ロシア漁業ニュースヘッドライン

北海道機船漁業協同組合連合会
http://kisenren.com
一般社団法人北洋開発協会

ロシア極東2021年EEZ太平洋サケマス沖獲り向漁獲割当配分完了 漁具・漁法不明

2020-12-23 10:57:19 | 日記

2020年12月23日
リポート:北海道機船漁業協同組合連合会内 一般社団法人北洋開発協会 原口聖二
[ロシア極東2021年EEZ太平洋サケマス沖獲り向漁獲割当配分完了 漁具・漁法不明]
ロシア漁業庁は、2020年12月21日付命令No,711に基づき来年2021年の極東排他的経済水域(EEZ)太平洋サケマス商業漁業沖獲り向の資源利用者への漁獲割当配分を完了した。
2021年漁期、ロシア極東EEZ沖獲向の太平洋サケマスのTAC設定は、前年となる2020年同の2万1,000トンとなっている。
内訳は次のとおりとなる。
カラフトマス 1,758トン  シロザケ 9,398トン  ベニザケ 9,194トン ギンザケ 565トン マスノスケ 85トン
資源利用者は7社となっているが、一方で流し網の代替となる漁具・漁法に関する情報は明らかではない。
今年2020年4月末には、2016年1月1日からロシアEEZでの太平洋サケマス流し網漁業が禁止されたことに関連し、一部のロシア関係漁業者が、農業省の代表者を相手どり補償等を求める、仲裁裁判が行われている。
2010年春、当該漁業にかかるオークションが開催され、1隻あたり600トン、16ロットを13社が落札、その際、対価のもと、単年ではなく2020年までの契約が発生しており、この担保補償として原告は14億ルーブルの支払いを求めた。
しかし、モスクワ仲裁裁判所は、ロシアEEZでの漁獲割当を利用できなかった点について行政の過失を認めなかった。
その理由として、水棲生物資源の漁獲にあたり、禁止されていない漁具を使用することが条件となっていると言及、他の漁具・漁法の漁獲効率に関する審理は対象外だとし、原告が他の認められた漁具・漁法による操業のための措置をとらなかったことを指摘した経緯にある。
以上のことから、当該資源利用に関するアクセス、特に漁具・漁法に関する情報が、関連する日本業界にとっても、今後、注目されることになる。
なお、沿岸定置網漁業における太平洋サケマス操業は、非TAC対象で、別途、漁獲勧告基づき行われることとなる。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 地方仲裁裁判所 協会追放問... | トップ | ロシアEEZ沖獲太平洋サケ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

日記」カテゴリの最新記事