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「左利きが器用」という説を脳科学的に解説

2022-05-05 10:26:24 | その他
私の知人にも左利きの人がいますが、多くは右を訓練して右利きのように振舞っている人が多いような気がします。

職場の後輩が左利きと知らなかったのですが、顕微鏡操作をしている時スケッチやメモを右と左手をうまく使って、非常に効率よく作業をしていました。彼女は左利きですが、普通は右を使っているものの左手でも同じようにできるとのことで感心した記憶があります。

10人に1人といわれる左利きですが、それほど多い感じがしないのは右手を使っている人が多いのかもしれません。「左利きは器用」といわれているようですが、脳科学的な検討もされているようです。

ただし器用というのが「細かい作業が上手」という意味では必ずしも当てはまらないようです。多くの道具が右利き用に作られているため、それを使って細かい作業をするのは苦労することが多いのかもしれません。

しかし器用が「要領よく多くの物事を処理する」という意味であれば、左利きは器用だと言えるとしています。脳の運動系脳番地には、動作や行動をあらかじめどうするか考えるプラニングエリアがあります。

あらゆる物事が右手で行われるのが当然という社会では、パソコンのマウスをはじめあらゆる局面でどうやったらうまくやっていけるのかを、左利きは四六時中プラニングする必要があります。

このように運動系の脳番地を活性化する日々を送っていると、いろいろなことを同時に行うことができるようになります。ただしこの裏返しで、左利きは優柔不断なところが出てくるようです。

これは左利きの脳の使い方に原因があり、右利きは情報を主に言葉でインプットしますが、左利きは目でとらえた情報をイメージで保存するという右脳と左脳の違いがあります。

右利きが主に使用する左脳は、情報を時系列やカテゴリーごとにきっちり整理する「直列思考」の脳です。一方で左利きが常に刺激する右脳は、さまざまな情報が浮かんでいる「並列思考」の脳といえます。

情報を言葉として取り出すとき、右利きであれば直接言葉が並んでいる左脳の倉庫にアクセスできますが、左利きは一度イメージがたくさん並ぶ右脳の倉庫を通ってからでないと、左脳にたどり着けません。

つまり言葉で言いたいことをまとめて発するまでに使う脳のルートが、右利きよりほんの少し遠回りなのです。左利きは並列思考のために、どの情報のスイッチを入れたらよいか決められず優柔不断になるので、スイッチを押すタイミングを自分で決めることが大事としています。

こういった右脳と左脳の差が普遍化されることはなく、個人差の方が大きいと思いますが、脳科学的な解説としては面白い気がしました。


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