
似て非なるモノに「擬き」
キクイモに似て、芋(塊根)が貧弱なのでキクイモモドキ。
掘り起こさないと芋の大きさはわからない。
もう一つ面倒なのが、イヌキクイモ。
こちらも芋がキクイモより貧弱。
地上部だけで判別できるのは、キクイモとキクイモモドキ。
キクイモとイヌキクイモは地上部だけでは判別できない。
▲ キクイモの葉は上部では対生、下部では互生、鋸歯は目立たない。
花床は半球形、キクイモモドキは円錐形。 ▼
キクイモ(菊芋)キク科ヒマワリ属 Helianthus tuberosus
キクイモモドキとの違いは何となく理解出来るのだが
面倒なのは同属のイヌキクイモ(Helianthus strumosus)との違い。
幾つかの解説では塊根を掘り起こした画像が掲載されていたりもするし
キクイモの舌状花は10枚以上と多めで先端は浅裂、総苞は短く反り返る…との解説。
葉は広めで明るい緑色、粗い鋸歯があり、下部では対生、上部では互生の説明もある。
イヌキクイモの舌状花は10枚程度、先端は尖り、総苞は長く反り返らない。
葉は細く黒みを帯びた濃緑色、不規則な鋸歯があり、下部では対生、上部では互生と説明されていたりする。
実際には上部では対生、下部では互生なのだけれどこと左様に幾つもの外観からの区別法が記述されている。
それを実際に確かめてみても、両者の決定的な区別にはならないことが多い。
塊根(芋)が貧相なものと、少し大きなものとの違いも一つの区別法とされているのだけれど
こちらも育つ環境に左右されるのではないかと考えると、両者を区別すること自体の困難さ?に行き当たる。
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▲ キクイモモドキの葉は広めで下部から上部まで互生、目立つ鋸歯がある。
キクイモの花床は半球形だが、こちらは円錐形になるから見た目で区別出来る。▼
キクイモモドキ(菊芋擬き) キク科ヘリオプシス(キクイモモドキ ヒマワリモドキ)属
Heliopsis helianthoides ヒメキクイモ(姫菊芋)
(2017.08.29 東京・小石川植物園)
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【再掲】 キクイモモドキとイヌキクイモの総苞の違い。
Wikipediaでは、ヒメヒマワリ(Helianthus cucumerifolius(=Helianthus debilis)、
キクイモモドキ(Heliopsis scabra)、ヒマワリモドキ(Heliopsis helianthoides)
大場の植物分類表では、Heliopsis helianthoidesをキクイモモドキとしている
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キクイモ キクイモモドキ
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