ごっとさんのブログ

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新型コロナのそれ以外の疾患に与える影響

2020-11-09 10:21:31 | 健康・医療
沖縄県で救急車を要請した40代の女性が、新型コロナの感染が疑われたため、救急搬送が遅れ搬送先の病院で亡くなった事例が報道されました。

この患者はコロナの検査は陰性であり、別の原因で心停止となったとのことです。新型コロナの流行に伴い、医療体制の逼迫、受診行動の変化などによってコロナ以外の疾患にも影響を与えています。

日本国内でこの流行に関連して、医療機関への受診者数が減少していることが報道されています。

この原因として、病院で新型コロナに感染することを懸念して患者が受診を控えていること、院内感染を避けるために緊急でない手術が延期されたこと、医療機関が新型コロナに対応するためにそれ以外の患者に対応するキャパシティが減少していたことなどが考えられます。

アメリカの方がこの辺りをしっかり調査しているようですが、他の疾患の患者数は明らかに減少しているようです。ガンや心筋梗塞、狭心症などの患者が自然に減るわけではないため、単に診断されずにいる患者が増えていると考えるのが妥当でしょう。

問題はこういったことによって死者数が増加したかという点ですが、この辺りはまだデータが出ていないようです。

私はこういった受診者数の減少、特に高齢者の減少は良い傾向だと思っています。高齢者の場合は早期の治療によるメリットは少なく、過剰治療になっている可能性が高いと考えています。新型コロナの影響は悪い面ばかりでなく、他の感染症の大幅な減少があるようです。

日本ではまだインフルエンザの本格的な流行期には入っていませんが、南半球の各国では今年は冬の時期にほとんどインフルエンザの流行がなかったことが報道されています。

感染症の感染経路は主に3つで「接触感染」「飛沫感染」「空気感染」に大別されます。コロナの流行以降、手洗いやマスクなどの感染対策が、他の接触感染や飛沫感染で広がる感染症にも効果が期待されます。

国立感染症研究所から毎週報告されている「感染症発生動向調査週報」では、定点当たりの発生数が出ていますが、数字を具体的挙げるのは難しいようです。それでもマイコプラズマ肺炎、RSウイルス感染症など飛沫感染する感染症が昨年までとは大幅に減少しています。

またこれらの感染することがきっかけになる喘息発作も海外では減少していると報告されています。その他麻疹、風疹、おたふく風邪、水ぼうそうなどのワクチンで予防可能な感染症も昨年と比較してやはり減少しています。

現在コロナ対策としてやや面倒な感染予防を実行していますが、これが感染症全体を減らしているということは、現在の対策が効果があることの実証かもしれません。


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