HAYASHI-NO-KO

雑草三昧、時々独り言

オオエノコログサ(大狗尾草)→ アキノエノコログサ

2021-09-09 | イネ・カヤツリグサ・シダ類など

道路と高架化された線路の間にある田んぼ。
休耕田になって三年、雑多な草が生い茂るだけの場所。
クサネムが広がり続けている。
それでも水田の頃に畦に列をなしていたジュズダマも時折顔を出している。

オオエノコログサはかつては普通に育てられていたアワとエノコログサの雑種だと記述されている。
画像も殆どの場合、直立した姿のものが多いのだけれど
時折、アキノエノコログサとの交雑種の記述も見える。
ただ見た目だけで雑種の区別など覚束ないのだけれど
明らかに従来のアキノエノコログサよりも大柄?なものが増えているし
ここでもオオエノコログサ、としたけれど、「大柄」という特徴からだけではいけない。


















アキノエノコログサ(秋の狗尾草)イネ科エノコログサ属 Setaria faberi
オオエノコログサ(大狗尾草)
 イネ科エノコログサ属 Setaria x pycnocoma
学名が Setaria x pycnocomaと表記されている通り
アワ(Setaria itarika) とエノコログサ(或いはアキノエノコログサ)の自然雑種とされている。
(2021.09.07 林崎町)

【備忘録 イネ科植物に関する用語】
イネ科植物では他の植物の茎にあたるものを『稈(かん)』と呼び、その先に花序を付ける。
花序には三種類ある。
穂状花序 花序の中軸(花序の中央の軸)に柄の無い小穂がつく。
総状花序 中軸から枝分かれの無い柄が出てそこに小穂がつく。
この二つを合わせて『総(そう)』と呼ぶ。
円錐花序 中軸から枝が出て枝分かれした先に小穂がつくもの。
通常、花序の下部で枝が長く枝分かれも多いので、外見が円錐状に見える。

花序には『小穂(しょうすい)』と名付けられた構造物がつく。
小穂の基部には『苞穎(ほうえい)』と呼ばれる変形した葉がある。
苞穎の上に『小花(しょうか)』がある。
小花は『小軸(しょうじく)』でつながっている。
小花には『護穎(ごえい)』『内穎(ないえい)』に包まれた、おしべ・めしべがある。
護穎や苞穎についている細長い突起物は『芒(のぎ)』と呼ばれている。
エノコログサのように小穂の柄にある突起物は芒ではなく、花序の枝が変化したもので『刺毛(しもう)』と呼ばれる。
イネ科の葉は互生、稈を抱く『葉鞘(ようしょう)』と、平らな部分『葉身(ようしん)』で構成されている。
葉鞘と葉身の間には『葉舌(ようぜつ)』と名付けられた膜状の構造がある。
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 オオエノコログサ エノコログサ アキノエノコログサ
ムラサキエノコログサ キンエノコログサ


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