鉄火場のアライグマ

株式投資がメイン、の予定だったのですが、いつのまにかマンション購入記、のつもりが建売住宅購入記になってしまいました・・・

LED電球

2009年07月19日 | Weblog
LEDを電球型にして、家庭用の照明として売り出しているが、その需要が高まっている、との新聞記事があった。(下の方参照)

勘違いしている人が多いと思うのだが、LEDの発光効率(入力エネルギーに対する出力光束の比率)は、ほとんどの場合高効率蛍光灯やメタルハライドランプよりも低い。

もちろん、白熱電球やハロゲンランプよりは効率が高いものが多いのだが、照明に使えるような大出力のものでは、蛍光灯を超える発光効率のものは(現状では)ほとんどない。

LED(白色)を照明に用いる際の問題としては、
・発光効率が低い(従って消費電力は蛍光灯より大きい)
・大出力化すると発熱の問題から劣化が早まるため、冷却が必要
・演色性が悪い

などがある。
一つ目は発光素子の半導体の効率の問題、一つ目~3つ目のすべては蛍光体の問題。

白色LEDのほとんどは、青色LEDに黄色蛍光体を被せることにより擬似的に白色としている。(青と黄色は補色関係にあるため、合わせると白く見える)

しかしながら、発光スペクトルの中で赤色成分の波長が少ないため、通常より青白く見え、赤色は暗く見えてしまう。すなわち、演色性が悪い。

このような課題を避けるために、液晶テレビなどのバックライトにLEDを使う場合には、RGB(赤緑青)3種のLEDを組み合わせて使っている。が、実は、緑色LEDは発光効率が低いためRGGBという4LEDで1ユニットとしており、また3色のLEDのバランスを取るための回路が必要となる。

次に、発光効率の問題だが、一部のエンジニアリングサンプルレベルでは150lm/wと放電ランプを超える発光効率を持つものも出ているが、まだ大出力化は難しい。
大出力化すると、熱により蛍光体の劣化が早まってしまう。

写真は、その150lm/wのLEDを使って自作した自動車用のポジションランプの写真。上の写真はポジションランプユニットの拡大、下の写真は、右が電球、左がLEDで比較したもの。
消費電力が電球の1/12で同じレベルの光り方になる。

一部のレクサスのヘッドランプにはLEDが使われているものもあるが、まだHIDランプよりも発光効率が低いため消費電力は大きい。


話がそれたが、
住宅用の照明にLEDを使うのは時期尚早であり、あと数年は待った方が良いのは間違いない。

なお、白色LEDに利用するセラミック系の3原色蛍光体が開発されたとのニュースがあり、これを使えば演色性や耐熱性の問題がクリアされるかもしれない。


LED電球 普及に弾み 低価格商品に注文殺到
2009年7月18日

 省エネで長寿命が特長の発光ダイオード(LED)電球に注目が集まっている。シャープが従来の半額以下の製品を今月十五日に発売予定だったが、予想以上の注文が集まったため八月以降に延期。対抗値下げした東芝の製品も品薄状態になっている。他の照明機器大手も参入を検討しており、低価格化が進めば普及に弾みがつきそうだ。

 LED照明は、電気を光に変える半導体を使ったライト。コスト面や明るさの改善が課題だったが、東芝ライテックが今年三月、大手メーカーでは初めて従来の白熱電球のソケットに取り付けられる電球型の製品を約一万円の価格で発売した。

 LED電球は白熱電球の約四十倍の四万時間の寿命があり、消費電力も八分の一程度。一日十時間使っても十年以上取り換えが不要で、総コストでみれば白熱電球を使うよりも割安となる。

 民間調査会社の富士経済によると、二〇〇八年のLED照明機器の市場規模は百三十二億八千万円で照明機器全体に占める割合は約3%だが、一二年には五百七十八億円、約12%に伸びると予想している。

 シャープは六月、こうした成長市場に約四千円の製品を投入して参入することを発表。LED照明を環境事業の新たな柱にする方針で、「量産されれば生産コストも下がり、さらに低価格で提供できる」(広報室)としている。これに対して東芝も同価格帯の製品を今月十五日に発売。「消費者に行き届くような形の供給ができるように努力する」(佐々木則夫社長)と、さらなる低価格化を目指す考えだ。


 他の照明機器大手も「計画はある」(日立ライティング)、「検討している」(三菱電機オスラム)としており、今後、成熟市場の家庭用照明分野で競争が激化することが予想される。

太陽が弱ると・・・

2009年07月05日 | Weblog
先にアップしたように、現在、太陽の活動が弱っている。

そうすると、太陽からの輻射エネルギーが減少するとともに、太陽の磁場も弱っている。そうすると、もう一つ思いがけない影響が出る。

何かというと、「雲が多くなる」そうだ。
太陽からの熱が減るので、海からの蒸発量が減って雲はできにくくなる、とも思えるが、、

その理屈は以下のとおり。
・太陽が弱ると太陽磁場も弱くなる
・太陽の磁場が弱くなったことにより、地球への宇宙放射線量が増える
・宇宙放射線量が増えると、放射線と大気の衝突に伴い雲の核が出来やすくなる
・雲が多くなると、地表に届く太陽光が減り、結果として地球は寒冷化する

放射線と雲の関係については、物理を取った人なら「霧箱」の原理を思い出すのではないだろうか。

英語だが、上記のことについて書かれている新聞記事