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■アンヴィル・コーラス

2006年06月12日 | 私のこだわり・音楽編
といえば、ヴェルディの 『イル・トロヴァトーレ』。 
第二幕でジプシーたちが歌う鍛冶屋の仕事歌、 金床をトンテンカンと叩く音が強烈ですね。 anvil なんていう英語で言わないで、 鍛冶屋コーラス、 金床叩きコーラスのほうが分かりやすいでしょうに…。

よくTVのサッカー番組で「アイーダ」の“凱旋 行進曲” が流されますが、 あれは名前の通り、勝って帰っていた時の行進曲。  今日W杯初戦を迎える日本代表の選手諸君には、 この ”アンヴィル・コーラス” を聴かせてあげたいものです、 仕事しろ! って。

前置きが長くなりましたが、 昨日はボローニャ歌劇場日本公演 、 第二弾の ヴェルディの 『イル・トロヴァトーレ』 を観劇。  第一弾の連隊の娘はテノールでもった舞台 と書きましたが、  昨日の 『イル・トロヴァトーレ』 は、メゾソプラノとソプラノの女性歌手が引っぱっていた舞台のように感じました。

レオノーラ役のダニエラ・デッシーと アズチェーナ役のマリアンネ・コルネッティが、 マンリーコ役のロベルト・アラーニャと ルーナ伯爵役の アルベルト・ガザーレを完全に圧倒していました (見た目の体格で…ではありませんよ、 声でです)。

デッシーは1週間前は体調が万全ではないとアナウンスされていたそうで、この日もまだ本調子ではなかったのかもしれませんが、そこはリリコ・スピントのソプラノ歌手としての技術、経験がものをいうのでしょう。 その時々のコンディションにあわせて可能な限り良い舞台を演じることができるオペラ歌手だと思いました。

コルネッティは見た目とは違ってとても繊細な声質のメゾソプラノで、 声を張上げるだけでなく弱音での表現が上手だなと感じました。

アラーニャの舞台は何度も観ていますが、この人はいつも可も無く不可も無くそつなくこなす歌い手さんだな…、 ただそれだけです。 

ガザーレは… いっぱいいっぱい、 まあこんなもんでしょう。

『イル・トロヴァトーレ』は聴いていて心地よい しかし難易度の高い カヴァティーナ(カヴァレッタ) 、カヴァレッタ(テンポが速くなる部分) が数多くあり、 全員が満点というのを期待すること自体無理があるわけで、 それを考えれば昨日の舞台はそれなりに楽しめたので満足しています。

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