私は3月1日に八十路を迎え、貧乏と平穏無事な人生を懐かしく振り返っています。

私は生まれたとき育った土地と建物を戦時中飛行機場に接収され、4歳では父を戦闘機で、15歳には母を肺結核で亡くしました。

争点外しの改憲派が参院選に勝利。野党4党は、落胆することなし。

2016年07月12日 | 安全保障

 

 愛知県江南市扶桑町 すいとぴあ江南

3年前の参院選と同じ手口で、争点が大きく異なる憲法改正について、自民党は参院選において国会での審議の合法性及び安保関連法案の合憲性を国民に説明しませんでした。

安倍首相は、アベノミクスの成果を宣伝し、更なるアベノミクスの加速を進めるという。

選挙には細かく過去の成果を発表すべきです。年金基金の株式運用の損失など不都合なことは発表せず、隠しています。

過去のアベノミクスは、殆どは大量の国債や年金基金などの低利融資をバラマキ景気浮揚を図りました。利益を確保したのは大企業の3業種くらいで、他の大企業の11業種や中小企業はマイナスだったのです。

アベノミクスは大量の資金を市場へバラマキ、若者や、これから生まれてくる子供に赤字国債を残すだけの政策だったのです。これに対して、野党4党は結束して選挙を戦いました。

野党は、数字上、改憲勢力に3分の2を与えましたが、1人区投票率の上昇があり、よく踏ん張りました。安倍首相を有頂天にさせておく手もあります。

哲学者内山節は、「組織票を持っているところが選挙で勝ち、民主的な制度の下での独裁が進んでいく。人々の意識の中で国家の価値が低下し、信任の必要性のないものになっても国家は存在し、その政策によって国民は影響を受ける。」

「人々の意識が離れて行くという形でおこっている国家の空洞化が、逆に独裁的な政府を成立させるのである。直視しなければならないのは、現代世界にひろがっているこのジレンマなのではないだろうか。」7月10日中日新聞「座視」に掲載。

独裁的な安倍政権は、「この道を、力強く前へ」突き進むでしょう。4度目の新アベノミクスに上乗せして、秋には更に10兆円規模の財政出動を計画しています。

政府には財源がなく、政策に使う資金はありません。これでもか、これでもか。国債のばらまきです。恐ろしいことです。

この政権はどれだけのカネを使うと、景気がよくなるか見通しもなく、財源は考えていません。ヨーロッパのギリシャ、スペイン、イタリア以上の赤字国債を抱えている日本で、消費税の増税を2年半繰り延べをしています。秋の10兆円の出どころは景気だけです。

景気が回復しないときは、政府は、長年に亘り年金受給者が蓄えて来た大切な年金基金を使うほかないのです。

よく考えてください。政府の政策には計画性がありません。年金に期待できず、若者に未来がありません。高齢者の生活も心配です。介護、薬、検査、健保などは改善が待またれます。

独裁政権は、経済成長、景気、株価が一番の政策目標で、賃金や生活費の格差は放置したままです。一部の富裕層だけが富を成す政策で、貧民や難民を減らす格差是正策がありません。

安倍首相は、国民に集団的自衛権の行使を可能にした違憲不当な閣議と、参院特別委員会において安保関連法を強行可決した事情を丁寧に説明をしなければなりません。

野党4党が結束して憲法を順守する立場から政府を強く非難しましたが、安倍首相は、野党の4党は理念と政策の異なる野合だから野党の非難に答える必要がないとして一蹴しました。

野党からは、政府が進める集団的自衛権の行使が、憲法では許されていないと追及されました。

これに対し、政府は参院選において、日本の安全保障については必要な自衛権の行使であると国民にきちんと説明をすべきです。

そして「3分の2の議席を獲得したときは憲法第9条を改正します」と言っておくべきでした。

政府は、国政上の安全保障などの重要事項は、国会において、政権党が政策の異なる野党の主張に対しては、一方的に攻撃を繰り返すのではなく、きちんと野党及び、法学者の意見を聴取すべきです。

野党の主張は、どんな主張であっても言論の自由として憲法は認めています。国会は、自由な議論の場です。意見の違いがあったとしても、強行採決をすべきではありません。

良識の府の参院において、自公が閣議決定した違憲法制を、違法な手続きを進めて成立を図ったことは、国会史に残る汚点です。

国会が、憲法を守れないようでは、言論の府とは言えません。政府が憲法を守れなくなった時、安倍政権は、独裁政権と言われ、日本は、独裁国家であるとされるのです。

政府は衆院・参院において憲法改正に必要な各議員の3分の2以上の賛成があれば、憲法第96条により、国民投票又は衆参両院の選挙の際の投票で過半数を取れば憲法改正ができます。

安倍政権の暴走は今始まったことではありません。野党の意見を聞くような包容力はありません。

国際関係や近隣諸国との関係悪化が始まり、世界中で富の集中、格差問題、難民問題が発生して与野党対立が激しくなって行きます。中国や北朝鮮の一党独裁国家では人権問題起きています。

日本では、野党側が与党の富国強兵策に反対すれば、政府は自衛隊と組んで暴走を始めます。

その時には、野党は自由と平和を求め、強く結束して戦争にさせません。

野党は、自民党のような大きな負担をもたらす政策を掲げず、               成長も不要です。苦しいときは堅実に諸課題に当たることです。

そして、憲法を守るため国政に参画します。

蘇生

 


日本人の平均寿命80.67歳を超えました。中高大学校同級生はまだ半数以上います。戦争を知る老人は、日本について語る場が無くなりました。

憲法は、アメリカのマッカーサーに準備してもらったかもしれませんが、一院制を二院制に、土地を国有から私有に替えたのは帝国議会草案でした。 議会の審議では自衛戦争の放棄は草案の中にあり、吉田首相も正当防衛や、国の防衛権による戦争もしないと壇上で明確に述べていました。 草案は、衆議院は反対八票の絶対多数で、貴族院の満場一致で可決しました。 ただし、衆議院では九条二項に「前項の目的を達するため」を加えて修正しました。二項は戦力を保持しないとしており、後に、自衛のための戦力が議論されることになりました。 憲法改正から68年の昨年は、安保法改正で国会や、法律家、若者、お母さんが、戦争を意識させるとして、議論されるようになりました。 平和は、日本だけでなく、世界中が戦争をしない国にしないと続きません。しっかりと政治を見て行きたいと思います。