ロシア漁業ニュースヘッドライン

北海道機船漁業協同組合連合会
http://kisenren.com
一般社団法人北洋開発協会

ロシア極東でFOCとの戦いの一週間が始まる

2011-01-25 16:12:39 | 日記
2011年01月25日 モスクワ発

[ロシア極東でFOCとの戦いの一週間が始まる]

ロシア極東海員組合Дальневосточной организации российского профсоюза моряков (РПСМ) は、1月24日から、FOC船(便宜地籍船)との戦いのキャンペーンを開始すると発表した。

外国の船主に登録されたFOC船は、ロシア連邦へ税金を支払わず、乗組員に対しても最低限の義務を果たしていない。

1月7日オホーツク海で遭難した"Партнер"(パートナー)もカンボジア旗のFOC船で、11名から14名乗船していたとされるロシア人乗組員も、ロシア極東海員組合によれば保険に加入していなかった。

キャンペーン活動は、船舶ばかりでなく、外国船に雇用されたロシア人乗組員も対象としている。

1月24日から同月28日まで行われるキャンペーンでは、FOC船を訪船し、ロシア人船員の給料の遅配や、船員保険の加入状況などを調査する。

ロシア極東海員組合は、日本、韓国、台湾、フィリピン、インドネシア、ニュージーランド、その他各国の海員組合と情報を共有することが可能であり、FOCとの戦いの一週間は、アジア太平洋地域の港へ広がるだろうと広報担当は語った。
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ロシアFOC/IUU取締情報63”Монтбланк”

2011-01-25 12:46:17 | 日記
2011年01月25日 カムチャツカ発
[北東管区国境警備局がカンボジアFOC密漁密輸船を拘束]
ロシアFSB北東管区国境警備局所属警備艇“Аскольд Пынько”(アスコルド ピンコ)が1月23日、パトロール中に不明な小型船を発見、呼び出したが、それは応じずに逃走を開始した。
その後、当局は数時間にわたりこれを追跡、所属航空機も加わり、ようやく停船させ検査をした。
この不明船はカンボジア旗で、船名”Монтбланк”(モンブラン)、検査の結果、母港プノンペン、乗組員17名は全員ロシア人と分かった。
”Монтбланк”は海水循環式の活魚水槽を設備し、違法な活カニ約36トンを所持、更に領海と排他的経済水域を違法に横断した。
この”Монтбланк”、の船長は2006年と2010年にも別の船で同様の違反を犯した経緯にある。
”Монтбланк”、は当局により拘束され、ペトロパブロフスクカムチャツキー港へ連行された。
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ロシアFOC/IUU取締情報62“Вэлиант”Fish Carrier 2509”

2011-01-21 11:16:17 | 日記
2011年01月19日 ウラヂオストク発
[沿海地方国境警備局がカンボジアFOC密漁密輸船を拘束]
ロシアFSB沿海地方国境警備局は当局所属警備艇“Шкипер Гек”(シキペル ゲク)がロシア領海内で密漁をしていたプノンペンを母港とするカンボジアFOC“Вэлиант”(ヴァリアント)を拘束したと発表した。
1月17日、当局は、ロシア領海から全速力で排他的経済水域へ走る、日本で建造されたと思われる小型船を発見した。
この小型船は“Вэлиант”とわかったが当局の呼び出し、停船命令に応じず、3時間半逃走を続けた後、それを受け入れた。
“Вэлиант”の乗組員は違法に漁獲したカニの証拠を隠滅するため、製品を海中に投棄していたが、その残骸が発見された。
“Вэлиант”の乗組員16名はロシア人で構成されていたが、このFOC船は、密漁密輸をおこなうことで良く知れ渡っており、当局により拘束されナホトカ港へ連行された。
“Вэлиант”は2010年9月にも密漁密輸で拘束された後、罰金を支払い解放された経緯にある。
2011年に入り、沿海地方国境警備局にとって2隻目の拘束事件で、1隻目は1月5日、カニを密漁し密輸を試みたシェラレオーネFOC“Fish Carrier 2509”だった。
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ロシアFOC/IUU取締情報61"Партнер"

2011-01-11 16:21:50 | 日記
2011年01月10日 サハリン発

[行方不明小型船"Партнер"(パートナー)は密漁密輸船だった]

1月7日、タタール海峡において遭難信号を発し行方不明となった小型船"Партнер"(パートナー)の乗組員は亡くなった可能性が高くなった。

ロシア連邦漁業庁長官クライニーは、この件に関して"Партнер"は密漁密輸船で、救命胴衣や救命ボートも設備していなかったと想像され、現場の海況も波の高さ3.5m、海水温2-3度で、乗組員の生存の可能性は極めて低いと発表した。

情報によると、"Партнер"はカンボジア旗で、乗組員はサハリン在住ロシア人11-14名で構成されていたが、クライニーは、この船が昨年10月にも密漁密輸で当局により拘束されており、単純に書類等を切り替えただけで違法活動を続けていたとみられると指摘した。

なお、ロシア排他的経済水域における便宜地籍船FOCの密漁密輸は大きな問題となっており、衛星位置管理システムを搭載し、それを発信しない船は100%密漁密輸船だとクライニーは加えた。
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ロシア国際漁業見本市“INTERFISH 2010”

2011-01-06 13:39:28 | 日記
ロシア国際漁業見本市“INTERFISH 2010”を見学して

2010年10月下旬、私は、北転船(遠洋底びき網漁船)のロシア海域における来年の漁獲割当に関する業務でモスクワを訪問し、タイミングよく、滞在期間中の10月26日から同月29日まで当地で開催された、国際漁業見本市“INTERFISH 2010”を見学する機会を得たので、その概要を手短にリポートする。
“INTERFISH 2010”は、モスクワ中心部から、北西部へ約60kmに位置するモスクワ国際展示会場“クロッカス”エキスポセンターにおいて、ロシア連邦漁業庁長官クライニー氏が開会を宣言、VIPゲストによる展示視察で始まり、海外から12ケ国、内外150を越える企業が参加しておこなわれた。
展示内容は、漁業船団や造船、加工機器などの紹介が中心で、水産加工製品などの流通関連の提案は少なく、日本のインターナショナルシーフードショーなどとは趣が異なるもので、また、ロシア国内の出展者は、モスクワはもちろん、アルハンゲリスク、カリニングラード、ムルマンスクなど、西部、北西部地方の企業などが大勢を占め、極東地方からは、カムチャッカインペクス社を含め2、3社にとどまった。このことから会場で出会う日本の業界と付き合いの深いロシア人来訪者は、イズマイロフ氏、ジラーノフ氏をはじめとするモスクワの漁業政策当局の幹部OBが中心となった。
一方、この見本市では、期間中、産業の発展に関する会議・公開討論が用意され、「現代の養殖産業の発展のための科学的基礎、およびその製品の合理的な利用」に関する国際的な研究と実行についての会議、「沿岸漁業の規則の問題と調整」や「ロシア船団の国内造船所での建造の現状と展望」についてのパネルディスカッションがおこなわれた。
また、ロシア連邦漁業庁とノルウエー水産物輸出審議会がオーガナイザーとなり、「水産マーケットの未来」“ロシアは高品質水産製品で戦う”と題して、世界の水産市場のトレンドの急速な変化、水産食品の品質管理、新市場創出のための投資分配などのマーケット戦略なども討論された。
なお、今回の見本市で最も政策的な発信力を示したのは、ロシアの水産分野を所管する第1副首相ズプコフ氏が主催した、ロシア水産分野への漁業投資開発のための円卓会議だった。会議には、長官クライニー氏はもちろん、ロシア業界の指導者、海外からの代表者が出席、日本からは業界代表として(社)大日本水産会専務重氏も参加した。円卓会議では、ロシア200海里内資源の外国ユーザへの配分とロシア水産業への海外からの投資のあり方が“関連した問題”として話し合われ、日本業界にとってもロシアとの“付き合い方”を強く示唆するものとなったことを特筆しておくこととする。
2010年11月1日
北海道機船漁業協同組合連合会
参事補 原口聖二
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ロシアFOC/IUU取締情報60“Гледис”Санри”

2011-01-05 14:33:45 | 日記
2010年12月30日 サハリン発
[サハリン国境警備局が2隻の外国船を拘束]
ロシアFSBサハリン国境警備局は、2隻の外国船を環境関連法等違反で拘束したと発表した。
サハリン時間12月29日1015、当局はタタール海峡を、航空機を使用しパトロール中、カンボジア旗“Гледис”(グレデイス)を発見し検査した。
検査により“Гледис”の母港はプノンペン、乗組員14名はロシア人とわかり、同時に、船内から約5トンの活カニ製品が発見されたが、“Гледис”は、この商業活動するための許可を得ておらず、当局はこれを拘束した。
また、12月30日0730、当局はカンボジア旗“Санри”(サンリ)をロシア領海で停船させ検査した。
“Санри”の母港もプノンペンで、乗組員は、ロシア人10名、インドネシア人4名で構成されていた。
“Санри”は24トンを超えるカニ製品を所持していたが、違法国境横断および水棲生物資源密輸の指摘を受け、これも当局により拘束された。
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