HAYASHI-NO-KO

北岳と甲斐駒ヶ岳

オオイヌノフグリ(大犬の陰嚢)

2018-03-30 | 春 青色系

『あっ、写真撮ってる…、オオイヌノフグリやぁ~』と
春休みになったのだろう、横を銀輪部隊が通り過ぎる。
中の一人が近づいてきた。
彼らは「星の瞳」などと気障なことは言わない。

『おっちゃん、片手でうまいこと撮れるん?、これどこんでも咲いとるなぁ~』
「そや、ここやと座り込んで撮れる」
『そやなぁ、立って撮るよりえぇもんなぁ~、気ぃつけてな…』と仲間を追いかけた。
良いものだ、仲間たちと連んで走り回る。
かつての自転車よりも数段良くなったのだろう、あっという間に仲間たちに追いついた。

私は当分自転車で走り回れない。






▲ 田んぼの法面は春。ナズナも満開。▼

(2018.03.25 新明町)










▲ 閉じているのは、昨日受粉が完了した花の後。やがて果実が膨れてくる。







(2018.03.22 船上)




(2018.03.18 小石川植物園)






▲ 午後になると、オオイヌノフグリ畑では抜け落ちた花冠が幾つも見える。
探せば、めしべだけが残った萼片が幾つも見える。
やがて子房部分が膨らんで「イヌノフグリ」になる。▼

オオイヌノフグリ(大犬の陰嚢)
 オオバコ科クワガタソウ属 Veronica persica
(2018.03.15 玉津町)


▲ 一面のオオイヌノフグリ畑に出会うと暫くは座り込む。
午後になると、萼片が閉じかけて花冠を絞り出す。
かくして、花冠はおしべと共に抜け落ち、後にはめしべが残る。
小西が書いたオオイヌノフグリよもやま話の中で「…花冠が落ちるやいなや、瞬時に萼がピタッと閉じて…」
の行が気になって座り込んで眺めていた。
懐かしい話は、何時になっても懐かしいものだ。

▲ めしべを残して花冠は落ち、やがて名前の由来になっている「イヌノフグリ」が出来上がる。
果実の姿はやはり元祖イヌノフグリの方が似ている…気がする。
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オオイヌノフグリ 去年のオオイヌノフグリ 水色~白 花冠が落ちる…



2 コメント

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興味津々 (こいも)
2018-04-02 17:27:40
林の子さん
オオイヌノフグリ・・・
綺麗な画像を見させていただきながらワクワクしています。
『花冠が落ちるやいなや、瞬時に萼がピタッと閉じて・・・』
何だか想像するだけでドキドキしています。
いつか座り込んでオオイヌノフグリと睨めっこしたいと思います。
ありがとうございました・:*:・(*´ー`*人)。・:*:・
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調べるのは面白いです。 (林の子)
2018-04-02 20:38:47
必ず描こうとする対象をじっくりと観察してから描き始めると言う画家の言葉。
お陰で、私もこの10年は単に、きれいな画像やハイ、ぱちりだけではなく
じっくりと見てから撮る癖が付きました。
小西の書いたエッセイにあった『花冠が落ちるやいなや、瞬時に萼がピタッと閉じて・・・』
が気になって実際に花冠が落ちる瞬間を何度も見ました。
午後になると萼が花冠を押し上げるようになり
少し風があるとぽろりと花冠が抜け落ちる。
花盛りの中では、どこから落ちたのか探すのは大変ですが
ほんの暫くは萼も閉じないで慣れると意外なほど、めしべと子房が見えます。
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