ごっとさんのブログ

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変形性膝関節症は国民病

2019-09-28 10:22:09 | 健康・医療
「変形性膝関節症」という言葉にはあまりなじみがありませんが、この病気の患者は日本に2530万人(潜在患者も含みます)もいるいわば国民病のようです。

この数値を考えると、65歳以上の高齢者は3300万人ですので、高齢者の8割近くがこの病気になる計算となります。歳をとると膝が痛むのは仕方がないと思っている人が多いようですが、膝の痛みの中で最も多いのが、この変形性膝関節症となっています。

私も半年ほど前、テニスをやっているときに無理な体勢でボールを取ろうとして、膝をひねってしまいました。その時はそれほど痛みは感じなかったのですが、終わってから夜食を摂り車で帰ろうとした頃には、アクセルとブレーキの踏み替えさえも痛くなり、やっと家に帰りました。

次の日整形外科を受診したところ、X線などの検査の結果老化によるこの変形性膝関節症と診断され、痛み止めの塗り薬と湿布薬が処方されました。

ところが私の場合は無理な力がかかったことによる膝の炎症だったようで、やや時間はかかりましたが(1か月程度)で完全に痛みは取れ、今では普通にテニスを楽しんでいます。

この変形性膝関節症は、歩くと膝が痛い、足腰が痛いといった症状が徐々に進行する様で、始めて痛みを感じてから何年もたって受診する人もいるようです。

膝の痛みを感じ始める年齢の平均は56.4歳といわれており、年齢が高いほど膝の軟骨がすり減るので、80歳だと6割以上の人がこの診断を受けるようです。膝の軟骨がすり減ると骨の間に間隙ができ、進行すると骨同士がくっついてしまいます。

こうなると車イス生活の寸前ですが、無理に歩こうとする人も多いようです。変形する人の膝では、9割に関節の炎症が起きます。炎症があるとさらに軟骨が変性劣化し、雪だるま式に悪化していきます。

筋力が弱ることも膝の軟骨がすり減る原因で、膝は周りの筋肉に支えられているので、筋力が弱くなると不安定になり軟骨に負荷がかかります。

治療としては、症状が軽い内は炎症を止める薬を飲んで、膝を支える筋肉を鍛える筋トレなどが中心となります。この痛みが改善する可能性があるのは、痛み止めと運動療法だけで、温熱療法やマッサージは効果があるという確証はないようです。

これまですり減ってくる軟骨を止める方法はありませんでしたが、最近は再生医療が試みられています。PRP療法は血小板を使う方法で、血小板には軟骨の健康を守る成長因子(抗炎症性サイトカイン)が含まれていて、膝の中の炎症を改善する可能性や軟骨自身の再生も期待されています。

これは保険がききませんので高額となりますが、比較的安価にできるのが人工関節置換手術です。非常に高い効果が出るケースが多いようですが、やはり患者が高齢という事で手術を嫌う傾向は強いようです。

私は痛みが出てきたらどうするかは、出てきてから考えることにしています。


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