「北の山・じろう」日記

内容は主に時事問題。時々株式投資関係の記事も交じります。

西側のメデイアからは、見えないロシア人のメンタリテイ<2023・2・26ウクライナ紛争

2023-04-02 10:04:00 | ウクライナ紛争

何故、あんな戦争を継続しているのか?
もうすでに、人員の数なら推定20万人前後戦死か負傷。
戦車などの重戦闘用車両は、半分以上失っていると思います。しかし、戦争を止める気配は、一向にありません。

ロシア人は、何を考えているのか?
もちろん、そうでない人も沢山います。
そんな人は、刑務所の中かロシア国外に脱出しました。

以下の寄稿をする人物は、ロシア寄りでありどちらかと言うとロシア不支持では、ありません。
しかし、今回の文章から「ロシア人のメンタリテイ」が、見えてきます。

ウクライナ戦争1年、西側メディアが伝えない「それでもロシアが戦争をやめない訳」
2023年02月21日(火)17時50分
https://www.newsweekjapan.jp/sam/2023/02/post-103.php

もちろんロシア国民に対するプロパガンダの徹底もあります。15年前に歴史教育の教科書を、全面的に改訂していたのには、驚きました。

簡単に言うと
「旧ソ連の最高指導者だったヨシフ・スターリン」を英雄にしてしまいました。
ロシアの民族音楽やダンスを見ると、必ずロシア軍と結びつけます。もう、10年以上やって国民に刷り込みを行ってきたのでしょう。

以下引用>
プーチンの政敵として知られる元石油王ミハイル・ホドルコフスキーは、プーチン体制下のロシアの時代精神を、愛国主義と国家主義と集団主義の混ざり合いと評している(ホドルコフスキーは10年間投獄された後、現在はロンドンで事実上の亡命生活を送っている)。
その精神の下では、ロシア人が祖国への誇りを忘れれば、ロシア国家は存在しなくなるとされる。そして、誇るべき偉大なロシアは強力な国家抜きには維持できない。また、ロシア人は集団主義的な国民であり、ロシア人の未来を明るくできるのは個人よりも国家だと考えられている。
・・・
(別の人物)
その人物いわく、プーチンはウクライナだけでなくモルドバものみ込むつもりでいて、その後はさらに東欧も支配下に置き、ヨーロッパに冷戦時代の「鉄のカーテン」を復活させようとしているというのだ。

この見解を聞いた私は、ロシア国内ではこうした動きを支持するムードが高まっているに違いないと思うようになった。もっと言えば、プーチンが権力を保ち続けるためには、そのような行動が不可欠な状況になっているのかもしれない。

国民の気持ちが欧米との戦いに向いているとすれば、絶対権力者の地位を維持したいプーチンは、NATOをポーランドやリトアニアより西に追い払い、旧ソ連時代の影響力圏を取り戻さなくてはならない。

<引用終わり

人的犠牲を無視するのは、旧ソ連時代からの伝統です。
あるいは、帝政ロシア時代からの伝統かもしれません。
その戦術を、確立したのは第二次世界大戦の英雄
ゲオルギー・ジューコフ - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B2%E3%82%AA%E3%83%AB%E3%82%AE%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%82%B8%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%B3%E3%83%95
ノモンハン事変では、旧日本帝国陸軍に壊滅的な打撃を与えました。
後に独ソ戦の上位の司令官となります。

つまり、多くのロシア人がイメージしているのは、これだと思います。この戦争の人的犠牲に比較するならば、ウクライナ紛争の犠牲など取るに足らないものでしょう。

そして、ロシアの独裁者は今年、戦争目的をすり替えました。特別軍事作戦が、祖国防衛戦争になりました。
大祖国戦争 - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E7%A5%96%E5%9B%BD%E6%88%A6%E4%BA%89

つまり、部分的な軍事作戦を最終的には、国家総動員戦争に変化させる意図を、途中から持ったと思います。
それは、ウクライナに簡単には勝利できないときに考えたと思います。あるいは、最初から話をそっちに持って行こうと考えていたのかもしれません。

これは、ロシア人以外には分からないでしょう。
「大祖国戦争 」が、出て来てしまえばだれも逆らうことは出来ません。

最終的にロシア政府の意図した方向にロシア国民は、導かれました。
目的は、偉大なる旧ソ連圏の再興であり、単にウクライナを軍事的に征服するだけが目的ではありません。

ただ、単純に大祖国戦争の時代と今のロシアには大きな違いがあります。

百万人単位の兵士を戦場に投入し続けなければなりません。その装備や兵器を生産する巨大な生産力が、当時のソ連には、ありました。
ロシアの公式統計では、戦争の犠牲者は2660万人とされています。もっとも、スターリンが虐殺した分も含まれているとの説もあります。

戦争の最盛期には、500~600万に以上の兵士が常時、戦場に投入されていました。

今のロシアにそれが、出来るとは到底思えません。
そして、当時はゲオルギー・ジューコフ -と言うこの大戦を全部探しても、めったにいないような有能な指揮官がいました。
ゲオルギー・ジューコフ -は、膨大な人員と戦力を戦場に投入しただけではありません。ナチスドイツに勝ち抜くだけの戦略と作戦計画がありました。

☆ちなみにナチスドイツの強さを改めて考えるなら?
陸上戦闘のみで考えるなら、チンギス・ハーンのモンゴル帝国と同じ程度の強さがあると思います。あるいは、史上最強かもしれません。もし、ゲオルギー・ジューコフ と言う軍事的天才が、ロシアにいなかったなら?
おそらく、旧ソ連はウラル山脈の東側に追い払われたでしょう。

今のロシア軍は、膨大な人員と戦力の部分だけを真似ています。そうではなく、優れた戦略と作戦計画があったから勝てたのだと言う単純なことを、今のロシア軍の指導部が理解しているとは、到底思えません。

☆結論
多くのロシア人は、ロシアは偉大さを取り戻すべきだ・と考えているようです。
そして、ロシアの民族性として領土に対する異常な執着心が、あります。
ウクライナはロシアの領土であり、取り戻すのがロシアの権利だと考えているのでしょう。だから、反乱者には懲罰があって当然だ・と言うことです。
現在の常識からすると、逸脱していますがロシア人の感覚は、19世紀の帝国主義時代と同じだと言うことです。
逆らうものは、暴力と破壊と恐怖を持って弾圧支配する。
これしか、方法を知らないのです。
ロシア人が昔からそうされているから、人もそうされて当然と言う、ロシア人以外には絶対理解不能な考え方です。

ロシア人がそれを止めるのは、相手が強くて無理だと分かった時だけです。
そして、ロシアの歴史を見るなら戦争に負けた時、政変が起きます。最近では、東西冷戦に敗北した後に政変が起きました。

西側の人間は、西側の価値観でロシアを理解しようとします。しかし、それではロシアの本質は絶対に理解できません。ロシア人の価値観は、西側のそれとは全く、異なる異質なものだからです。

そう理解するなら、和平や停戦の提案は、弱さを示すものであり、「もうそろそろか?」とロシアが喜ぶだけです。軍事的にウクライナが勝利しなければ(あるいは、ロシアが勝利しなければ)この戦争は、終わりません。

ウクライナ人道危機救援金 - 日本赤十字社
https://www.jrc.or.jp/contribute/help/ukraine/



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