以外の国は対応しないと、いつまでも食い違いが続きます。

このように過去を調べてみると、ロシアがアメリカを極悪人のように批判する理由が見えてきます。そうしておいてプロパガンダを巻き散らかしてロシアを極悪人だと批判しているわけです。

なんだか、アメリカがフラフラと腰が定まらない理由も見えてきます。2014年にロシアに謀略を仕掛けた後ろ暗いところがあるから、正面切ってロシアと対決できないわけです。

このように見てくると、ウクライナもロシアとの戦争に勝てるならそれでいいです。
勝てないなら折り合いを考えるべきでしょうね。
そうでないと双方に犠牲が増えるばかりです。

ロシアの戦争の大義名分が、領土回復と祖国防衛戦争である以上、ロシアが中途半端に矛を収めることはないと思います。

ウクライナ紛争も相当胡散臭い部分が見えてきますね?
謀略も良くないし、内政干渉類似行為も良くないと言うことです。

※ロシアが失敗したのは、戦争の理由を「アメリカの謀略により失われたロシア領の回復である!」と明確にするべきだったと思います。(賛成が得られるかどうかは、別にして・・)
それを、「ネオナチを打倒する!」
などと言ったためにロシアのやることが全部、うさん臭くなりました。

※ウクライナの失敗は、腕っぷしの強い悪党と縁切りするときは、ごくごく慎重にやらないととばっちりが酷い事を理解していなかったことです。

 

※あくまでロシアの認識を考えただけです。一方的にウクライナに侵略したロシアは極悪です。


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