黄色い拍子木

たまのをよたえなばたえねながらへば しのぶることのよわりもぞする

浮遊感

2005-06-14 22:01:42 | Weblog
久しぶりに残業。こんなに残業したのは三月最後の日以来です。

本当は買い物に行きたかったのです、私の職場でも始まった例の
アレに着るためのソレのために。

たまにはこういう日もあるだろうと、諦め働きましたよ。

事務所を出ると蒸した宵闇、何時もより濃く町を染めます。
蛍光灯を浴び続けた私だけ、この世界で浮かんでいるような気が
しました。

まっすぐ帰ればいいのだけど、寄り道症候群はいとも簡単に
発症します。

目の前に地下鉄の入り口とインド銀行とスターバックス。
生ぬるい風の中に、かすかにコーヒーが薫ります。

スターバックスのなかは明るく、エアコンの冷気とカップルの
熱気が交じっています。フローズン風のコーヒーを頼み、
しばし待ちます。

待っている間、あたりを見回します。オフィス街の真ん中、
この時間にこんなに人がいることに驚きと安堵、そして異次元を
感じます。まるで作り物みたい。

こういう世界を感じるとき、わたしはいつだって遥か遠くに
いけるのだと思います。



さよなら世界。
こんにちは異世界。



ほんの刹那に。

コメント
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