HAYASHI-NO-KO

北岳と甲斐駒ヶ岳

アカシア・ポダリリーフォリア/アカシア・ブアマニー/アカシア・クルトリフォルミス

2013-01-25 | 【独り言】

咲いている花だけを、通りすがりで見る…。
ふと、きれいねぇ~、変わってるわねぇ~、珍しいわねぇ~と気付くと
何て名前…と言うのが普通だろうから、やはり名札は必要だ。
ギンヨウアカシアの学名がAcacia baileyanaだからとて
わざわざそれをカタカナ書きして、 アカシア・ベイレイヤナなどとは書かない。
ところが、アカシア・ポダリリーフォリアは括弧書きで「パールアカシア」。
アカシア・ブアマニーは、適当な日本名がつけられていないのでそのまま。
英語名「snowy river wattle」
この辺りが、植物園であっても苦労される部分だろう。

間違ってもギンヨウアカシア(ミモザ)などとは書かない。
別名にミモザアカシア、ハナアカシアがあります…などとも書かない。
ギンヨウアカシアは、新しい葉が粉を吹いたように白いから名付けられたけど
花はどれも皆同じように黄色のボンボン。
だから呼ぶのならみんな「ミモザ」で良いはずだ…などと、親しい仲間内なら許せるけれど
つけられた経緯を知らない人たちの俗称、だから詳しい人に言うと笑われる。


アカシア・ポダリリーフォリア マメ科アカシア属 Acasia podalyriifolia
 


アカシア・ブアマニー マメ科アカシア属 Acacia boormanii
英名・スノーウィーリバーワトル(snowy river wattle)
(2013.01.19 大船植物園







アカシア・クルトリフォルミス Acacia cultriformis
和名はサンカクバアカシア(三角葉アカシア)だが、
三角に見えるのは葉では無く葉身が退化して葉柄が扁平になったもの。
この辺りも、正確を期すことがむずかしい日本の事情…なのだろう。

(2013.01.20 須磨離宮公園)

植物学上ではすべて「アカシア」だから、どこにも「ミモザ」は登場しない。
この樹がヨーロッパに持ち込まれた折に、ミモザと呼ばれていたのはオジギソウ。
その葉に似て、黄色い花をつけるので【ミモザアカシア】の呼び名が定着したそうだ。
だから略してミモザなどと日本人が呼んでいるだけのことだし
ミモザサラダなどは後年、ロシア料理に添えられていた類似のものに名付けて呼び始めたそうだ。
どこまでが真実でどこまでが後年の作り話なのかさえわからぬほどに植物名は混乱しているのだけれど
どこまでも恥の上塗りをして、それでも先進を気取る日本人らしい??
蛇足ついでに書くと、以前アカシアと呼ばれていたものが、葉の様子が熱帯性の黄色い花をつけるアカシアとは
花の色も形も全く違っていたので植物学者・松村任三(小石川植物園の初代園長)
葉の様子などから類似のハリエンジュと名付け、学名のRobinia pseudoacacia からニセアカシアと直訳・改名?した。

 
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大船温室中庭 大船温室1 

ギンヨウアカシア  フサアカシア



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