寒中の熊野古道大雲取小雲取越を1泊2日で歩いて来ました。大雲取越えは熊野古道の中でもいちにの難所と言われ藤原定家も「後鳥羽院熊野御幸記」に「終日嶮岨を超す。心中は夢の如し。いまだかくの如きの事に遇わず。雲取紫金峰は手を立つるが如し。・・・」と記しています。
1日目は請川から熊野川町小口までの小雲取越を歩き小口の民宿「百福」にお世話になり2日目は那智までの大雲取越を歩きました。
小雲取越 移動距離: 13.0Km
所要時間: 4時間56分
累積標高差: ±1、100m
大雲取越 移動距離: 16.8Km
所要時間: 7時間53分
累積標高差: ±1、550m
★1日目小雲取越
那智の大門坂駐車場に車をデポしバス(1回乗り換え)で本宮町請川まで移動しました。バスはカモシカ夫婦の貸しきり状態です。この時期古道を歩く人は少ないですよ。
最初は杉林の中を登ってゆきます
少し登ってくると綺麗な自然林となり
ルンルン気分で歩けます
今日の歩きで1番標高の高い所辺にきました
小雲取コ-スの中で唯一眺望の良い所である「百間ぐら」です。西の方向には素晴しい景色が見れます。大塔山は手前の赤倉岳に隠れて見えないのが残念です。
僕も1枚
此処から小口までは石畳の急な坂を降ります、この坂は足に堪えます
写真以上に急ですよ
やっと小和瀬の集落裏手に出ました。
此処から約1Kmほど行った所にある大雲取越登り口の近くの民宿「百福」にお世話になりました。料理も美味しく主人や奥様もよくお話をして下さり楽しい一夜を過ごすことが出来ました。
★2日目大雲取越
昨夜はゆっくり休めたのと又昨晩サッカ-アジアカップ決勝で日本が豪州を下し優勝したので気分よく今日の大雲取越を歩けました。
朝8時に「百福」の奥さんに門前で明るい見送りを頂いて出発です。
上り口から越前峠までは急登の連続で寒さを忘れての歩きです
有名な「円座石(わろうざいし)」です。
石に刻まれた梵字は、右が阿弥陀仏(本宮)、中央が薬師仏(新宮)、左が観音仏(那智)を表し熊野三山の本地仏の表現とのことです。
梵字部分を拡大
道端のお地蔵さんも「気をつけて歩けよ」といってるようです
此処から急な石段の「胴切坂」が延々と続き一気に350mを上ります
この登りは3回目ですが何時登っても身体に堪えます。
登りきって越前峠を越えれば地蔵茶屋です。綺麗な小屋があり中で昼食休憩としました
越前峠から舟見峠間は標高も高く寒さも半端ではありません、所々には雪が少し・・・
道横の谷川の一部は凍っていました
ザックに提げているペットボトルのお茶もシャ-ベット状に、又日陰の石段は氷でツルツルです。
やっと舟見峠です。 太平洋が、勝浦の街が、太地町が、手前には妙法山が・・・・
此処から熊野那智大社までは殆んど降り一方です
やっと那智大社隣の青岸渡寺横に着きました
本宮から30Km余りの山道を2日かけて歩き無事那智に辿りつけた事を熊野那智大社にお礼参りし大門坂を降って帰りました。
この2日間小雲取越で若いカップル1組に、大雲取越で1人の若者に出遭っただけの静かな歩きでした。
今回の高低図 クリックで大きくして見て下さい
そういえば上のほうの写真の赤倉岳登ったことあります~!
百間ぐらからの山々は帰ってから「パノラマ2」と言うソフトで山名を調べました。
大塔山は近くと思っていましたが見えなかったのでその方向を写真に収めて
帰ってきました。赤倉岳は立派にそびえていますね。
港を見下ろした写真に見惚れました
昔の人が京都や大阪から歩いてきた人にとっては久しぶりの大海原で感動したと思います。
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表紙の写真のことでしょうか。これは近くの大島の山から撮った写真です。左上の平らな陸地が潮岬です。
京都も昼間は10度を越す気温となり過ごしやすくなったと思います。春が来るのが楽しみです。