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一心行の大桜
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南阿蘇の一心行の桜を見るのは何年ぶりでしょう。
7年まえに九州に移転した母もこれを見るのは初めてで
今日この大きさに驚き感嘆しました。
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この桜が400年以上も生きのび成長を続け、平成の世になっても、あり得ない大きさで話題を呼び20万もの観光客を集める経緯・背景には、西暦1580年(天正8年)における薩摩(鹿児島)軍と、地元熊本県の小さなお城のお殿様との戦いの悲劇があります。お殿様は討ち死にし、彼のお墓に植えたのが現在の「一心行の大桜」だというのです。
お殿様の遺骸、遺骨を埋めた上に桜の苗樹を植えたのかも知れません。そうすることで、いずれは人の体は桜の樹とひとつになっていくでしょう。それは大自然の墓標とも言えます。「一心行の大桜」は戦死したお殿様・峰公の巨大な墓標であると言えます。
ねがわくは花のしたにて春死なんそのきさらぎの望月の頃
と西行法師は詠みました。この和歌で花とは桜。その桜の下で峰公は眠る。桜とひとつになり400年以上を生きてきた。奥方の一途な思いが400年の後にも伝わる桜、阿蘇の一心行の大桜。
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