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重症化しやすい今年の花粉症

2023-04-07 10:32:00 | 健康・医療
私はこの歳まで花粉症を発症していませんので、多分もう花粉症になることはないだろうと思っています。

私が勤務していた研究所は花粉の大量飛散地域にあり、朝車を止めておくと帰りには全体が黄色の花粉で覆われてしまうようなところでした。このため新入社員が入ると、次の年に花粉に感作され、3年目にはほぼ全員が花粉症になっていました。

こんな地域に長年いたために、いわば花粉に対する耐性ができたのかもしれません。さて今年の花粉の飛散量が多いとされていますが、気温の上昇につれてさらに増加するため、重症化する人が増えているようです。

花粉の飛散量と症状の重症度は比例しないものの、飛散する花粉の量がある程度以上に増えると、アレルギーの症状も激しくなるとされています。この治療法としては、まずアレルギー反応を抑える抗ヒスタミンと呼ばれる内服薬の投与です。

必要に応じて抗ヒスタミン剤や抗ロイコトリエン剤を組み合わせることでアレルギー作用を抑え、鼻水やそれに伴うくしゃみ、目のかゆみなどの症状を軽減していきます。

さらに鼻づまりに対しては、抗ロイコトリエン剤や抗ヒスタミン剤と血管収縮薬の合剤といった内服薬など症状に応じて複数の薬を組み合わせます。

鼻炎が激しければ炎症を抑える点鼻薬のステロイド剤を、目のかゆみが強ければ抗ヒスタミン成分を含む点眼薬を内服薬に加えるなど、症状が激しい部位に応じて追加治療も可能です。

治療を見直しても十分な効果が得られない場合は、限られたケースにしか使えませんが、喘息や特発性蕁麻疹などの治療に使われる生物学的製剤を投与することもあります。症状に応じて毎月1〜2回医療機関で注射を受けることになり、効果は大きいと認められています。

ただし費用が高額であることや、副作用を警戒する必要があるといった課題があります。花粉症の治療の基本は、激しい症状が出る前から原因となるアレルギー性の炎症を抑えておくというものです。

通常飛散開始前から抗ヒスタミン剤などを処方しますが、今年のように飛散量が多い場合は、平年よりも強い薬が必要になるため途中で薬の処方を見直すことが必要になります。そのためシーズン中は1か月ごとに医療機関を受診し、症状と薬の効き目を確認することが大切なようです。

こういった対症療法ではなく、アレルギー反応自体を適正化する「舌下免疫療法」もありますが、数年間という長期間が必要となるようです。

このように花粉症の人はこの時期大変ですが、やはり早めに医療機関を受診し、適切な治療法を受けることが重症化を防ぐためには必要とされています。

私はなぜ花粉症になるのかに興味を持っていますが、その点についてはまた別な機会に譲ります。


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