鉄火場のアライグマ

株式投資がメイン、の予定だったのですが、いつのまにかマンション購入記、のつもりが建売住宅購入記になってしまいました・・・

福島

2011年08月15日 | Weblog
先週、仕事で福島に日帰り出張に行ってきた。
(写真は、福島駅前の様子)

新幹線で福島まで行き、駅の近くにある会社に行って打ち合わせをしてそのまま帰ったので、結局、福島市には4時間くらいしかいなかった。

ところで、福島駅を降りて気づいたことは、何もない。
普通に人がたくさん行き交っており、バスや電車も動いており、たくさんの人が住んでいる。
人々の態度も何も変わったところはない。
一見、何ともない普通の生活が普通に送られているように見える。


しかし、、、

福島市の放射線量は結構、というかかなり高い値になっている。

新聞サイトの各地の「放射線量」には、なぜか福島市がのっていないのだが、
http://www.yomiuri.co.jp/feature/eq2011/radioactive/

大学の先生が実際に測定して集めて作られたデータだと、福島市は3μSv/h程度の線量になっている。
http://takedanet.com/files/26julyJDhighresoHayakawa.jpg
(画像が大きいので勝手に縮小表示されるかも。その場合、「表示」メニューから200%などに拡大すると詳細が見れる)

3μSv/hという値が高いか低いかと言うと、当然ながら「高い」ということになる。
東京や神奈川の線量は0.05μSv/hなので、60倍。

3μSv/hというのは1時間当たりの線量なので、その場所で1年間生活しているとその時間分だけ被曝線量は積算されるので、1年間で外部から受ける放射線は
3μSv/h×8,760h/年=26,280μSv/年=26mSv/年

となる。
(1mSv=1,000μSv、1年は8,760時間)

胸部レントゲン撮影時の被曝量が50μSv/回なので、年間525回のレントゲンを撮っているのと同じ、すなわち2日ごとに3回レントゲンを撮っているのと同じ線量を「外部被曝」することになる。
このほかに、食物やホコリの吸入から取り込む放射性物質もあるので、実際にはこの数倍の線量になる可能性がある。

ちなみに、普通の人(放射線関連を職業としない人)の規制値は年間1mSvなので、その26倍。

原発労働者の放射線被曝の労災認定基準が5mSvなので、それよりはるかに多い量となっている。



もっとも、室内にいる場合は線量は下がるので、上記値の半分くらいになるかもしれない。それでも高いのだが。

放射能汚染

2011年08月13日 | Weblog
最近話題の牛肉の放射能汚染だが、原因は牛に食べさせる飼料に稲わらを与えたためと言われている。
放射性物質が飛んできている地域で屋外に放置された稲わらが汚染されていることはすぐに分かると思うのだが、政府が「放射能汚染は大したことはない」といい続けたためこのような状況になったと思われる。

そもそも、行政は飼料から牛肉が汚染されることは知っていたはずで(もし知らなければとんでもない職務怠慢)、どうして何も手を打たなかったのだろうか。


IAEA(国際原子力機関)から、チェルノブイリ事故の際の放射能汚染に関する詳しいレポートが2006年に出ており、この報告は関係者の間では有名だったはず。
http://www-pub.iaea.org/mtcd/publications/pdf/pub1239_web.pdf(ブラウザからの左クリックでの表示では途中で引っかかることが多いので、上記リンクを右クリック→「対象をファイルに保存」としてPDFファイルを直接取った方がいいかも)


牛肉を含む食物の汚染の形態と推移についてはこれに非常に詳しく書かれている。
興味のある方は読んでほしいが、英語を読むのが面倒だという方には、親切な人が部分的に訳しているので、こちらをどうぞ。
http://www.numtech.co.jp/column/20110520/