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放置すると重症化する糖尿病

2020-07-27 10:27:56 | 健康・医療
新型コロナウイルス感染で、重症化につながる基礎疾患のひとつとして糖尿病が注目されているようです。

若い世代でも増え、放置すると心筋梗塞など深刻な疾病につながりかねません。糖尿病は血液中の糖の濃度である血糖値が高い状態が続くことで、血管や細胞が傷つく疾患です。

その結果全身にさまざまな合併症が現れ、初期段階は自覚症状がないのが特徴です。一般には合併症の症状が現れたときは、すでにかなり進行している状態のようです。

糖尿病はある意味身近な病気で、友人知人にも薬を飲んでいる人は多く、友人は腎症から透析になっており、ずいぶん昔ですが従妹は気が付いたら失明していました。このように網膜症、腎症、神経障害が糖尿病の3大合併症とされ、網膜症は緑内障に次ぐ失明の原因疾患であり、腎症は人工透析を必要とする病気の1位を占めています。

神経障害が進行すると痛みや熱さを感じなくなり、怪我や火傷を負いやすくなります。血管を傷つける糖尿病は動脈硬化のリスクを高め、脳卒中や虚血性心疾患の原因にもなります。

免疫機能を低下させるために、感染症にも罹り易くなるほか、うつ病、歯周病、ガン、認知症との関連も明らかになっています。血糖値が高い状態が続くのは、膵臓から分泌されるインスリンが不足したり機能しなくなったりするためです。

通常食事をとると血糖値が高まり、インスリンによって血液中に増え多糖が細胞に取り込まれエネルギーとなります。糖尿病にはこのインスリンがほとんど分泌されなくなる1型と、インスリン分泌量が低下や効きが悪くなる2型があります。

このうち日本人の糖尿病の約9割を占めるのが2型で、40歳以上に多く遺伝的な体質、運動不足や食べ過ぎなどの生活習慣、ストレスや加齢などが関わっています。

厚生労働省の2016年「国民健康・栄養調査」によると、糖尿病有病者が約1000万人、予備軍がやはり約1000万人とされています。高齢者の増加のほか、小児を含む若い世代で2型の発症が目立つようです。

日本人は欧米人に比べて体質的にインスリンを分泌する力が低く、そこに食生活の欧米化が加わったことも患者数増加の要因とされています。糖尿病は血液検査で診断がつき、治療は初期の場合だと食事療法と運動療法を組み合わせますが、血糖値の変動が一定レベルを上回ると、飲み薬やインスリンの投与などの薬物療法が行われます。

合併症が起きたらその治療も必要になり、例えば糖尿病腎症が重症化すると人工透析が必須となります。人工透析の医療費は1人当たり年間約480万円ですが、保険で賄え国の年間負担総額は1兆5700億円と推定されています。

こういった糖尿病を予防するには、若い内から暴飲暴食を控えて肥満を予防し、適度な運動を心掛けることが大切なようです。


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