ロシア漁業ニュースヘッドライン

北海道機船漁業協同組合連合会
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一般社団法人北洋開発協会

#32 洋上風力発電と漁業 海外の経験 米国 ノースカロライナ州 漁業補償プログラムの取り組みに参加

2023-05-31 15:23:37 | 日記

 

2023年05月31日

北海道機船漁業協同組合連合会内 一般社団法人北洋開発協会 原口聖二

[#32 洋上風力発電と漁業 海外の経験 米国 ノースカロライナ州 漁業補償プログラムの取り組みに参加]

日本での先行する欧米の洋上風力発電の漁業分野との共栄、相乗効果等の成功体験は、ほとんどが開発事業者による切り抜き発信で、実際に漁業分野の情報にアクセスしていくと様々な問題が報告されている。

米国南東部ノースカロライナ州知事ロイ・クーパーは、2023年5月29日、洋上風力発電開発プロジェクトにおける漁業経営への影響を軽減するための調整プログラムに参加する他の大西洋岸州のグループに加わったと発表した。

ロイ・クーパーは、沿岸沖合漁業を守りながら、同州の洋上風力発電目標を達成するよう取り組むことが重要だと述べ、他の州と協力し、両方の目標を確実に達成することに全力で取り組んでいくと加えた。

ノースカロライナ州は、メイン州、ニューハンプシャー州、マサチューセッツ州、ロードアイランド州、コネチカット州、ニューヨーク州、ニュージャージー州、メリーランド州、バージニア州、そしてデラウェア州と、この問題について協力連携することになる。

現在、この取り組みは、洋上風力発電開発プロジェクトに関連して経済的影響が生じた場合に、商業漁業者に補償する枠組みを確立することに焦点を当てている。

このために開発事業者が支払う金銭的補償を管理するための地域的なアプローチを設立することを目的としている。ノースカロライナ州の沿岸沖合漁業による経済的影響は年間45 億ドルを超えている。

各州は協力して、一貫した公正かつ透明な補償手順を開発し、漁業補償のための非営利の地域基金管理者の設置を計画している。

ロイ・クーパーは、2021年6月9日付執行命令No.218により、同州沿岸沖合での洋上風力エネルギーを2030年までに2.8ギガワット、2040年までに8.0ギガワットを調達する目標を設定している。

なお、これらのプロセスの調整には、商業漁業の立場を代表する“責任ある沿岸沖合開発同盟”(RODA)、内務省エネルギー管理局(BOEM)、海洋大気庁(NOAA)、開発事業者の“アメリカン・クリーン・パワー” (American Clean Power)社、そして基金管理を専門とする法律家らが含まれている。

 

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世界の水産物缶詰市場成長予測 2033年に172億ドル  リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

2023-05-30 11:29:45 | 日記

 

2023年05月30日

リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

[世界の水産物缶詰市場成長予測 2033年に172億ドル]

ロシア食品業界紙(WEB)は、世界の水産物缶詰市場が急速に成長しており、昨年2022年の95億ドルから、2033年には172億ドルに達するとの予測を示している。

急速な成長の理由として、消費者の手軽で便利な食品に対する需要増加と、包材業界のイノベーション等を指摘している。

水産物製品はオメガ3脂肪酸を豊富に含む健康的食品とみなされている。

また、現代のブリキ缶の品質は向上しており、缶が腐食から守られ、缶内の水産物加工品を腐食生成物による汚染から守る内張り等の技術も施されている。

缶詰製品が便利で安全な品質となっていることに加え、プラスチック包装の害に対する意識の高まり、世界のリサイクル率の向上が、市場の成長をさらに後押ししている。

なお、ロシアの缶詰生産は水産物製品生産全体の10%を占めている。

 

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#31 洋上風力発電と漁業 海外の経験 豪州 ロブスター業界が反対を強める

2023-05-29 16:26:41 | 日記

 

2023年05月29日

北海道機船漁業協同組合連合会内 一般社団法人北洋開発協会 原口聖二

[#31 洋上風力発電と漁業 海外の経験 豪州 ロブスター業界が反対を強める]

日本での先行する欧米の洋上風力発電の漁業分野との共栄、相乗効果等の成功体験は、ほとんどが開発事業者による切り抜き発信で、実際に漁業分野の情報にアクセスしていくと様々な問題が報告されている。

南オーストラリア州ポート・マクドネルの漁業者は、“ブルー・フロート・エナジー”(Blue Float Energy)社が提案している南東部沿岸沖合における洋上風力発電プロジェクトに対し反対を強めている。

このプロジェクトでは当該南東部沿岸沖合に1.1ギガワット、77基のタービンの建設が計画されている

ポート マクドネルはサザンロックロブスター(ミナミイセエビ)漁業の中核地となっている。

この計画は、オーストラリア気候変動・エネルギー・環境・水省(DCCEEW)に提出され、プロセスの初期段階だが、すでに、商業漁業と海辺の観光に依存しているポート・マクドネルの地域経済と住民に強い抵抗を受けている。

地元漁業者らによると、タービンの設置予定区域は距岸8km-20kmで、サザンロックロブスターの漁場であり、タービンが建設されれば当然、漁場が利用不可能になると懸念が広がっている。

オーストラリアのサザンロックロブスター産業規模は、約2 億5,000万ドルの価値とされている。

サザンロックロブスター漁業者ゼブ・ジョンストンは、同業他者、地域住民らと協力して風力発電プロジェクトに反対することを目的とした委員会を設立した。

ゼブ・ジョンストンは、漁業者として、正に海を大切に思っていると語り、農場のようなもので、それを危険にさらすものを見たくないと言及、業界は厳しい資源管理を行い、漁獲割当の制限を行ってきた効果で、最も良好な状態にあると述べ、洋上風力発電プロジェクトによるプラスの影響は想定できないと加えた。

プロジェクトのプロセスには10年近くかかる見込みで、タービンの建設開始には最大で8年かかる見通しとなっている。

“ブルー・フロート・エナジー”社代表は、地域を徹底的に調査し、プロジェクトの影響と地域への利益を十分に理解するために長期間を費やす所存であり、地元産業とこれらに取り組みたいと述べた。

一方、長年にわたり水産物の流通に関わってきたトム・ライアンは、再生エネルギーに決して反対するものではないが、現在の計画では、タービンの周囲に設定されることが予想される大規模な立入禁止区域により、漁船による漁場へのアクセスが制限され、これらの建設プロセスと設置でサザンロックロブスターの生息地と産業は破壊されるだろうと語った。

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“ロシア漁業会社”所属スーパートロール3隻目 ”メカニック・マスラク”(Механик Маслак)操業開始へ

2023-05-28 08:21:13 | 日記

 

2023年05月28日

リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

[“ロシア漁業会社”所属スーパートロール3隻目 ”メカニック・マスラク”(Механик Маслак)操業開始へ]

ロシア漁業最大手”ルスカヤ・ルイボァプロムシェレンナヤ・カンパニヤ “(Русская рыбопромышленная компания「ロシア漁業会社」)所属新鋭スーパートロール漁船の3隻目、“投資クオータ”利用建造プロジェクトの2隻目となる”メカニック・マスラク”(Механик Маслак)が操業を開始する。

サンクトペテルブルグのアドミラル造船所から引き渡された“メカニック・マスラク”は2023年2月22日出港、ブラルタル海峡とスエズ運河を通過、母港にするウラヂオストクに寄港した後、クリール海域で同年4月15日から5月17日の間、試験調整を行い、これを完了した。

「ロシア漁業会社」はスーパートロールのモデル船としてトルコ造船所で“ウラヂミル・リマノフ”(Владимир Лиманов)を建造し2021年に、また、同デザインで“投資クオータ”を利用し国内で建造した“カピタン・ヴドヴィチェンコ”(Капитан Вдовиченко)を2022年10月に、それぞれ操業開始させている。

同社は“ウラジミル・リマノフ”と同タイプのシリーズのスーパートロール漁船を更に“投資クオータ”を利用して10隻揃える計画をしている。

このシリーズ船は全長108mで、年間6万トンの漁獲能力を有し、船内で1万5,000トン以上のスケトウダラのフィレ、ミンス、すり身を船内で生産、残滓はミールとオイルに完全に処理され、漁獲物の最大100%を付加価値製品化することを可能にするプラントが設置される。

今年2023年1月1日から同年4月10日まで展開された春季オホーツク海抱卵スケトウダラ操業の漁獲成績において、「ロシア漁業会社」の当該スーパートロール漁船“ウラヂミル・リマノフ”と“カピタン・ヴドヴィチェンコ”に既存トロール漁船“カピタン・オレイニチュウク”(Капитан Олейничук)が続き、同社が1位から3位までを独占した。

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#30 洋上風力発電と漁業 海外の経験 EU 欧州議会 洋上風力発電は環境政策として失敗と非難

2023-05-27 17:57:50 | 日記

 

 

2023年05月28日

北海道機船漁業協同組合連合会内 一般社団法人北洋開発協会 原口聖二

[#30 洋上風力発電と漁業 海外の経験 EU 欧州議会 洋上風力発電は環境政策として失敗と非難]

日本での先行する欧米の洋上風力発電の漁業分野との共栄、相乗効果等の成功体験は、ほとんどが開発事業者による切り抜き発信で、実際に漁業分野の情報にアクセスしていくと様々な問題が報告されている。

欧州議会政策パネルは、洋上風力発電について環境政策として失敗だと非難している。

とりまとめられた当該報告は、ドイツ、ベルギー、オランダ、フランス、スペイン、ポルトガル、そしてスウェーデンの漁業関係者からのヒアリングと証拠に基づいており、欧州委員会と風力産業界が主張する漁業との“対話”“共存共栄”とは程遠い実態であることを強く指摘している。

欧州議員フランソワ・ザビエル・ベラミー(フランス)とアナ・ミランダ(スペイン)が主催して“洋上風力発電プロジェクト – 新たな環境破壊”と題し会合が欧州議会で行われた。

会合には独立した科学者、地方自治体、欧州委員会、風力エネルギー業界、そして、ドイツ、ベルギー、オランダ、フランス、スペイン、ポルトガル、スウェーデンの漁業分野の代表者らが参加した。

欧州議会科学パネルは、洋上風力発電が海洋生物の生態系に及ぼす影響に関する既存の知識との間の矛盾を明らかにした。

騒音、電磁場の影響などの調査研究は、不十分で、正確さと透明性を欠いている。

独立した科学研究機関は、洋上風力発電プロジェクトに関する影響調査について、各国推進当局や風力産業界の影響を大きく受けており、客観的なものとはなっていないと指摘している。

フランスのサンピエール・ドレロン市長クリストフ・スールは、推進当局が漁業や地元コミュニティを完全に無視して洋上風力発電プロジェクトを推進している経緯を説明、風力発電業界の行動がこれらに排除的だったと述べ、今日では略奪的だと加えた。

食料安全保障パネルは、EU国民が輸入水産物に依存している実態から、エネルギー主権と食料自給率のバランスの必要性を指摘している。

フランソワ・ザビエル・ベラミーとアナ・ミランダは、洋上風力発電開発のプロセスにおいて欧州漁業への排他性が予見される現状に直面しており、明確な対応措置を担保するための行動を継続する必要があると結論付けた。

 

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ロシア科学研究機関 極東海域の主要魚種の良好な資源状況を報告

2023-05-26 13:35:54 | 日記

 

2023年05月26日

北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

[ロシア科学研究機関 極東海域の主要魚種の良好な資源状況を報告]

全ロシア海洋漁業研究所ヴニロ太平洋支部チンロは、ウラヂオストクで開催されたフォーラムにおいて、極東海域の主要魚種の良好な資源状況を報告した。

ここ数年、ロシアの漁業生産量約500万トンの内、約350万トンを極東海域が占め、それも徐々に比率が高くなりつつある。

昨年2022年、ロシア極東海域では、スケトウダラが191万7,000トン、ニシン46万2,000トン、イワシ29万9,000トン、サバ7万8,000トン、サケマス27万2,000トン、カニ6万8,000トン等が漁獲された。

ロシアの漁業生産の約40%をスケトウダラ漁業が占めている。

この10年間、スケトウダラの資源評価は増加傾向で高位を維持、四半世紀で最大であり、来年2024年のTAC設定として、今年2023年より更に20万トン増の228万5,000トンが勧告されている。

また、ニシンについても押しなべて良好な資源状況が確認されている。

 

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ロシア スケトウダラ漁業 生産成長も厳しい財務内容

2023-05-26 11:47:47 | 日記

2023年05月26日

リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

[ロシア スケトウダラ漁業 生産成長も厳しい財務内容]

昨年2022年、ロシア極東海域でのスケトウダラの漁獲量は190万トンに達し、TACの開発率は92%だった。

ロシアの漁業生産の約40%を当該漁業が占めている。

この10年間、スケトウダラの資源評価は増加傾向で高位を維持、四半世紀で最大であり、来年2024年のTAC設定として、今年2023年より更に20万トン増の228万5,000トンが勧告されている。

しかし、ロシア漁業庁が発表した暫定的データによると、昨年2022年の漁業、養殖、加工に従事する企業の売上高が総額8,660億ルーブルで前年比7%増加したものの、税引き前利益は1,580億ルーブルで30%以上減少した。

スケトウダラのヨーロッパ市場(スケトウダラのフィレの主要市場)は、2022年に24万7,000トンまで縮小した。

2022年、中国の加工市場は復活し、ロシア産スケトウダラを55万6,000トン輸入したが、ロシア漁業の売上高の伸びは物流費等の高騰で相殺されてしまった。

ロシア産H&Gを原料とした中国加工フィレのヨーロッパへの物流コストは、新型コロナウイルス拡散防止対策以前のレヴェルと比較して3倍-3.5倍に、また、中国への輸出要件を満たすための消毒を含めたコストが25%-30%、それぞれ増加、これに為替要因が加わった。

更に、投資目的漁獲割当の設定による漁船建造プロジェクト等の債務が業界に過大な負荷をかけている。

2019年、業界投資額は22.4%増加して450億ルーブルとなり、昨年2022年には1,400億ルーブルに達した。

これらの資金調達はクレジット、つまり、銀行からの債務であり、一方、純利益が1,170億ルーブルで、これを下回っていることにより、厳しい財務内容を指摘することができる。

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北海道日本海沖 洋上風力 漁業へ影響危惧 有望区域にスケトウダラ産卵場 日刊水産経済新聞

2023-05-25 10:11:34 | 日記

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#29 洋上風力発電と漁業 海外の経験 米国 東部ニューベッドフォード当局 漁業分野への配慮を勧告

2023-05-25 09:30:47 | 日記

 

2023年05月25日

北海道機船漁業協同組合連合会内 一般社団法人北洋開発協会 原口聖二

[#29 洋上風力発電と漁業 海外の経験 米国 東部ニューベッドフォード当局 漁業分野への配慮を勧告]

日本での先行する欧米の洋上風力発電の漁業分野との共栄、相乗効果等の成功体験は、ほとんどが開発事業者による切り抜き発信で、実際に漁業分野の情報にアクセスしていくと様々な問題が報告されている。

米国東部マサチューセッツ州ブリストル郡南部海岸に位置するニューベッドフォード当局は、洋上風力発電会社が新規プロジェクトの許可を求めている開発事業者に、漁業分野への配慮について勧告を行った。

“サウスコースト・ウインド”(South Coast Wind:旧名 Mayflower Wind)社は、マーサズ・ヴィニヤード島南30マイルに位置する2,400メガワットの洋上風力発電プロジェクトを提案している。

ニューベッドフォード港湾管理局事務局長ゴードン・カーは、“サウスコースト・ウインド”社に対し、地元の漁業プログラムやプロジェクトの支援において“ヴィンヤード・ウインド”(Vineyard Wind)社に倣うよう勧告した。

“ヴィンヤード・ウィンド”社の風力発電所プロジェクトは先行して建設に近づいている。

ゴードン・カーは、米国内務省海洋エネルギー管理局(BOEM)からの、プロジェクトの影響を概説した“サウスコースト・ウインド”社の環境影響報告書草案に関するコメントの求めに応じた。

ゴードン・カーは、これまでのプロセスにおける主な懸念は、漁業緩和に関して決定的で強制力のある措置が欠如していることだと指摘している。

ニューベッドフォードや他の港は財政的に恩恵を受ける見通しだが、漁業への影響が懸念されており、“サウスコースト・ウィンド”社は、地元の漁業プログラムやプロジェクトを支援するため、“ヴィンヤード・ウインド”社の緩和計画と同様の“漁業革新基金”の創設を検討すべきだと言及、商業漁業を真に知る専門家を配置した強固な漁業連絡プログラムを展開しなければならないと加えた。

洋上風力発電開発と長年にわたる漁業活動の共存を促進するため、“ヴィンヤード・ウインド”社が漁業軽減基金に175万ドルを提供している。

この資金は、地元の魚類の研究、革新、促進に使用されることとなっている。

また、ゴードン・カーは、海洋生態系や漁業への洋上風力の影響に関しては不明な点が多く、最も影響を受ける地域を特定するのは困難だと指摘し、これが、将来的に変化と影響を測定し定量化できるよう、さらなる研究と分析、評価を続ける必要があると説明した。

更に、環境影響報告書草案は、建設中および建設後最低5年間、商業漁業およびスポーツフィッシング権益の損失に対する補償プログラムを実施すると述べているが、プロジェクトの期間が30年以上続く可能性があり、これでは不十分だと加えた。

ゴードン・カーは、“サウスコースト・ウィンド”社がこれらの問題を真剣にとらえるべきだと結んだ。

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2023年漁期 ロシア沿海地方漁船団 イワシ操業のため南クリール海域へ向かう

2023-05-25 09:25:00 | 日記

 

2023年05月25日

北海道機船漁業協同組合連合会内 一般社団法人北洋開発協会 原口聖二

[ロシア沿海地方漁船団 イワシ操業のため南クリール海域へ向かう]

今年2023年漁期、ロシア沿海地方漁船団がイワシ操業のため、南クリール海域へ向かった。

昨年2022年、ロシア漁船団は、約30万トンのイワシを生産した。

今漁期は最大48万5,000トンの漁獲が勧告されている。

沿海地方企業“プリモレツ” (Приморец)の船団は、既に漁場に入っている。

また、同地方の“ドブロフロート”(Доброфлот)グループから表層トロール漁船4隻、そして2019年まで、日本漁船などの北太平洋上公海サンマの受け入れを行っていた、世界最大の加工母船の内の1隻、3万2,000トン級の”フセヴォロド・シビルツエフ“(Всеволод Сибирцев)がこれに加わることになる。

”フセヴォロド・シビルツエフ“には500名以上が乗船し、少なくとも缶詰5,000万缶と200万パックの加工製品を生産する計画となっている。

”フセヴォロド・シビルツエフ“は、缶詰製品等を洋上で生産するため、1989年にフィンランドで建造された。

同様のタイプの大型加工母船は、1988年から1989年にかけ、フィンランドの造船所で3隻建造された。

”ソドルジェストヴァ“(Содружество)ПЗ-2301、”ピョトル・ジチニコフ“(Петр Житников) ПЗ-2302、そして、この”フセヴォロド・シビルツエフ“(Всеволод Сибирцев)ПЗ-2303で、”フセヴォロド・シビルツエフ“は、2011年12月以降、ギリシャ登記の会社によって、リベリア船籍、船名を”HAINAN BAOSHA 001”として管理運航され、中国漁業へ投入された後、2014年にロシア漁業に復活した。

 

 

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2022年ロシア漁業・水産業 売上7%増も利益30%以上減  リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

2023-05-21 02:11:49 | 日記

2023年05月20日

リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

[2022年ロシア漁業・水産業 売上7%増も利益30%以上減]

ロシア漁業庁が発表した暫定的データによると、昨年2022年の漁業、養殖、加工に従事する企業の売上高は総額8,660億ルーブルで前年比7%増加したものの、税引き前利益は1,580億ルーブルで30%以上減少した。

同庁は、この減益の理由について、船舶修理、舶用機器等の調達のためのコストの増加、西側諸国の制裁を背景に、業界で最も利益を上げていた企業、輸出志向型の典型だったカニ漁業の対象市場への製品供給の縮小を指摘している。

昨年2022年、伝統的にボイル冷凍カニを米国とEUに供給してきたロシアの漁業者は、北米市場への製品の輸出制限に直面しており、これがまだ再開する目途が立っていない。

なお、全ロシア漁業者水産物輸出者協会ヴァルペ会長ゲルマン・ズベレフは、今年2023年のロシアの水産業界の税引き前利益が1,300億-1,400億ルーブル程度になると、更なる減益予測を示している。

 

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ポスト英国EU離脱 アイルランド漁業界 議員団へ支援を求める

2023-05-21 01:35:52 | 日記

 

2023年05月21日

北海道機船漁業協同組合連合会内 一般社団法人北洋開発協会 原口聖二

[ポスト英国EU離脱 アイルランド漁業界 議員団へ支援を求める]

アイルランド漁業界はEUに対し、英国EU離脱後のアイルランドの漁獲枠削減など多くの問題を抱えている同業界へ支援措置を講じるよう求めている。

アイルランドの超党派の議員団は、漁業や沿岸の代表者、この分野で働く人々と会談するため同国の南東部を訪問しており、EUへの勧告を盛り込んだ報告書をまとめることとしている。

南部・東部漁業者協会代表ジョン・リンチは、アイルランドの漁業分野は英国EU離脱により、非常に深刻な影響が出ていると述べ、既に41隻が減船しており、それが沿岸経済に悪影響と否定的マインドをもたらしていると指摘した。

議員団の取りまとめをしているのは欧州議員の“緑の党”グレース・オサリバンで、漁業界全体が、自分たちが公平な漁獲割当配分を受けていないという実感を持っており、EU加盟国としての立場に失望していることは重要だと語り、よく実態を聞いて、支援の用意に取り組んでいくと述べた。

英国のEU離脱による漁獲割当の譲渡は、2021年から開始されており、2026年半ばまで実行される。

譲渡のプロセスは(括弧内は全体に対する比率)次のとおりとなる。

2021年:60%(15.0%) 2022年:70%(17.5%) 2023年:80%(20.0%) 2024年:92%(23.0%)

2025年:100%(25.0%)

非TAC魚種については、2012年から2016年の間に記録された平均漁獲量をベースに、2026年半ばまでに制限されることになっている。

英国に渡る漁獲割当の国別負担は、アイルランドが40%で、EU諸国が60%とされている。

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#28 洋上風力発電と漁業 海外の経験 米国 ロードアイランド漁業者 開発事業者を告訴準備

2023-05-20 01:08:38 | 日記

 

2023年05月20日

北海道機船漁業協同組合連合会内 一般社団法人北洋開発協会 原口聖二

[#28 洋上風力発電と漁業 海外の経験 米国 ロードアイランド漁業者 開発事業者を告訴準備]

日本での先行する欧米の洋上風力発電の漁業分野との共栄、相乗効果等の成功体験は、ほとんどが開発事業者による切り抜き発信で、実際に漁業分野の情報にアクセスしていくと様々な問題が報告されている。

米国北東部ロードアイランド州の漁業者らは、ブロック島南東にあるサウスフォーク風力発電所と呼ばれる12基のタービンをめぐって、米国政府機関や州当局、そして民間開発会社“オーステッド”(Ørsted Offshore North America)らを訴える用意があると明らかにした。

漁業者諮問委員会と個々の漁業者を代表する弁護士マリサ・デソーテルは、“オーステッド”社、ロードアイランド沿岸資源管理評議会、そして海洋エネルギー管理局(BOEM)を相手取って訴訟するという法的通知を、2023年5月10日に関係機関へ送付した。

意向書によると、132メガワットの風力発電所の建設プロセスが合意された計画通りではなく、これを破ったことで、政府機関は洋上風力発電開発を管理する連邦法に違反したことになる。

漁業者らは、“オーステッド”社と共同開発者の“エバーソース・エナジーLLC”(Eversource Energy LLC)が、本土送電網に接続するケーブル敷設について、禁漁区および渡航禁止区域を違法に拡大したと指摘している。

承認 された建設計画では、ケーブルの両側に 500 メートルのバッファーを設定することが求められている。

しかし、伝えられるところによると、2023年4月20日、この地域の漁業者は、“オーステッド”社船舶からケーブルの両側より1.5マイル離れるよう指示されたと述べた。

意向書では、“オーステッド”社による漁業と交通の制限により、漁業者は操業機会を奪われる直接的損害を被ったと指摘、当該損失は想定されておらず、現在の承認の枠組みの下では補償の対象となるか疑問があると言及している。

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ロシア 今漁期専門化された西ベーリング海域スケトウダラ操業開始

2023-05-17 08:01:48 | 日記

 

2023年05月16日

リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

[ロシア 今漁期専門化された西ベーリング海域スケトウダラ操業開始]

今年2023年漁期、ロシア漁業は、西ベーリング海域における専門化されたスケトウダラ操業を同年5月15日から開始した。

今漁期の当該操業TAC設定は61万2,000トンで、前年2022年より5万3,000トン増加しており、過去15年間で最高で、TACの開発率は90%に達すると見込まれている。

大型漁船約50隻を含む約90隻が着業する予定であり、これに政府間協定に基づく外国漁船も加わるものと見られる。

ロシアの科学研究機関によると、夏から秋にかけてベーリング海の気象条件と資源回遊の予測は長期的平均値に一致している。

また、来年2024年の当該操業のTAC設定は、70万トンまで増加させる案が勧告されている。

なお、今漁期の極東海域におけるスケトウダラの漁獲量は既に、100万トンを超えており、前年2022年を9%、8万3000トン上回っている。

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ウラヂオストクでスケトウダラ美食フェスティヴァル“Oh!メガな美味しさ”が開催される “О!Мега Вкус”

2023-05-14 23:52:59 | 日記

 

2023年05月15日

北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

[ウラヂオストクでスケトウダラ美食フェスティヴァル“Oh!メガな美味しさ”が開催される]

2023年5月25日から同28日までの間、ロシア極東の中心地ウラヂオストクで、初めてのスケトウダラ美食フェスティヴァル“Oh!メガな美味しさ”(“О!Мега Вкус”:オゥ・メガ・フクス)が開催される。

このイヴェントには19社と29軒のレストランが参加して、スケトウダラ料理が披露される。

今回が初めての開催となるが、既に、今後5年間のプロジェクトが組まれている。

主催者は、ロシア漁業最大手”ルスカヤ・ルイボァプロムシェレンナヤ・カンパニヤ “(Русская рыбопромышленная компания「ロシア漁業会社」、”美食マップ“(Гастрономическая карта:ガストロノミチェスカヤ・カルタ)、そして沿海地方観光案内センターで、沿海地方政府の支援を受けている。

ロシアスケトウダラ漁業者協会会長ブグラクは、このようなイヴェントの開催は、スケトウダラの消費拡大に重要なツールであると語り、現在の製品が、ソ連時代や2000年代の初めに店頭に並んでいたものとは違う品質のものであることを消費者に紹介する絶好の機会だと加えた。

なお、今日、2023年5月15日から同年6月4日までの間、このイヴェントに合わせて沿海地方のスーパーマーケット・チェーン“サンベリ”(Самбери)では、カニカマを含むスケトウダラ製品の試食をともなったキャンペーンも行われる。

 

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