ごっとさんのブログ

病気を治すのは薬ではなく自分自身
  
   薬と猫と時々時事

遺伝子に抵抗してダイエットはできるか

2021-08-17 10:28:17 | その他
このブログでダイエットを取り上げたことはないのですが、私がたぶん遺伝的にやせ形の体型であるためです。

子供のころから痩せていましたが、そのまま大人になり全く体形は変わりませんでした。クローゼットの隅からたぶん30代のころに作ったスーツが出てきましたが、40年たってもちょうどよく着ることができました。

身体測定でBMIという数値が出てきてから、ずっと18程度の数字で、もう少し太りたいと無理に食べたりもしましたが、全く変わりませんでした。

現代の行動遺伝学では、体重は身長と同じように遺伝の影響を強く受けることが明らかとなっています。親が痩せているのに太っている場合は、過食によるものですので食事を減らせば簡単にやせられるはずです(簡単ではないかもしれませんが)。

しかし親が太っている場合は、これは遺伝子が太る傾向にあるためであり、いわば宿命のようなものです。この様な遺伝で太る場合に、遺伝子に逆らってダイエットができるかというのがここのテーマです。

一般に遺伝率の高い形質を個人の努力で変えるのは極めて難しいとされています。遺伝的に足の遅い子供は、どんなに努力してもウサイン・ボルトにはなれないようです。

実験用のラットにコントロール食でダイエットさせると、最初のダイエットでは体重が減りますが、自由に食べさせるとと徐々に太り始め、もう一度ダイエットすると同じ体重まで減らすのに前回より時間がかかります。

そしてまたやめると、前回よりも早く体重が増えます。このサイクルを3回か4回繰り返すと、たとえ摂取カロリーを少なくしても増えた体重は減らなくなります。

これはヒトを含むすべての生き物が、進化の過程の中で飢餓を乗り越えるために、体重を一定に維持しようとする仕組み(ホメオスタシス)を備えるようになったからとされています。ダイエットすると体は飢餓の危機を察知し、できるだけ脂肪細胞を手放すまいとします。

このリバウンド効果によって、ダイエットを試みれば試みるほど太っていくという結果になるわけです。つまり遺伝子に逆らってダイエットするためには、精神(脳)が飢餓に気づかないようにこっそり行わないといけないということになります。

またすべての生き物は、空腹になると「食べなさい」というサインを出しますが、このシグナルを意志力によって無視するということになります。そうすると満腹のサインも分からなくなり、歯止めがかからなくなるなどの問題も出てくるようです。

ここでは具体的な方法は分かりませんが、理論的には脳をだますことは可能なようです。ただし非常に難しい過程があり、やはり遺伝子に逆らうのはかなり大変なことのようです。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿