ごっとさんのブログ

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甲子園でタバコを吸った喫煙者の問題

2022-09-16 10:41:55 | 煙草
このブログで加熱式タバコのアイコスの新しいタイプに代えたということを書きましたが、最近は本当に喫煙場所が少なくなってきました。

私の最寄り駅には出たところに喫煙所がありますので、そこで一服してから帰るのですが駅周辺は路上喫煙も禁止されています。

こうした中、甲子園で高校野球を応援中に喫煙しているという県議会議員の話が報道されました。

さらに缶チューハイまで飲んでいたということで謝罪していますが、野球観戦はビールがつきものと思っていましたが飲酒まで禁止されているようです。こういった禁煙場所で喫煙するというような行動は、ルールを守って喫煙している者にとっても非常に迷惑なはなしです。

この議員は議会運営委員などを辞任するようですが、さすがに議員辞職するほどのことではない様な気がします。なぜこの議員が止められても喫煙したのかはよく分かりませんが、喫煙の脳に及ぼす影響について述べてみます。

タバコに含まれるニコチンは強い依存性のある薬物で、タバコを吸うと口の中に入った時点からニコチンが急速に吸収され、全身の臓器に行きわたりますが脳にはわずか10秒で到達するとされています。

アメリカの疫学調査によれば、アルコール、大麻、コカイン、ニコチンの中でニコチンが最も依存性が高いと報告されています。ニコチンは脳の大脳辺縁系にあるドーパミンの報酬メカニズムに作用して、依存性を高めると考えられています。

これまでニコチンは否定的な感情より肯定的な感情を呼び起こし、怒りや恐れ、恥などを抑える作用があると考えられてきました。

しかし思春期や青年期の脳が高度に発達する時期にニコチンが供給されると、報酬系などを司るドーパミン受容体に影響を及ぼし、情動反応などの成熟度を変化させ、学習能力の成長を阻害したり社会的な不適合などを引き起こす恐れのあることが分かっています。

喫煙は衝動的な行動の増加や注意力の低下に関係し、うつや不安など成人になってからの脳の機能に影響を及ぼすようです。こうしたニコチンによる影響は女性より男性で強く出てくるとされ、当然同じぐらいのニコチンが入っている加熱式タバコにも同じような作用があります。

こういった作用を調べても野球応援中に熊本県議が喫煙した理由には結び付きませんが、強度のニコチン依存症でニコチン切れが苦しくなったのかもしれません。

また熊本県という地域の環境もあるかもしれませんが、熊本県は葉タバコの作付け面積と生産量が全国1位となっています。この熊本県議はタバコ農家など地元産業の声を背景に当選してきたかもしれません。

なんにせよ禁煙の場所で喫煙するという行為は、私のような愛煙家にとっても迷惑なはなしです。


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