2024年10月02日
リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二
[ロシア 冷凍魚と甲殻類の為替レート連動輸出関税は残る可能性がある]
ロシア政府が、国家の主要財務を検討するための資料を下院に提出し、来年2025年の予算執行法案に冷凍魚や甲殻類に関して、為替レート連動輸出関税の設定を残す可能性が盛り込まれていることが分かった。
一部、情報によるとイワシは除外される。
ロシア政府は、2023年9月21日付決定No.1538により、水産物製品を含めた広範な商品の輸出関税を、ルーブルとドルの為替レートに連動させて設定、同年10月1日からこれを施行した。(報告担当者 原口聖二:レートは1ドルあたり95ルーブルを超える時、輸出関税は7%となり、80ルーブル未満の時ゼロとなる。ルーブル安で輸出が増加傾向に向かうとき税金を徴収、ルーブル高で輸出が減少に向かう時、輸出促進のため無税に近づけるシステムとなっている。)
ロシア財務省は、これより先の2024年6月、水産物製品の為替レート連動輸出関税撤廃と、代替として法人税(所得税)を25%引上げする計画を発表していた。
また、ロシア漁業庁は、先月、2024年9月、イワシとスケトウダラのフィレをやはり為替レート連動輸出関税から除外する計画を明らかにしていた。
ロシア漁業界、特にスケトウダラ業界は“投資クオータ”による莫大な投資、一連の制裁措置による製品輸出の収益性の低下等により、経営のインデクスが極めて低下しており、輸出関税の免税を求めている。
これまで、2023年10月期、11月期が7.0%、同年12月期と年明け2024年1月期5.5%、2月期4.5%、3月期5.5%、4月期、5月期、6月期も据え置きの5.5%、7月期に4.5%、8月期、9月期と据え置き、10月期は5.5%と推移している。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます