ごっとさんのブログ

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コロナワクチンについてのやや奇妙な報道

2021-10-01 10:26:10 | 自然
あまりにも長くて、出ていることを忘れるような緊急事態宣言がやっと解除されました。

なんで感染者が減少したか分かりませんが、まあ良い方向であることは確かです。今後の予測も含めてワクチンについての情報が蔓延していますが、どうも私の考えているワクチンの基礎と違っているような気がします。

免疫についての私の知識は、30年以上の医薬研究によってついたものですので、間違っていないはずですがここで整理してみます。

免疫システムは、外部から病原体(細菌やウイルスなど)を含む異物が入ってきたときに、それを免疫細胞が食べたり殺したりして排除するシステムです。

そのメカニズムを単純化すると、まず異物に結合する抗体が作られ、その抗体についてくる免疫細胞がその異物を処理するという機構です。このシステムによって病原菌が入ってきても、自然に治ることになります。

またこの時抗体は速やかに消えてしまいますが、異物と抗体の組み合わせや、抗体の作り方が免疫細胞に記憶されますので、多くは一度かかれば次は発症しなくなります。しかし問題はこういった抗体などが準備できるまでに2,3日の時間が必要になることです。

そのため非常に増殖の速い病原体の場合は、準備できる前にその数がこの免疫システムによって処理できるより数より多くなってしまいます。その場合は、細菌であれば抗生物質やウイルスの場合は抗ウイルス剤を投与しないと、なかなか治らないということになるわけです。

特にウイルスの場合は、増殖も速くあまり良い抗ウイルス剤がありませんので、なんとか皆が持っている免疫を利用して治す工夫が必要となります。

そこで登場したのがワクチンで、いわば模擬感染を起こすことでウイルスと抗体の関係とその抗体の作り方を免疫細胞に記憶させ、植え付けることが目的となっています。

病原性のないウイルスやその部品を接種することで、実際にそのウイルスが入ってきたときに速やかに抗体が作られ、免疫反応が起きるようにするものです。

今回のコロナウイルスは、ウイルスの部品を接種するのではなく、その設計図を投与して体内で部品を作るという点が従来とは異なっていますが、基本的には同じメカニズムのものです。

2回目の接種をすると敵(ウイルス)が来たとして大量の抗体を作りますので、より記憶がしっかり定着することを狙ったものです。この抗体はタンパク質ですので、ウイルスが侵入しない限りは不要なものとして分解されてしまいます。

ワクチンを接種していれば、ウイルスが入ってきたとき速やかに抗体が作られ免疫システムが働きますが、この時ウイルス検査をすれば陽性になるかもしれません。

免疫の話が長くなり、奇妙な報道に触れるところまで行きませんでしたので、次に続きます。


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