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ロシア スケトウダラ業界は急激な日本市場へのスリミ供給増加はないと認識している  リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

2024-08-06 10:59:00 | 日記

2024年08月02日

リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

[ロシア スケトウダラ業界は急激な日本市場へのスリミ供給増加はないと認識している]

一連の制裁措置等によりロシアのスケトウダラ業界は、依然として輸出市場の状況が厳しく、また、急激な日本市場へのスリミ供給増加はないと認識している。

ロシアスケトウダラ漁業者協会会長ブグラクは、中国に向けた再輸出フィレ加工向けのH&G(ドレス)等の原料輸出が減少する傾向にあることを指摘、昨年2023年の当該供給量がパンデミック以前の平均レベルを7%下回ったことを明らかにした。

EUは、2022年2月のウクライナ侵攻以降、ロシアの新規の輸出者リスト登録を停止、2024年から2026年の新たな自主関税割当(ATQ)制度から、ロシア産の主要なスケトウダラ等の白身魚を含め水産物製品を除外、輸入免税を停止、13.7%の標準関税を設定し、中国等、第3国が再加工した製品についてもこれを対象としている。   

また、輸出に影響を与える要因の中で、物流費の上昇について言及した。

現在、アジア-欧州の物流費は上昇の一途で、スケトウダラのフィレを欧州に輸送するコストはトン当たり430ドル-450ドルに近づいている。

スケトウダラ製品のもう一つの重要な市場である日本への冷凍スリミの供給も難しい環境となっている。

日本の水産物消費量は減少しており、これにより20年以上にわたって同国の製品輸入は減少している。

また、同様にスリミの消費量も減少し、さらに市場を円安が圧迫している。

ロシアのスケトウダラの資源状況は良好で、来年2025年、さらにTACを増加させる科学的勧告がなされているが、これらの環境から業界は、製品供給のコントロールのため、増枠を求めないことも視野に入れている。

加えて、新たな代替販売市場開拓、ロシア国内市場の発展が戦略的方向性であると考えている。

この3年間で、ロシア国内のスケトウダラ消費量は、ほぼ2倍となり、年間で最大35万トンに達すると予想されている。

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