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新型コロナを収束させるのは「集団免疫」か

2020-09-12 10:29:01 | 時事
新型コロナの感染者は、若干の減少を見せピークを過ぎたかのような様相を呈しています。

国や自治体もこれといった対策を取っていなかったのに、減少してくるというのは、国民の意識で抑え込めているのでしょうか。天然痘や麻疹(はしか)と違って、新型コロナ感染症を世界中から撲滅させる道筋は立っていません。

基本戦略は2通りあって、一定数の感染者が出ることは許容しつつ流行のピークを下げる「ピークカット」か、その地域における感染者をゼロにすることを目指す「封じ込め」かです。日本を含め多くの国ではピークカット戦略を採用しています。

ニュージーランドのように封じ込めに成功している国でも、ひとたび感染者が出れば再度のロックダウンが必要で、いつまでも国境を閉じておくわけにはいきません。どちらの戦略を取るにせよ、長期的には「集団免疫」に期待せざるを得ないでしょう。

問題は新型コロナが集団免疫で防げるのか、防げるとしたらどれくらいの人が免疫を持てばよいのかということです。新型コロナは新しい感染症なので分かっていない点が多数あるため、確実に言えることは少ないといえます。

麻疹のように分かっていることが多い感染症についての知識を参考にした推測するしかありません。さまざまな説がありますが、集団の40〜60%が免疫を持つと、集団免疫がついて流行が収まるとされています。

麻疹の場合は95%が免疫を持つ必要がありますが、新型コロナは感染力が弱いため、この程度で集団免疫が成立するようです。仮に一度感染すれば二度とかからないとしても、ワクチンなしに集団免疫を目指すためには、人口の40〜60%もの人が感染する必要があります。

日本の場合単純計算で4800万人から7200万人となります。現時点での累積感染者数は5万人強ですので、感染したが診断されていない人が相当数いると仮定しても、集団免疫からはまだほど遠い状態です。

楽観的なシナリオでは、有効なワクチンが開発され多くの人に接種することで集団免疫が獲得できます。それまでに多くの人が感染して重症者が増えると医療崩壊につながるため、急激な感染拡大を防ぐ必要はあります。

通常の風邪の原因になる「旧型」コロナは、重症化することはまれですが、生涯に何度でもかかります。どうも私は新型コロナも、集団免疫ができにくいタイプのウイルスのような気もします。

幸い子供が重症化することはまれですので、子供のころから何度も感染を繰り返すことで免疫が付き、高齢になっても重症化しないようになるのを期待するしかないような気がします。

新型コロナも国民の防御意識で感染拡大を抑えられるのであれば、旧型コロナと区別がつかない疾患となるのかもしれません。


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