殊更、「偽」アカシアを吹聴する人が居る。
確かに最初はアカシアと呼ばれていたし、本来のアカシアが登場して以降は
間違って名付けられていたものにニセを冠してしまったことは事実だ。
だから植物名称としては正しいのだろうけれど
敢えてそのことを吹聴することは要らないのだろうと今も思う。
かの地では「針」の部分が剪定などの邪魔になるし、触ると危険だからと伐採対象だけれど
アカシアは蜂蜜の重要な蜜源になっているのだし
大連の街角の白いアカシア並木は歌にもなっているし、本にもしっかりと書かれている。
オオイヌフグリの改名論とは趣旨が違うのだから
敢えてニセを吹聴するのではなくて、正しい別名のハリエンジュと呼んでいる。
(2024.02.10 硯町)
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(2024.02.11 明石公園)
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▲ 花が咲いていないとやはり針槐 だから花が咲いても針槐 ▼
(2024.02.18 明石公園)
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ハリエンジュ(針槐・ニセアカシア) マメ科ハリエンジュ属 Robinia pseudoacacia
(2024.02.27 明石公園)
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▲ 花の頃 ▲
【余談 ミモザアカシアのこと】
ニセアカシアが本名なのに、別名のハリエンジュと呼ぼう…と言うのとは少し矛盾するのだけれど。
植物学的には、ミモザは和名でオジギソウ(お辞儀草、含羞草Mimosa pudica)と呼ばれている花・葉を指している。
オーストラリアなどからヨーロッパに黄色い花が房になって咲くフサアカシア (Acacia dealbata) がもたらされた折に
葉がオジギソウに似ているからとて「これはミモザアカシアだ…」と呼ばれ、いつしか黄色いアカシアが「ミモザ」になってしまった。
洋風が一世風靡?した頃には日本でも何とかかぶれでこぞってミモザ植樹が流行ったから
昨今では葉裏の白いギンヨウアカシア(Acacia baileyqna)までもがミモザになってしまっている。
ミモザサラダなどはその典型みたいなものだ。
今ではフサアカシアの比率よりほとんどがギンヨウアカシアになっているようだし
ルーツを大事にするのであればフサアカシアをミモザアカシアと呼ぶべきだけれど
こんな独り言は今では戯言に過ぎなくなっている。
▲ ㊧ギンヨウアカシア ㊨アカシア・ポダリリーフォリア(パールアカシア)
アカシア・ポダリリーフォリア/アカシア・ブアマニー/アカシア・クルトリフォルミス2013 ▲
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