サザンカが咲くと必ず、ツバキとの違いがあちこちで話題になる。
名前が違うから、花も違うし仕組みも違う…などと
偉そうに講釈したところで、サザンカもツバキの一つ。
花びらがパラパラ落ちるツバキもある。
おまけにその二つの交雑種まであって、カンツバキなどと呼ぶ。
冬にはサザンカ、早春にツバキなどとは単純には行かない。
名前もややこしくて、ハルサザンカなどと言うのまである。
サザンカにはおしべが花弁化したものが多く見られる。
カンツバキはその典型、多くのおしべが弁化して「八重咲き」になっている。
花弁化の途中のものには、葯は残っていて花粉も出ている。
めしべの基部には目立つ毛がある。
(2016.12.02 北王子町)
☆
カンツバキ(寒椿) ツバキ科ツバキ属 Camellia x hiemalis
ツバキ(Camellia japonica)は日本産、サザンカも日本産。
サザンカと呼ばれる中には幾つかもの交雑種があり、その起源には諸説。
ツバキとサザンカの種間交配園芸種をカンツバキ群と呼び、いずれも栽培品種とする説に従った。
横に広がるタイプ(「獅子頭」と呼ばれる園芸種が一般的)と、
立ち上がって上に伸びるタイプ(立寒椿と呼ばれる事が多い)が広く植栽されている。
ここに植栽されているのは3㍍近くまで育っているタチカンツバキと呼ばれているものだろう。
ヤブツバキとサザンカの自然交雑種をハルサザンカ群と呼ぶ。
(2016.10.22 須磨離宮公園)
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今年のサザンカ カンツバキ ハルサザンカ
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