荻窪鮫

元ハングマン。下町で隠遁暮らしのオジサンが躁鬱病になりました。
それでも、望みはミニマリストになる事です。

伊集院静の巻。

2013年11月01日 | 枯渇した生活に豊潤な読書を
伊集院静著【続・大人の流儀】を読了しました。

勿論、前作も読了しております。

まぁそれにしても伊集院静って、粋で、男気があって、ちょっと崩れてて格好良い大人の男の代表格って感じです。

ちょい馬鹿オヤジ雑誌の、嘘で塗り固められた人造のそれとは明らかに違う。

さすがはバツ2。さすがは、あの夏目雅子や篠ひろ子を娶っただけの事はあります。

とはいえなーんか違和感があるんですよね。

カネがない、カネがない、と言うわりには酒に博打にゴルフ三昧の日々。

移動は全部タクシー。

借金まみれの極道生活、って自虐するわりには持ち家あり。

ちょいちょい上から目線の自慢話がインサートされます。

東京で成功している地方出身者って、普段はイケイケで東京の隅々迄知ってるよん、なんてぇ調子こいてるんですが、分が悪くなると田舎モンヅラすんですよねぇ。

『オレなんかさぁ、裸一貫だからさぁ』みたいに。

伊集院静もそんな感じ。ま、本人は『わしゃ仙台在住じゃ』というかも知れませんが。

もともと作家なんて、手前ぇが書いたモノを人様に読ませようって自己顕示の塊です。

そんなヤツがへりくだる訳がありません。

借金の話をしようが、薄毛の話をしようが、ウンコの話をしようが、結局は『オレってすごいべ?』となるケースがまことに多い。

作家ではなくとも、その辺のリーマン風情でもそんな変わんないですけどね。

酒場にそんなヤツがいますと、ほんとにウザいっす。



『自己顕示 自己嫌悪 わたしのこころのうらおもて』相田みつを(ニッポンの詩人・1924~1991)




夏目雅子。今の若いコは知らねぇだろうなぁ…。