ロシア漁業ニュースヘッドライン

北海道機船漁業協同組合連合会
http://kisenren.com
一般社団法人北洋開発協会

ロシア産カニ 日本を経由してロンダリング

2012-10-31 23:15:29 | 日記
2012年10月30日
韓国発
[ロシア産カニ 日本を経由してロンダリング]
ロシア海域で密漁されたカニの原産地証明を日本の機関が発行することで、ロンダリングされた取引が行われていると伝えられた。
ロシアは最近、日本と韓国がカニの密漁密輸製品の取引を黙認しているとして、韓国、日本と結んだすべての協定を中断、ロシア海域での漁獲クォータ配分を留保できる権利を主張した。
ロシアは、カンボジアなどの便宜置籍船が、日本の北部の港を基地として活動、ロシア海域でカニを密漁、漁獲した製品を日本市場に供給し、一部は日本から韓国へ再輸出されてきたとしている。
韓国に輸入されるロシア産のカニは、昨年2011年2,700トンだったが、今年2012年に入って8月末までで3,000トンに増加した。
この中のどれくらいが密漁密輸製品なのかは分からないというのが韓国輸入業者の説明だ。
日本を通じて韓国に入ってくる密漁密輸カニは、日本で合法的な書類を整えられ、所謂ロンダリングがされているためだ。
鷺梁津(ノリャンジン)水産物市場では昨年2011年、活タラバガニ価格はkg当り2万3,000ウォン程度だったが、今年2012年同期は1万ウォン下落した。
韓国とロシアは、2009年12月締結した水棲生物資源の密漁密輸防止協定に基づき、両国の水産物輸出入に関する情報を共有して密漁密輸製品の取引を禁止している。
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ロシアの密漁カニが日本の港へ殺到 違法なカニの供給を増加させ市場価格を下落させる

2012-10-30 15:08:18 | 日記

2012年10月30日
モスクワ発
[ロシアの密漁カニが日本の港へ殺到]
日本との水棲生物資源の密漁密輸(IUU漁業)防止協定合意が、違法なカニの供給を増加させ市場価格を下落させる逆効果現象を招いている。
この協定は、今年2012年9月にウラヂオストクで開催されたAPEC首脳会談において署名され、現在、両国は来年2013年の初めの発効を目指し、国会承認などの国内手続き作業を進めている。
協定にはロシア権限機関当局が発給する原産地証明の取得の義務化等が盛り込まれており、カニの密漁密輸業者は、発効するまでの間に駆け込みで取引を拡大させたものと考えられる。
ロシア漁業庁によると、北海道の港へ陸揚げされる60%のロシア産カニは密漁密輸製品で、これらは、カンボジア、ベリーズ等の便宜置籍(FOC)船によって搬入されている。
この2ケ月間で日本におけるカニの卸売価格は40%以上下落した。
また、日本の港を経由して、韓国へ供給される新しい密漁密輸カニのルートが指摘されている。
今年2012年7月、ロシアと韓国はIUU漁業防止協定の内容を強化し、韓国の輸入にロシア権限機関当局が発給する原産地証明の添付が義務付けられた。
日本は協定発効までの間、法的には、韓国との協定と同様の義務付けがないため、日本の北海道の港を経由し、韓国へ再輸出される密漁密輸カニも急増している。
この件について、日本は、まだ、協定が批准、発効前であり、法的義務がないと主張しているが、ロシア極東漁業者連合代表ドレムリュガは、これらの活動が、ロシア極東漁業者に極めて悪影響を与えていると言及した。
また、沿海地方漁業者協会会長マルテイノフは、日本とIUU漁業防止協定が署名された当初、これで密漁密輸がなくなると思ったが、実際には、日本へのカニの密漁密輸は拡大しており、今後のロシア税関とFSB国境警備局の活動に期待すると表明した。
ロシア漁業庁は、IUU漁業防止協定発効までの間の問題解決には、日本の指導者の政治的意思が必要だと指摘している。
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ロシア漁業庁職員が水棲生物資源保護のため武装が認められる

2012-10-26 16:01:53 | 日記
2012年10月26日
モスクワ発
[ロシア漁業庁職員が水棲生物資源保護のため武装が認められる]
ロシア首相メドベージェフは、水棲生物資源保護のために、行政執行機関であるロシア漁業庁の職員が武器を使用することを認める法律改正を、2012年10月24日付で承認した。
同庁の担当職員は、水棲生物資源保護のために、武器を一時的に使用する権利を得ることとなった。
同庁の担当職員が使用する武器は次のとおり。
拳銃ПМ(9мм) PM(9ミリ)
ライフルАКМ・АКМС(7,62мм) AKM・AKMS(7.62ミリ)
サブマシンガン*ПП-91«Кедр»(PP-91ケドル)
サブマシンガンОЦ-2«Кипарис»(OTsキパリス)
サブマシンガン«Бизон-2»(Bizon-2)
なおこの外、同庁担当職員は、スタンガン、催涙ガス、ゴム製警棒、手錠、安全ベスト等が使用できる。
(*写真 ПП-91«Кедр»)

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ロシアFOC/IUU取締情報117“Вэлиант”

2012-10-25 09:27:13 | 日記
2012年10月24日
ウラヂオストク発
[沿海地方国境警備局が密漁密輸を繰り返すカンボジアFOC船を拘束]
ロシアFSB沿海地方国境警備局は、ロシア連邦法に繰り返し違反した、プノンペンを母港とするカンボジアFOC船“Вэлиант”(ヴァリアント)を日本海で拘束したと発表した。
2012年10月22日、当局警備艇が、日本海ロシア領海において日本で建造された“Вэлиант”を発見し、呼び出した。
“Вэлиант”はこれに応じず、ロシア排他的経済水域へ逃走を開始したが、当局警備艇の追跡を受け、30分後に停船した。
“Вэлиант”の乗組員は、ロシア人とウクライナ人の14名で構成されており、船長は、韓国の釜山港から日本の稚内港へ向かうところだったと証言している。
“Вэлиант”は、ロシア国境を違法に横断したため、当局はこれを拘束し、ロシア領海に入域した理由等、更なる検査のため、ナホトカ港へ連行した。
“Вэлиант”は2008年以来、カニの密漁密輸を繰り返しており、当局は“問題船”としてリストしていることを指摘した。
(参考過去情報“Вэлиант”事件)
2011年01月19日 ウラヂオストク発
[沿海地方国境警備局がカンボジアFOC密漁密輸船を拘束]
ロシアFSB沿海地方国境警備局は当局所属警備艇“Шкипер Гек”(シキペル ゲク)がロシア領海内で密漁をしていたプノンペンを母港とするカンボジアFOC船“Вэлиант”(ヴァリアント)を拘束したと発表した。
2012年1月17日、当局は、ロシア領海から全速力で排他的経済水域へ走る、日本で建造されたと思われる小型船を発見した。
この小型船は“Вэлиант”とわかったが当局の呼び出し、停船命令に応じず、3時間半逃走を続けた後、それを受け入れた。
“Вэлиант”の乗組員は違法に漁獲したカニの証拠を隠滅するため、製品を海中に投棄していたが、その残骸が発見された。
“Вэлиант”の乗組員16名はロシア人で構成されていたが、このFOC船は、密漁密輸をおこなうことで良く知れ渡っており、当局により拘束されナホトカ港へ連行された。
“Вэлиант”は2010年9月にも密漁密輸で拘束された後、罰金を支払い解放された経緯にある。
2011年に入り、沿海地方国境警備局にとって2隻目の拘束事件で、1隻目は1月5日、カニを密漁し密輸を試みたシェラレオーネFOC“Fish Carrier 2509”だった。
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ロシア漁業ニュースヘッドライン 2012年11月  http://kisenren.com

2012-10-24 17:59:46 | 日記
http://kisenren.com
2012年11月10日 
ユ-ザ-  各位
拝啓 時下ますますご隆昌のこととお慶び申し上げます。日頃は格別のお引き立てを賜り厚く御礼申し上げます。
さて、ロシア漁業庁長官クライニーは、2012年10月17日、記者会見を行い、今秋、IUU漁業(密漁密輸)防止協定に署名したにもかかわらず、日本当局は、ロシアからの密漁密輸カニを防ぐための十分な対応をせず、日本の港を経由して韓国へ搬入される等の流通が増加していると語りました。また、クライニーは、現在も毎月300-600トン、ロシア海域のカニが、カンボジア、ベリーズ、グルジア等の第3国船により密漁密輸されており、その背景に、日本が発給する書類を根拠に、日本を経由して韓国へ搬入される流通もあると指摘、署名した、ロシアと日本のIUU漁業防止協定が発効するまでの、この2-3ケ月間についても、日本当局は秩序回復のための対応を待つ必要はなく、今後、この問題が改善されない場合には、日本と韓国に対し、ロシア排他的経済水域における水棲生物資源の漁獲割当を与えない可能性があると言及しました。
前月に引き続き、今後の日ロの水産分野の協力に大きな影響を及ぼす可能性のある、この問題を、今月号のTopNews としてご報告申し上げます。
なお、ロシア漁業会社を実質支配し、ロシア海域のスケトウダラの漁獲枠を不当に管理しているとされる中国企業“パシフィックアンデス”(PacificAndes International Holdings)が、ロシアの水産投資企業グループ“Русское море”(“ルスコエモーレ”「ロシアの海」)と主要事業を合弁で行う可能性がでてきたと伝えられました。“パシフィックアンデス”の展開に関する問題を、ロシア政府が平和的に解決させるためのシナリオとみられ、2012年10月7日からの週、石油トレーダーで“ルスコエモーレ”主要株主のチムチェンコとロシア第1副首相シュバロフが、この件について協議したとされます。今後の極東漁業に波紋をよぶ問題と位置づけ、この件についても集約して、お知らせ申し上げます。
(*11月下旬から東京において日ロ漁業委員会第29回会議が開催予定で、報告担当者も当漁業委員会に交渉団随行員として参加の可能性があり、例年どおり、12月号は新年1月号との合併号とさせていただきます。今年も変わらぬご愛顧をいただき、誠にありがとうございました。)         敬具

Contents
・TopNews  ロシア漁業庁が密漁カニ流通の新たな物流を指摘
・ロシア 韓日に「スケトウダラのクオータ中断」警告
・ロシアは日本と韓国の漁獲割当拒否で脅かす
・日本と韓国への漁獲枠は確保するが提供は抜本的改善が見られた時
・ロ米漁業委員会に漁業庁副長官ファミンが出席 IUU漁業防止を協議
・ロシアから日本への密漁カニ停止が始まる
・“特別な憤り” IUU漁業防止協定違反の場合 日本と韓国の漁業者は漁獲割当を失う
・ロシア 韓国と日本に漁業枠割り当てない可能性
・日本当局はロシアからのカニ密漁密輸を防ぐための対応を十分に行っていない
・ロシアとカナダによるIUU漁業防止覚書の公式手続きが始まる
・ロシア漁業庁は中国とのIUU漁業防止協定署名のため譲歩を検討する
・第7回国際漁業者会議のテーマは“WTO” ロシア漁業者は外国の経験に学ぶ必要がある
・ロシアのWTO加盟、最初の1ヶ月を振り返る
・問題解決のため“パシフィックアンデス”と「ロシアの海」が合弁へ
・極東漁業会社と業界団体の独禁法公判審理が10月23日に設定される
・中国企業“パシフィックアンデス”の株価低迷
・中国企業“パシフィックアンデス”はロシア漁業会社への資本提携をあらためて否定する
・ロシア独占禁止庁が極東漁業会社と業界団体を提訴
・ロシアスケトウダラ漁業者協会の活動は独占禁止法に違反している
・南クリール漁業区のシロザケの生産量が約4,200トンとなる
・ロシア漁業者による太平洋サケマス生産が42万トンに達する
・ロシア漁業者のサンマ漁獲量が5万5,200トンとなる
・サンマ豊漁で追加処理能力が公募される
・ロシア漁業者のサンマ漁獲量が約4万5,800トンとなる
・ロシア漁業者のサンマ漁獲量が3万6,800トンとなる
・ロシア漁業者のサンマ漁獲量が3万5,100トンとなる
・ロシア漁業者のサンマ漁獲量が約3万トンとなる
・カムチャツカ水産業は三井物産と投資プロジェクトを検討する
・沿海地方国境警備局が違法活タバガニ所持のカンボジアFOC船を拘束
・中国向け旅客バスで運転手がナマコ密輸を試みる
・ロシアFSB連邦保安庁が科学調査漁獲物販売を申し出る
・極東漁業者団体調整協議会会長にズベレフを再選
・カムチャツカでトリバルコミュニテイのイクラが押収される
・サハリン国境警備局がカニ密漁密輸FOC船を拘束
・沿海地方国境警備局が密漁密輸カンボジアFOC船を拘束
・中ロ国境のハンカ湖で中国漁民4名が拘束される
・サハリン州知事ホロシャビンとベルホフスキーが択捉島事業を視察
・極東開発相イシャーエフが水産物違法輸出に懸念を表明
・サハリン・クリール海域の2012年9月期操業レヴュー
・ロ中国境のハンカ湖で中国人が大規模な密漁、約3km分の漁網を没収
・北太平洋溯河性魚類委員会ホスト国代表をロシア漁業庁副長官ファミンが務める
・ロシア漁業者による今漁期漁獲量が約320万トンに達する
・ロシアと米国の国境警備当局が協力協定合意
・ロシア中国合同漁業取締活動が行われる
・ロシア極東からモスクワへの水産物冷凍貨物のトラック輸送が拡大
・日中問題から露中関係を考える“世界政治の中のロシア”
・ロ日操業においてイトヒキダラとサンマ漁業の操業条件の改善を求める
・クリール列島海域の漁獲量が前年を42%上回る
・ペトロパブロフスクカムチャッキー港を北極海航路拡大で物流のハブに
・農相フョードルフが択捉島を訪問
・沿海地方国境警備局がカニ密漁密輸カンボジアFOC船を拘
・北朝鮮漁船、韓国領海に侵入
・ロシア政府は新しい水産業再構築計画を承認する
・水棲生物資源保護と国家安全保障に関する会議が開催される
・農相フョードルフがカムチャツカへ出張
・オホーツク海においてロシア冷凍運搬船が沈没
・モスクワの日本食スーパー「ジャプロ」15年以上賞味期限切れ商品を販売
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ロシアFOC/IUU取締情報116“Репун”

2012-10-23 15:47:34 | 日記

2012年10月23日
ウラヂオストク発
[沿海地方国境警備局が違法活タバガニ所持のカンボジアFOC船を拘束]
ロシアFSB沿海地方国境警備局は、違法に活タバガニを所持していたカンボジアFOC船を拘束した。
当局は、2012年10月20日、日本海ロシア領海においてカンボジアFOC船“Репун”(レプン)を発見、これを検査した。
“Репун”の船内からは約4トンの活カニと専用漁具等が発見されたが、これらの活動を認める許可証は所持していなかった。
なお、“Репун”の母港はプノンペン、乗組員はロシア人だった。
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ロシア漁業庁が密漁カニ流通の新たな物流を指摘

2012-10-22 10:37:13 | 日記
2012年10月20日
モスクワ発
[ロシア漁業庁が密漁カニ流通の新たな物流を指摘]
ロシア漁業庁は今秋、IUU漁業(密漁密輸)防止協定に署名したにもかかわらず、日本当局は、ロシアからの密漁密輸カニを防ぐための十分な対応をせず、日本の港を経由して韓国へ搬入される等の流通が増加していると発表した。
同庁によると、現在も毎月300-600トン、ロシア海域のカニが、カンボジア、ベリーズ等の第3国船により密漁密輸されており、その背景に、日本が発給する書類を根拠に、日本を経由して韓国へ搬入される流通があると指摘している。
カンボジア、ベリーズ等の第3国船はカニを密漁し、活カニ製品を保管できる受け入れ施設がある、稚内、紋別、そして網走等、いくつかの日本の港へ入港する。
その後、カニ製品は、入港地から、特別な装置のあるトラックへ積み込まれ、福岡や下関へ日本国内を陸送される。
更に、カニ製品は、日本が発給した証明書等を基に、フェリー等へ積み込まれ、海上輸送で、韓国の釜山港へ搬入されているとしている。
同庁長官クライニーは、状況に変化が生じない場合、日本漁船がロシア排他的経済水域で水棲生物資源を漁獲するための協定等、他の漁業分野の協定で、日本が痛みを伴う可能性もあると示唆した。
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日本と韓国への漁獲枠は確保するが提供は抜本的改善が見られた時

2012-10-20 10:40:50 | 日記
2012年10月19日
モスクワ発
[日本と韓国への漁獲枠は確保するが提供は抜本的改善が見られた時]
ロシア漁業庁長官クライニーは、ロシア海域で漁獲された密漁密輸カニが日本の港を経由して韓国へ搬出される等、署名済みのIUU漁業防止協定の実効があがっていないことから、これらの行動を促す意味で、ロシア排他的経済水域における日本と韓国の漁獲割当を停止する可能性に言及した。
この件についてクライニーは、今週(モスクワ時間2012年10月17日水曜日午後以降の発言:情報掲載10月19日金曜日)、ロシア漁業庁は、政府間協定に基づく水棲生物資源の漁獲割当に関す会議を予定しており、我々はそれを確保するつもりだが、これらの漁獲割当を提供するための書類に署名するのは、現在抱えている問題に、基本的かつ抜本的な改善が見られた時だと語った。
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問題解決のため“パシフィックアンデス”と「ロシアの海」が合弁へ

2012-10-19 12:19:01 | 日記
2012年10月19日
モスクワ発
[問題解決のため“パシフィックアンデス”と「ロシアの海」が合弁へ]
世界最大のフィレ製品取引業者の中国企業“パシフィックアンデス”(Pacific Andes International Holdings)は、ロシアの水産投資企業グループ“Русское море”(“ルスコエモーレ”「ロシアの海」)と主要事業を合弁で行う可能性がでてきた。
これは、ロシア漁業会社を実質支配し、ロシア海域のスケトウダラの漁獲枠を不当に管理していたとされる“パシフィックアンデス”の展開に関する問題を、ロシア政府が平和的に解決させるためのシナリオとみられ、先週(2012年10月7日からの週)、石油トレーダーで“ルスコエモーレ”主要株主のチムチェンコとロシア第1副首相シュバロフが、この件について協議したとされる。
ロシア側の提案には、中国側の加工施設の無料での使用等が盛り込まれている模様だ。
ロシア連邦独占禁止庁は、この合弁事業を行う場合、ロシア側が51%以上、中国側は49%以下に資本比率を設定すべきだとしている。
(参考過去情報)
2012年04月26日 ウラヂオストク発
[ロシア大手“ルスコエモーレ”「ロシアの海」が極東漁業参画へ]
専門家が、最近、中国人オーナーとの提携について極東漁業会社の調査を開始したことを示唆する一方、大手水産グループ*“Русское море”(“ルスコエモーレ”「ロシアの海」)が、極東漁業会社から資産売却の申し入れを受けていることを明らかにした。
投資関係者は、この中国資本に関する調査が、同グループの資産入手コストを下げ、低下価格なものにすると指摘している。
大手水産グループ“ルスコエモーレ”「ロシアの海」は、かねてから極東漁業に関心をもっており、幹部関係者によれば、中国企業“パシフィックアンデス”(Pacific Andes International Holdings)に関する噂と、提携されていたとされる極東漁業会社への調査は、彼らの資産価値を削減させ、市場価値を下げる、安全な圧力ということができると語った。
* “Русское море”(“ルスコエモーレ”「ロシアの海」)は、ロシア最大手の水産加工製品供給者。報告担当者(原口)もモスクワ出張の際に、小売店頭で必ず右上のロゴ製品を見かける。いくつかの情報によると、主要株主には、首相プーチンの親友で、ビジネス成功の陰にプーチンとの友好関係があるとされる石油トレーダーのチムチェンコがいるとされている。
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“特別な憤り” IUU漁業防止協定違反の場合 日本と韓国の漁業者は漁獲割当を失う

2012-10-18 13:21:41 | 日記

2012年10月18日
モスクワ発
[“特別な憤り” IUU漁業防止協定違反の場合 日本と韓国の漁業者は漁獲割当を失う]
ロシア漁業庁長官クライニーは記者会見を行い、日本と韓国が合意したIUU漁業(密漁密輸)防止協定に違反した場合、両国の漁業者はロシア排他的経済水域における水棲生物資源の漁獲割当を失う可能性があると語った。
既にヨーロッパ市場では証明書確認がシステム化されており、密漁製品は取引することが出来ず、事実上解決済の問題となっている。
ロシアは日本と、今秋ウラヂオストクで開催されたAPEC首脳会談においてIUU漁業防止協定に合意しており、同様の協定は、韓国とはそれ以前に合意済、また中国とも署名に向け準備を進めている。
しかし、日本の水産業者は、この協定合意までの進捗を故意に遅らせてきた経緯にあり、そればかりか、密漁密輸カニを日本の港を経由して韓国へ出荷しはじめており、連邦漁業庁は“特別な憤り”を感じているとクライニーは言及した。
日いづる国は、伝統的にロシアの水棲生物資源の密漁スキャンダルにかかわる主要人物の一人だ。
今春、ロシア漁業庁は、ロシアから日本への水産物の輸出量と輸入量のデータを比較したが、それには莫大な開きがあった。
これは、生産された製品が密漁密輸されたものであることを示している。
密漁密輸業者が好む水棲生物資源はタラバガニ、ズワイガニ、ナマコ等とされている。
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日本当局はロシアからのカニ密漁密輸を防ぐための対応を十分に行っていない

2012-10-18 10:42:31 | 日記
2012年10月17日
モスクワ発
[日本当局はロシアからのカニ密漁密輸を防ぐための対応を十分に行っていない]
У японских властей достаточно влияния, чтобы прекратить приемку в своих портах браконьерского краба из России - глава Росрыболовства
ロシア漁業庁長官クライニーは、今秋、IUU漁業(密漁密輸)防止協定に署名したにもかかわらず、日本当局は、ロシアからの密漁密輸カニを防ぐための十分な対応をせず、日本の港を経由して韓国へ搬入される等の流通が増加していると語った。
クライニーによると、現在も毎月300-600トン、ロシア海域のカニが、カンボジア、ベリーズ、グルジア等の第3国船により密漁密輸されており、その背景に、日本が発給する書類を根拠に、日本を経由して韓国へ搬入される流通もあると指摘した。
更にクライニーは、今秋署名した、ロシアと日本のIUU漁業防止協定が発効するまでの、この2-3ケ月間についても、日本当局は秩序回復のための対応を待つ必要はなく、今後、この問題が改善されない場合には、日本と韓国に対し、ロシア排他的経済水域における水棲生物資源の漁獲割当を与えない可能性があると言及した。


(参考 産経新聞から)
露、日本の密漁対策を批判 「漁獲枠割り当て拒否も」
2012.10.17 23:19
【モスクワ=遠藤良介】ロシア漁業庁のクライニー長官は17日、モスクワ市内で記者会見し、日本がロシアからのカニ密輸について十分な対策を講じていないと強く批判した。長官は「日本へ密輸されたロシアのカニが韓国へと向かうルートが存在する」とし、状況が好転しない場合には「日韓にロシアの排他的経済水域(EEZ)での漁獲枠を与えない措置をとる」と警告した。長官によると、ロシアのEEZで密漁されたカニを海上で第三国の船舶に積み替え、北海道の港湾に荷揚げする手口が目立つ。その後に日本国内の陸路を経由し、福岡などから日本産を装って韓国に出荷されるカニは月300~600トンにのぼるという。漁業庁では、日本への水産物密輸は年7億ドル(約551億円)の規模にのぼると主張している。日露両政府は9月、カニの密漁・密輸対策に関する協定を締結し、日本側はロシアの発行する証明書を持つ船舶のカニのみ通関させることで合意した。協定はいまだ批准されていないが、長官は「現時点でも日本は国内市場に強いシグナルを出すことができるはずだ」と語った。自国の密漁対策については、「治安当局と綿密に協力している」などと述べるにとどめた。

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南クリール漁業区のシロザケの生産量が約4,200トンとなる

2012-10-17 14:28:44 | 日記
2012年10月16日
サハリン発
[南クリール漁業区のシロザケの生産量が約4,200トンとなる]
南クリール漁業区でシロザケ操業に参加する漁業者は、2012年10月15日までに、4,195トンを生産し、勧告予想漁獲量のほぼ50%を達成した。
今年2012年の南クリール漁業区における科学的予想漁獲量は8,415トンとなっている。
一方、この漁業区における今漁期のカラフトマスの生産量は623トンだった。
夏季魚群のカラフマスは例年、国後島沿岸へ7月下旬から8月上旬にかけて来遊するが、今年は出現しなかった。
また、秋季魚群のカラフトマスも通常8月下旬から9月上旬にかけて来遊するが、これもわずかだったと、“Южно-Курильский рыбокомбинат”(ユジノクリールルイブコンナート)代表コロブコフは語った。
更に、コロブコフは、国後島のカラフマス漁業が衰退しているこの実態は、サハリンの科学研究機関の予想どおりだと加えた。
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ロシアFSB連邦保安庁が科学調査漁獲物販売を申し出る

2012-10-16 12:26:11 | 日記
2012年10月16日
モスクワ発
[ロシアFSB連邦保安庁が科学調査漁獲物販売を申し出る]
ロシアFSB連邦保安庁は、漁業調査、監視目的で漁獲された水棲生物資源を電子取引で売却し、その代金を国家予算に繰り入れると提案した。
現行制度は、科学調査、監視を目的とし漁獲された水棲生物資源の販売を禁止しており、それらについては、海中還元、あるいは、廃棄処分が義務付けられている。
2012年10月8日、ロシア第1副首相シュバロフとFSBが、漁業調査とコントロールの目的を改善するための会議を行い、この漁獲物売却と国家予算への代金繰り入れが話し合われた。
また、この会議では、総許容漁獲量勧告の精度向上のために、科学研究、近代的な技術の開発と導入の重要性が指摘されたほか、商業漁獲枠の許可のあり方等ついても協議された。
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カムチャツカでトリバルコミュニテイのイクラが押収される

2012-10-15 19:44:56 | 日記
2012年10月15日
カムチャツカ発
[カムチャツカでトリバルコミュニテイのイクラが押収される]
カムチャツカ地元警察とFSBがカムチャツカ地方オッソラ埠頭の会社“Орочен”(オロチェン)を、検査したところ、所有トラック*“ЗиЛ-157”(ジル157)から、1.3トンのサケマスの魚卵が発見された。
製品は地域のトリバルコミュニテイのものだが、これらを所有する許可はなく、当局はこれらを押収した。
(*写真は“ЗиЛ-157”)
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ロシアFOC/IUU取締情報115“Альфа”

2012-10-12 13:44:26 | 日記

2012年10月12日 
サハリン発
[サハリン国境警備局がカニ密漁密輸FOC船を拘束]
ロシアFSBサハリン国境警備局は、2012年10月9日、ロシア排他的経済水域において、違法に約9トンのカニ製品を生産したカンボジアFOC船“Альфа”(アリファ)を拘束したと発表した。
この取締活動により、ロシア国家の損害約700万ルーブルが未然に防がれた。
(参考過去情報 “Альфа”(アリファ)事件)
2012年05月23日 サハリン発
[サハリン国境警備局が密漁FOC船3隻を拘束]
ロシアFSBサハリン国境警備局は、密漁密輸FOC船3隻をロシア排他的経済水域内で拘束、大きな数量の違法漁獲カニを発見したと発表した。
1隻目は、カンボジア旗“Альфа”(アリファ)で、当局がアニワ湾南東110マイルで発見、検査したころ、船内に違法に生産された、活ズワイガニ(オピリオ)17.5トン、そして冷凍ニシンと同スケトウダラを3トン以上所持していた。
2隻目はシエラレオーネ旗“Сунгари”(スンガリ)で、当局が東サハリン海域で発見、検査したところ船内に違法に生産されたカニ製品30トンを所持していた。
更に、3隻目は、ホンジュラス旗の“Эксплорер”(エクスプロレル)で、チェックアウトの手続き中に、商業的に利益が期待される、冷凍ニシンと同スケトウダラが8トン発見された。
これらの船舶の船長は、水棲生物資源の生産に関する規則、チェックポイント手続規則等に違反した。
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