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シャープ、スマートフォンブランドを「アクオスフォン」に統一 AV機器との連携機能を訴求

2011-05-23 |  シャープ



 シャープは、2011年度にスマートフォンの国内販売を前年度比2.5倍の500万台に引き上げる。

 今夏商戦向けからスマートフォンのブランドを「アクオスフォン」に国内外で統一し、音響・映像(AV)機器との連携機能を一段と訴求する方針。

 国内市場は従来型の携帯電話からスマートフォンへの需要移行が急速に進み、国内勢以外に米アップルや韓国のサムスン電子が新たな競合相手に浮上し、競争は激しさを増している。


●連携強化で差別化

 「アクオスというブランドが一番の強み」とシャープ執行役員の大畠昌巳通信システム事業本部長は液晶テレビなどとの相乗効果を狙う。

 今月からスマートフォン6機種を国内で順次製品化し、2個のカメラ搭載で3D(立体映像)が撮影できるなど差別化機能は少なくない。

 しかし、基本ソフト(OS)は米グーグルのアンドロイドを採用。「ハード、ソフトで一から十まで自社開発していた従来とは違う」(シャープの大畠本部長)ため、端末単体で差別化できる領域が狭まっているのは事実だ。

 そこで、テレビやブルーレイディスク(BD)レコーダーとのコンテンツ共有など連携強化にたどり着いた。

 国内携帯電話首位のシャープもスマートフォン分野では出遅れ、10年度は挽回したもののアップルに次ぐ2位だった。「海外メーカーの参入で競争激化しているが、従来通りのシェアを確保していく」とスマートフォンでも首位を目指す。


●各社知恵絞る

 国内市場では、パナソニックが今夏にスマートフォン分野へ新規参入するほか、NECカシオモバイルコミュニケーションズ(川崎市中原区)など既存メーカーも製品群を拡充して成長領域の覇権を争う。

 「スマートフォンになって、何ができるかが重要になっている」(NECカシオの田村義晴社長)とし、機器連携やサービスに各社知恵を絞る。

 シャープは、アクオスフォンで海外展開を本格化する。08年に進出した中国を除き、米欧、ブラジル、インド市場では小規模なビジネスにとどまっている。

 早ければ11年度内にアクオスフォンを各市場へ投入し、海外事業をテコ入れする。急成長するスマートフォン市場でアクオスという伝家の宝刀を抜き、国内外で世界大手に勝負を挑んでいく。




【記事引用】 「日刊工業新聞/2011年5月23日(月)/12面」


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