HAYASHI-NO-KO

雑草三昧、時々独り言

エノキグサ(榎草)

2017-10-17 | 草 果実・種子

クワクサもエノキグサも、樹木の葉に似ているから…と名付けられた草。
幾つかの草の名前に、異を唱える人も多い。
名付け親の顔が見たい…というほどに、人の名前の様変わりに驚くけれど
みんなが歳を取った頃にはそれが普通の名前になっているのだろうから
あれこれ言うのは差し控えた方が良いのだろう。
たかが花の、それも雑草の名前、覚え無くても良いのだろうし
口にするのが憚られるのなら黙っていれば良い。
改名論者がどれほどの知見を持って居ようとも
広がっている草の名前を変えられるほどの力は無いのだろうから
無駄な言い分は止した方が身のためだろう。

それでも呼びたいのなら自分だけで好きな名前を付けて呼べばよい。
周囲に賛同者を得ようなどと、努々考えないでほしい。



▲ エノキグサは雌雄同株、異花。総苞に守られるように雌花が咲く。
赤く見えているのは雌花の花柱。大きく膨らんだ子房は普通3室だが、4室のものもある。

▲ この総苞には雌花二つ、イボ状の突起と軟毛が目立つ子房は大きく膨らんで若い果実が出来つつある。



▲ 上に伸びている雄花序からの花粉を下で受ける。
その雄花序の上に、雌花がちんまりと乗っているけれど、ここに果実が出来て、種子がのぞいているのを見たことはない。

(2017.10.07・11 須磨離宮公園)


▲ エノキグサは雌雄同株、異花。総苞に守られるように雌花が数個。雄花序は穂状に伸びている。▼

▲ 時に雌花(子房部分が目立つ)が雄花序の上にもつくのだが、これが若い果実といえるのだろうか。
果実だとすれば、裂開して種子を零すはずだけれど見たことはない。


▲ 雄花にも花弁はない。開花すると赤みを帯びた花被片が4裂して、白い葯を持ったものが零れる。
編み笠に似た総苞に守られた雌花に花粉を届ける事になる。▼

▲ 「編み笠」の中に雌花、ここでは花柱が3個見える。既に一つは子房が膨らんでいる。

▲ 赤褐色に見える雄花の花被片が開くと白い葯が目立ち、総苞に転がり落ちる。▼

▲ 雄花序の上にも雌花のようなものが見える。
子房が膨らんでいるのだが花粉はどのようにして受けるのだろうか。
時折見かけるが詳しい解説を読んだことは無い。▼


▲ 開花した雄花が編み笠の中にこぼれ落ちている。

(2017.10.03 太寺)


▲ 雌花の花柱が密集しているのが見える。子房部分はまだ大きくなっていない頃だけれど
この場所に子房が膨らんだのを見たことはない。





▲ 雌雄異花だけれど、時折雄花序の上に雌花、花柱子房も備わっているのだけれど
雄花序の下にある正規の姿の雌花と同じだとは考えにくい。


エノキグサ(榎草)  トウダイグサ科エノキグサ属 Acalypha australis
(2017.09.02 須磨離宮公園)
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今年のエノキグサ


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