まーどんなぶろぐ

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■『第九』 と 『ミサ・ソレムニス』

2005年12月25日 | 私のこだわり・音楽編
先日レクチャーを受け このエントリー で書いた演奏会を聴きに行ってきました。 初演プログラムの再現という実験的な催しで開演前からワクワク、ちょっとドキドキ。。。

セレモニーの開会を告げるかのような 「献堂式」序曲
続いて 『荘厳ミサ』より ”キリエ” ”クレド” ”アニュス・デイ”
前半から合唱、 ソリストの皆さんフル回転でご苦労様です! と頭が下がりました。
後半が 交響曲第九番「合唱付」

ベートーヴェン自身が選曲したと言われているこのプログラム、 通して聴き感じたことを少々・・・
前半は 曲柄どうしてもかしこまって聴いているので ホール全体に張り詰めた空気が立ち込め、 第九が始まっても1,2,3楽章が終わるまではそのぎこちなさが残ってしまいます。

ところが4楽章冒頭の管打楽器の爆音(!?)で緊張の糸が緩んだ気がし、 バリトンのソロが始まるとホール内の空気がサーッと入れ替わるような感じ・・・、 気分も軽くなります。 
まさに ♪ Freude, schöner Götterfunken, ・・・

一説によると、 作詞をしたシラーは Freude(歓び) ではなく、 Freiheit(自由) としたかったのだとか・・・。 世を憚って歓びという言葉に置き換えたと言われています。 

「献堂式」序曲で始まってからずっと抑えてきた感情が、第九の合唱によって解き放たれ自由の世界へ・・・、  一緒に聴いていた多くの人がそう感じたに違いありません。 これがベートーヴェンが意図したプログラムなのか! ということを実感させられた演奏会でした。

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2 コメント

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効果が予測出来る (pfaelzerwein)
2005-12-26 01:48:41
なるほどね。このプログラムですと、ミサ曲が既に宗教曲からはみだしているだけでなく、交響曲が行ってしまっているのが良く分かりますね。効果が予測出来ます。



注:Freudeの綴り!
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長時間の演奏会 (まーどんな)
2005-12-26 11:09:19
>pfaelzerweinさん、

17時に始まった演奏会、前半が終わって休憩に入った時点ですでに90分経過、 終演後に会場を出たときには20時近くになっていました。



商業的には今の日本では成り立たないような企画でしたが、実体験して改めて「第九」の奥深さを知ることができました。



近年になり原典版と称する譜面が出版され、ベートーヴェン交響曲も、ひと昔前のような重厚な演奏ではなく、テンポ感のあるあっさりとした演奏が好まれていますが、今回の演奏を聴いて、第九の初演では原典版研究者が言うようにあっさりした演奏だったのだろうと確信しました。前半を重厚にし、第九の1,2,3楽章はサラリとやってこそ最後の合唱が栄えるものなのでしょう。 



スペルミスのご指摘有難うございます。
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