鉄火場のアライグマ

株式投資がメイン、の予定だったのですが、いつのまにかマンション購入記、のつもりが建売住宅購入記になってしまいました・・・

朝日の書評(Web版)

2010年05月28日 | Weblog
に、こんなものが掲載されていた。

この著者が言わんとしていることは、自分の考えとほぼ同じ。

私は、宗教(特に新興宗教)や「○○主義者」が嫌いだが、その理由はまさに、この書評の最後のセンテンスに書いてあること。
宗教も主義者も批判を受け付けない点は同じ。
今の温暖化議論も、「環境主義」の名の下に人間の幸福をないがしろにしていいという少々極端な方向に向かっていないか気になる。



【記事は、しばらくするとたぶん消えるので、下にコピペ】
「環境主義」は本当に正しいか?―チェコ大統領が温暖化論争に警告する [著]ヴァーツラフ・クラウス[掲載]2010年5月23日
[評者]久保文明(東京大学教授・アメリカ政治)
■主流派の学説に疑義 刺激的な書

 著者はブッシュ前大統領のような共和党保守派の政治家ではなく、長らく社会主義の桎梏(しっこく)の下で自由を渇望したチェコの大統領である。その著者が、危機に瀕(ひん)しているのは環境ではなく人間の自由であると訴える。

 経済学博士でもある著者は、地球温暖化を支持する学説を正面から批判する。本書によれば、すべての国が京都議定書に従ったとしても、「温暖化は五〇年ごとに〇・〇七℃しか防ぐことにしかならない」。ただし著者は、環境保護のための施策を否定していない。反対しているのは、環境主義に対してである。

 経済成長と技術の進歩によって、十分対応可能であるというのが著者の立場である。そして著者は、環境主義者と社会主義者はどちらも、複雑な人間社会のシステムを無理やり管理しようとしても失敗するであろうと断言する。

 本書はいろいろなことを考えさせる。

 (1)主流派の学説は完全に正しいか。もとより、評者には、どちらの学説が正しいかを判断する能力はない。本書は科学者の世界では少数派の意見のようである。ただ、自然科学の歴史を振り返ると、多数派が間違うこともあった。一定の不確かさが残ることは確かである。

 (2)解決策はきわめて徹底的なものでなければならないか。それとも、経済成長を許容するものであるべきか。途上国も含め、経済成長と自由への願望は完全に犠牲にされるべきか。

 (3)関連して、毎日を必死で生きている国内外の人間の幸福と福祉はどの程度尊重されるべきであろうか。これは、家計に年間少なくとも数十万円の新たな負担を負わせてまで、エネルギー効率の高い日本が地球温暖化対策を実施すべきかという問題にも行き着く。

 2009年、国連の「気候変動に関する政府間パネル」の第4次報告書にデータ捏造(ねつぞう)疑惑が発覚したことも記憶に新しい。環境保護を、「絶対的真実」と信奉し、謙虚さに欠けた宗教にしてはならないであろう。批判も多いと想像されるが、刺激的な書であることは確かである。

くるま(13)

2010年05月08日 | Weblog
【タイトルをクリックしてから読んで下さい。写真が大きくなります】

■車の改造について

改造といっても、エンジンをチューニングしたり、ということではない。

①ナビの改造
この車の純正ナビは、前にも書いたように使いにくいものだが、最近は慣れてきた。ダイヤルとボタンが一つだけなので、手元を見ないでも(高い位置にあるモニターを見ながら)操作出来る。

問題は、運転しながらナビの設定等の操作が出来ないこと。

ナビの目的地を設定する場合などは、車が停止していないと操作を受け付けてくれない。(予め登録している場所については走りながらでも設定可能)

たとえば、高速道路を走っている途中で助手席からナビの設定をしようとしても、サービスエリアで停車するまで設定出来ないというのも非常に不便なので、走りながらでもナビ操作が出来るように改造することにした。

実は、国産の純正ナビでも同じような機能?がついており、前に乗っていたアルファードの時にも自分で改造して走行中のナビ操作が出来るようにしていた。

今回も基本的には同じ加工をした。

純正ナビの場合、車が動いていることは車速信号を拾って感知している。
もともとナビに車速信号が入力されているのは、トンネル等でGPS電波を受信できない際でも、ナビのジャイロと車速信号から車の動きを掴み、ナビの案内を止めないことが目的。
その車速信号を利用して、車速信号が入ってきている際にはナビの細かい設定を受け付けない、という仕様になっている。

そこで、この車速信号の入力をだましてやれば車が動いている際でもナビの操作が出来ることになる。
しかし当然のことながら、車速信号をカットするとナビの自車位置は動かなくなってしまう(車が止まっていると勘違いする)ため、必要に応じて車速信号をオンオフするようなスイッチをつけてやればよい。

BMWの場合、ナビはHDDタイプで、ユニットはトランクの左側に設置されていた。
そこで、トランクの内張りを剥がし、HDDナビのユニットを引っ張り出し、ナビに入力されているワイヤーハーネスのケーブルの中から車速信号のケーブルをカットし、そこに配線を割り込ませて運転席まで伸ばし、そこにスイッチを設置すれば作業は終了する。

とはいっても、ご想像のとおり作業は簡単ではない。

十本以上のピンを抜き、トルクスネジという特殊なネジを外してトランクの内張りをはがして、ナビユニットに入力されているケーブルから信号線を探し(これはネット上で公開している人の情報を参考にした)、配線をカットして圧着端子をつけた配線延長ケーブルを接続し、ケーブルをトランク→後席の足元下→助手席のドア内張りの下→助手席の足元の内装内側→センターコンソールの下→センターコンソールと配線を隠しながら引っ張らなければならない。

(3つある写真の上は、ナビユニットにケーブルを接続したところ。右下の写真でシフトレバー近くの灰皿の上の黒いコンソール部分の左端に黒い小さなスイッチをつけているのが見えるだろうか。)

作業が終わるまでに1時間半程度かかった。

走行中にスイッチを押す(オフにする)と車速信号が途切れるため、ナビは止まっていると勘違いしてナビ上では自車位置が止まる。したがって、ナビの目的地設定等も問題なく出来る。
目的地設定が終わったら再度スイッチを押して(オンにする)車速信号を戻すと、ナビ上の位置は動き出すのだが、最初にスイッチを押した時の場所から動き出す(当然ながらスイッチオフの間も車は動いているためこの時点では自車位置は間違っている)。
スイッチを戻して20秒くらい経つと、GPSの位置情報により地図の自車位置が補正され、正しい位置が表示されるようになる。


②アクセルペダル
Mスポーツパッケージであっても、アクセルとブレーキはノーマルと同じ真っ黒で素っ気無いものがついている。
BMWの純正オプションでアルミペダルがあるのを見つけて、通信販売で購入して自分で取り付けをした。

BMWのアクセルペダルは(ほとんどのドイツ車も同じだが)写真のようにオルガンペダル式といわれる、ヒンジが床についているタイプになっている。
(余談だが、アメリカでトヨタ車が大規模なリコールになったが、これは吊り下げ式のアクセルペダルがフロアマットに引っかかりアクセルが戻らなくなったため。オルガン式だとこのようなことは起こらない。)

このアクセルユニットはトルクスネジ1本で止められているだけなので、ネジとワイヤーハーネスを外して取り外しが可能。取り外したアクセルペダルに4箇所の穴を開け、アルミパネルをネジ止めして完成。

問題なのはブレーキだった。
アクセルペダル自体は樹脂製のためハンドドリルで簡単に穴が開いたのだが、ブレーキペダルは取り外しが出来ない上に鉄製のため、ハンドドリルではとても(まさに文字通り)歯が立たない。

そこで、近くのホームセンターに行って携帯式の電気ドリルを借りてきて(1日500円)、運転席の足元に潜り込んで苦労して4箇所の穴あけを行った。
鉄なので硬くて一つ穴を開けるだけでも5分くらいかかる。

作業は家の前で行ったのだが、通り過ぎる人が「こいつはいったい何をしているんだろうか?」と言いたげな目で見ながら通り過ぎていくのが恥ずかしい(笑)

なんとか4箇所の穴あけに成功し、パーツをネジ止めして完成。

取り付けたからといって車が早くなるわけでもないのですが。。。


ところで、この車を買ってずっと気になっていることが一つある。
写真を見れば分かるように、アクセルペダルとアクセル右側の壁?の間隔が狭いため、アクセルに乗せた右足が右側の壁に触れる。
たぶん、左ハンドルで設計されているのでそこまで細かいことを気にしていないのだろうが、国産車ではこのようなことはなかったので気になってしまう。


あと、もう一つ気になることをついでに。

Mスポーツパッケージの場合、車内にはアルミトリムがついている(写真左下)。これは本物のアルミ製で、フロントダッシュボード下、センターコンソールのパネル全部、前後左右ドアに貼られている。

Mスポーツではない325の場合にはこの部分がウッドトリム(日本車によくあるフェイクウッドではなく本物のウッド)なのだが、スポーティ?なMスポーツではなぜだかアルミになってしまう。

BMW以外でも、アウディやフォルクスワーゲン、メルセデスベンツでも同じようにスポーツタイプだとアルミトリムがついているケースが多い。

アウディS4

ゴルフGTI


アルミのパネルがスポーティというのは、ホワイトメーターがスポーティということと同じ位に私には理解不能だ(笑)。

くるま(12)

2010年05月02日 | Weblog
細かいことばかり書いて、一番大事な?車のハンドリングや乗り心地について書いていなかったので、いまさらだがここで。


車雑誌を読むと,、BMWはステアリングレスポンスがスホーティー(っていったい何??)なことで有名なようだが、実際に乗ってみた感想としては、スポーツカーのような敏捷さ、機敏さまではない。

とはいっても、ミニバンや国産セダンに比べると雲泥の差がある。

■ハンドリングについて。
・ハンドルは重いが、ハンドルを動かしたら動かした分だけ車が反応する。
・そんなの当たり前じゃないか、と言われそうだが、ほとんどの車はそうではない。

・ハンドルを切っていくと、最初は車は反応しない。何故かというと、ハンドルからの入力がステアリングギアボックスやボディやサスペンションやタイヤの緩みやたわみで吸収されるため、最初は曲がる力がタイヤにまで伝わらない。それから、ボディ関係の緩みやたわみの部分が埋まってからタイヤの向きが変わり、タイヤがたわみ、一定レベルまでたわんだ後に初めて車が曲がりだす・・・ということになる。
さらに、車が曲がりだした後には車がロールして(傾いて)、傾くことによりタイヤの接地状況が変わってその結果タイヤに加わる力が変わって・・・と、ハンドルの角度と車の動き(ヨーモーメント)は正比例しないのが一般的。
・今の車の場合、そのような余計な動きがほとんどない。たぶん、ボディやステアリング系の剛性やサスペンションの強度、セッティングによるものかと思う。エンジンルームを見ると分かるのだが、サスペンションの取り付け部分やバルクヘッド(エンジンとキャビンを隔てる壁)の構造や溶接の状況などを見ると驚くほどしっかり作ってある。なので材料費も手間もかかり、当然価格も高くなるし車重も重い。そこまでする必要があるのかどうか?というのは考え方の問題で、時速200km以上で走ることがない日本では過剰品質なのかもしれない。
・これは、そのような車に乗って初めて分かるもので、ふわふわセダンやミニバンばかり乗っていると気づかないことかもしれない。だから何だ、と言われればそれまでなのだが。。


■乗り心地について
・今回の車は「Mスポーツパッケージ」といってフロント225/45R17、リア255/40R17と太いタイヤタイヤが標準でついている。ブランドはBSのポテンザRE050というスポーツタイヤ。ちなみにBMW325iのノーマルは前後とも225/50R16。道路の轍には若干弱いようだが、気にしなければ気にならない程度。
・Mスポーツはスプリング、ダンパーともにノーマルより固いものがついており、車高も15mm低い。いわゆるシャコタン。タイヤはランフラットタイヤ(パンクしても走れるタイヤだがその分タイヤは固い、値段も高い)がついている。なので、運転すると道路の凹凸を拾って揺すられるが、奥さんや子供から文句が出たことはない。
・しかし、以前乗っていたRX-7(FC-3S)やソアラ(JZZ30;ビルシュタインダンパーを後付け)よりもマイルドで、ガチガチということはない。
・首都高速の道路の継ぎ目を通過する際、段差による振動は一発で収まる。クラウンやフーガやセルシオのようにフロアがブルブルするようなこともない(これはボディ剛性の高い車に乗って初めて気づくことの一つ)。

車が無駄な動きをしないので、運転していて気持ちよい。たぶん、後席の車酔いもしにくいと思う(アルファードのときは子供が頻繁に気持ち悪くなった、と言っていた)。個人的には、ふわふわな動きをする車よりこちらの方が好きだ。