久しぶりに残業。こんなに残業したのは三月最後の日以来です。
本当は買い物に行きたかったのです、私の職場でも始まった例の
アレに着るためのソレのために。
たまにはこういう日もあるだろうと、諦め働きましたよ。
事務所を出ると蒸した宵闇、何時もより濃く町を染めます。
蛍光灯を浴び続けた私だけ、この世界で浮かんでいるような気が
しました。
まっすぐ帰ればいいのだけど、寄り道症候群はいとも簡単に
発症します。
目の前に地下鉄の入り口とインド銀行とスターバックス。
生ぬるい風の中に、かすかにコーヒーが薫ります。
スターバックスのなかは明るく、エアコンの冷気とカップルの
熱気が交じっています。フローズン風のコーヒーを頼み、
しばし待ちます。
待っている間、あたりを見回します。オフィス街の真ん中、
この時間にこんなに人がいることに驚きと安堵、そして異次元を
感じます。まるで作り物みたい。
こういう世界を感じるとき、わたしはいつだって遥か遠くに
いけるのだと思います。
さよなら世界。
こんにちは異世界。
ほんの刹那に。
本当は買い物に行きたかったのです、私の職場でも始まった例の
アレに着るためのソレのために。
たまにはこういう日もあるだろうと、諦め働きましたよ。
事務所を出ると蒸した宵闇、何時もより濃く町を染めます。
蛍光灯を浴び続けた私だけ、この世界で浮かんでいるような気が
しました。
まっすぐ帰ればいいのだけど、寄り道症候群はいとも簡単に
発症します。
目の前に地下鉄の入り口とインド銀行とスターバックス。
生ぬるい風の中に、かすかにコーヒーが薫ります。
スターバックスのなかは明るく、エアコンの冷気とカップルの
熱気が交じっています。フローズン風のコーヒーを頼み、
しばし待ちます。
待っている間、あたりを見回します。オフィス街の真ん中、
この時間にこんなに人がいることに驚きと安堵、そして異次元を
感じます。まるで作り物みたい。
こういう世界を感じるとき、わたしはいつだって遥か遠くに
いけるのだと思います。
さよなら世界。
こんにちは異世界。
ほんの刹那に。