漁師じゃないんだから・・・

セオリーと言うヤツをすべて無視して釣りをするオヤジのブログです。          採算なんて度外視。遊びだからね。

2019.05.12 特定外来生物ウチダザリガニを食す。 福島県裏磐梯曲沢沼

2019-05-12 14:31:25 | 淡水釣り

過去3回、福島県裏磐梯高原(五色沼周辺)へ出撃しています。

第1回目出撃 2011.08.07 桧原湖周辺をウロウロ、ウチダザリガニに会えず。

https://ossan53.exblog.jp/25592653/

第2回目出撃 2013.07.27 初めてウチダザリガニをゲット、大漁。サラダ作る。

https://ossan53.exblog.jp/25592765/

第3回目出撃 2015.08.23 またしてもウチダザリガニ大漁。軍艦巻きにする。

https://ossan53.exblog.jp/25592869/

 

今回の4度目の出撃は過去3回と違ったことをしてみたいと思います。

特定外来生物に指定されているウチダザリガニは、その繁殖力の強さから、

生息地域をどんどん増やして、日本固有の水中生物の存続を脅かしています。

なので、法律上は、ブラックバス、ブルーギル、キャットナマズ等と同等、

釣りや漁具等で捕まえたならば、リリースは厳禁、且つ生きたままその地域から

持ち出してはいけないことになっています。

ですから、私も過去2回目3回目の出撃したときにゲットしたウチダザリガニは

現地で茹でてから自宅へ持ち帰って、料理の材料にしました。

 

ウチダザリガニは生きたまま茹でる方法しかないのか?

テレビ番組で、鉄腕ダッシュという番組の中で、「厄介な者を料理して食べる」

という企画がありますが、その企画の中では、地方で確保した外来生物を都内の

レストランで有名シェフが料理をする、というやり方を見ていて、

私は「そうだ、普通の釣った魚と同様に、ゲットした現地で〆て殺してしまえば、

他の地域への移動にも何の問題もないはずだ。」と考えました。

だから、ウチダザリガニを〆て殺す方法をマスターすればよいわけで、

ネットで検索してみると、伊勢海老やクルマ海老、さらにワタリガニを〆る方法が

幾つも掲載されていましたが、さすがにザリガニ類を〆るやり方なんてネットでも

掲載されておりません。なので活海老を腹側から足の付け根付近にピックで刺して

〆殺すやり方がウチダザリガニにも通用するかどうか試してみて、

うまく即死するようであれば、〆た後、自宅へ持ち帰ることにしました。

 

5月12日、零時、板橋の自宅を出発。片道285km。

王子北ICから首都高速に乗り込みましたが、全国交通安全週間のためか、

真夜中であるにもかかわらず、あちこちに警察官や機動隊が配置され、

高速道路にも覆面パトカーが多く出没、なかなかアクセルを踏み込めません。

 

 

首都高速から東北道へ乗り継いで、ひたすら北上しました。

途中、郡山JCTから磐越西線へ乗り継ぎ、猪苗代磐梯高原ICで降りて、

コンビニで、おつまみスルメ等を買い込み、

 

 

現地に到着したのはAM4:45 。

東の空はすでに白けており、いつでもやれそうな雰囲気でしたが、

外気温は8℃。車から降りると、めちゃくちゃ寒い。

 

 

 

 

 

さっそく3本のルアー竿の穂先に糸を括りつけ、クリップにスルメを挟んで

池のあちこち、足元に置いて様子を伺いました。

たかが50cmほどの水深の池と、曲沢沼と大沢沼の間をチョロチョロ流れる

水路だけのポイントですが、夏場なら水草が生い茂り、

水生生物も活発に動き回るのでしょうけど、今はまだ池の底も枯葉が堆積している

だけで殺伐とした状況。

 

 

まだ残雪も見られ、昨日まで霜が降りていたのではないか?という寒々した様子。

それでも春は確実に来てますねぇ。

 

 

 

 

明るい色のクリップにスルメを挟んで、池の底に沈ませて様子をみます。

ウチダザリガニも黒い色をしていて、しかも枯葉の下から近寄って来るので、

非常に見難く、クリップがゴソゴソ動けば、ザリガニがスルメを引っ張っている

目印になります。

 

 

それでも15分ほど経過すると、

おっ、クリップの位置が大きく移動していました。

よく目を凝らしてみると、スルメに黒いザリガニがしがみついていました。

へっへっへ、オマエはもう死んでいる。

そーろと、右手でタモアミを近づけて、

左手で穂先をゆっくり持ち上げてスルメを浮かせると、

スルメに引っ張られてザリガニも浮きました。

すばやく、タモアミを下に潜り込ませて、ザリガニがスルメを放して逃げても

タモアミの中に落ちるようにします。

息を呑む瞬間です。

たかがザリガニ、されどザリガニ。

この、まっくろけなザリガニが、東京から高速とばしてでもゲットしたい

宝石のようなザリガニなんです。

 

 

げっとぉぉおおおおおおおーーー。

 

さらに15分経過後、同じ場所で、

2匹目をげっとおおお。

 

 

まだAM6:00過ぎたところですが

好調ですねぇ。

 

 

これからジャンジャン釣り上げるぞー。

と、思った瞬間、背後から声が。

 

吾人:「 何をしてられるんですか? 」

私   :「 ザリガニ獲ってるんです 」

吾人: 「 獲ってどうされるんですか?」

私 : 「 食べます 」

吾人: 「 どうやって食べるんですか? 」

私 : 「 茹でて食べます 」

吾人: 「 私はここを管理している者ですが、ここのルールを知っておられますか?」

私 :「 ルール? ・・・金でもとられるんかな? 許可でも要るんかな?」

吾人 : 「 このザリガニは特定外来生物ですから生きたまま持って出られません。」

私 :「 はい、知ってます」

吾人:「 ここで食べて帰ってくださいね」

私 :「 (なんやそんなことか) ・・・はい、わかりました」

吾人:「  茹でる準備はされているんですか?」

私 : 「 はい、あります」

吾人:「 水ありますか? 塩ありますか?」

私 :「 水なんて沢の水でええやろ。 塩なんてべつに無くても、要らんやろ。」

吾人: 「 調理器具見せてください」

私 :「 (えっ、) (しつこいヤツやなあ、どないしよ)」

   車のトランク開けて、荷物いっぱいの中をゴソゴソと探すフリをしながら・・・

   「 たしかバーナー このへんに積んでたんやけどなあ 」

吾人 : 「 これ渡しときますから、よく読んでルールを守ってください」

 

吾人 : 「 私はあそこの建物の中からずっと見ていますから、あなたがちゃんと、

     あの2匹を食べて帰る動きを見てますから、必ず食べて帰ってください」

私 : 「 あの2匹は池へ返したらダメなんですか?」

吾人 :「 ダメです。必ずここで食べてください」

吾人は去っていきました。

まあ、この吾人は、オレが調理器具を積んでないことを見透かして、

ダメ押しでオレを困らせたな。ほんま意地悪な吾人やで。

私の、「〆ればよい」という考え方は、まだウチダザリガニでは実証してないし・・・。

 

吾人が現れたことで、私の頭の中はちょっとしたパニックになってしまって、

どうしたらよいかわかりませんでした。

いつもなら調理器具積んでいるのに、今日に限って積んでこなかったことを

後悔しながら、・・・コンビニに行ってお湯もらってこようか? 

どこかで調理器具まるごと借りてこようか? 

せやけど、たった2匹のザリガニのためにそこまで・・・ほんま面倒やな。

湯を沸かせないのがネックやな。

うーん、早いことここを立ち去りたいな。

あんなヤツにずっと監視されてたら、せっかくの休日も台無しだわ。

どうする?

うーん、

・・・

・・・

・・・

・・・ 

ちーん!! 

ひらめきました。

 

食べよ。

生で食べよ。

クルマエビの刺身やと思って食べよ。

 

まず私がゲットした2匹のうち、大きいほうのザリガニを

左手でザリガニの背中をつかんで持ち上げて、

右手に調理バサミを持って、ザリガニの手足をチョッキン、チョッキン

 

どや? 手も足も出まい。

次に頭と胴体をブチッ

 

 

背ワタだけ抜いて、パクッ

 

 

尻尾の皮を剥いて、

 

 

 

 

うっ ?

ん  ?

美味いぞ!!

伊勢エビよりも甘いぞ!!

 

続いて2匹目も、手足をもぎ取り、頭と尻尾をブチッ

 

 

身はメチャ甘いぞ。 これはこれで私の体験だから、私の財産になりますわ。

ウチダザリガニの刺身も将来は懐石料理のメニューになるやもしれんよ。

 

 

はよ、立ち去りましょう。

この場所はとりあえず撤収ということで。

しかしまだAM6:40やし、別な場所へ移動しましょう。

じつは、以前から、他に試してみたい場所があります。

 

 

ほんの少し移動したところに緩い水路があります。

以前から、ここで試してみたいと思ってました。

たぶん、さっきの場所と同じ水系なんだと思います。

 

 

ゴツゴツした石の影にスルメを落として、試してみました。

 

 

すると・・・

すぐに石の下から黒いヤツが・・・

ここにもウチダザリガニがいました。

 

わずか30分ほどの間に、なんと同じ場所で、6匹もゲツトすることができました。

 

 

さてと、私の検証をしなくてはなりません。

ウチダザリガニは活海老と同じように、急所を突いて〆ることができるかどうか?

試してみます。

千枚通しでウチダザリガニの口元からハサミの付け根の場所を突いてみました。

 

 

 

エイッ、

グサッ、

お命頂戴いたします。

 

 

 

 

突き刺した瞬間は死にませんでしたが、ほぼ6匹とも30秒以内に死にました。

みんな仰向けになって、バンザイです。大きなハサミはブラーッと垂れてます。

尻尾だけは神経が過敏なのか?死んでいるのにパチパチ動いてました。

 

 

 

これだと、50匹ゲットしても、5分~10分ぐらいで処理できますわ。

ジップロックに入れて、クーラーボックスに入れて、自宅へ帰りました。

 

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AM11:30 板橋の自宅へ帰還しました。

しんどかったですわ。

やたらと警官が多くて、暑苦しいですね。笑。

 

〆て5時間ほど経過したウチダザリガニをクーラーボックスから出して並べると・・・

バルタン星人御一行様、全員捕虜です。

 

 

 

当初はフライパンでオリーブオイルで炒めるつもりでしたが、

熱湯に漬けて、軽く茹でたほうがいいかな?と思いました。

 

 

全部赤くならないですね。

なんか汚いです。

〆てから茹でると、見栄えがよくないですね。

 

茹でたものをフライパンに移して、オリーブオイルで炒めてみました。

油で殻の香ばしい匂いが充満しました。

 

 

いっぽうで、パスタを茹でて、

 

ガーリック、塩、コショウで味を調えて、

 

大皿に盛りつけて完成です。

これは、・・・ ・・・

美味そうで、はやく食いてー。

 

 

 

グッジョブ !!!

爪の身も、甘味と香ばしさで、たまりません。

 

なかなかの美味しさですよ。

 

 

皆さん、私は、もっともっといろんな料理法を応用して、

この美味しいウチダザリガニをもっと美味しく、

バリエーションの広がりを追求してゆきたいと思っているのです。

そりゃ現場での塩茹でも美味しいです。

でも、もっと、炒める、揚げる、蒸す、あるいは熟成はどうか?など

いろいろ可能性を試してみたいのです。

そのためには、現場で〆る、瞬殺できる方法を、開発しないと都心へ持ち込めません。

トキオの鉄腕ダツシュ「厄介な者を美味しく戴く」と同じ発想でやりたいのです。

ウチダザリガニの生息域ははどんどん南下していますし、滋賀県には昔から居ます。

近い将来、ホンビノス貝のように、近所のスーパーでも普通に売られているかもしれません。


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