私は3月1日に八十路を迎え、貧乏と平穏無事な人生を懐かしく振り返っています。

私は生まれたとき育った土地と建物を戦時中飛行機場に接収され、4歳では父を戦闘機で、15歳には母を肺結核で亡くしました。

中日新聞の1面トップに、テロに軍事力で臨む国際的結束を疑問とする投稿掲載。

2015年12月02日 | 国際協調

 

京都嵯峨野浄寂光寺

冒頭の新聞投稿は、11月29日朝刊の1面を飾りました。フェギュアスケートの羽生結弦が世界初となる300点を22点超える合計322.40点でNHK杯を制したビックニュースをしのぎ右面トップに掲載されました。

この投稿は、沖縄に思いを寄せた亡俳優菅原文太さんの妻菅原文子さんが、夫の1周忌にパリでのテロについての思いを寄せたのです。

菅原文子さんは「フランスの悲しみや怒りを世界に届けるメディアは数多い。彼らの声は大きく、よく響く。悲しみの場所に花束が集まり、ローソクの灯が連なる。‥‥しかし、多くの市民を殺害し、自らの若い命もその場に捨てたイスラームの人たちの声を届けるメディアの声は、あまりに小さい。だから私たちには、世界の半分しか見えない。半分は暗い半月を見るようだ。」としています。

半月(はんげつ)の暗闇では、犯人たちの母や妻、兄弟や子の悲しみと嘆きが聞こえてこないとしています。暗い戦争の時代の沖縄戦で亡くなって行った人たち家族は、死を悲しみ嘆くことが許されなかたように、テロ犯人の家族には空爆の地に花束を捧げることができません。

空爆の地には、花束がなく、私たちには世界の半分しか見えていません。

私は、菅原文子さんの投稿に感動でしましたが、パリの同時多発テロを契機に、米ロを含めた国際社会が団結して、ISを現実の脅威として真剣に認識し始めてテロの封じ込めをしているときに、中日新聞がこの投稿を取り上げたことに強い感動を覚えています。

テロの拡散を防ぐ道は、空爆強化でなく、ISやアルカイダと戦っている反体制派を含めて、シリア政権が自由な選挙行程表を作って、シリアに新しい政権を選出することです。

これこそが増悪の連鎖に絡めとらわれず、「自由」や人としての営みを大切にする道で、パリの劇場襲撃で妻を失ったアントワンヌ・レリスさんと、菅原文太夫妻の声に答える道です。

このブログを作成中に米ロと国際社会が団結して17か国に国連特使らも加わって、シリアの和平に向けた国民が参加する選挙の工程表の合意にこぎ着けました。

蘇生

  



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