鉄火場のアライグマ

株式投資がメイン、の予定だったのですが、いつのまにかマンション購入記、のつもりが建売住宅購入記になってしまいました・・・

車のランプ(2)

2010年03月31日 | Weblog





前回、

 そこで、単にナンバープレートの電球をLEDに換えるだけなのに
 ①電球切れのウォーニングをどのように回避するか?
 ②エンジン始動時の点滅をどうするか?
 という2つについて対策を考える必要があることになる。

と書いたが、話の都合上、②の対策から。


まずは、現象の分析。

エンジンをかけた際に、車の各所にある電球(主に室外についている電球)にパルス状の電流を流し、バルブがきちんと装着されているかをチェックしているらしい。球切れ警告のための電流値チェックをしているのに、なぜこのようなチェック電流を流すのかは不明。

このパルス電流は、0.1秒以下のパルス電流を0.5秒間隔で(たぶん)8秒だけ流すもので、前にも書いたように、フィラメント式の電球ではパルス電流ではフィラメントが十分に高温にならず、発光しない。
しかし、LEDは応答性が良いため、パルス電流にも律儀に反応し、点滅していることが明確に分かる。たぶん、このパルス電流対策をしていないLEDをつけて夜間エンジンを掛けると、パッパッパッ・・・とナンバープレートが光って、とても変に見えると思う。


市販のLEDナンバー照明にはパルス発光をキャンセルするようになっているものがあり(ちなみに、これを買うと1万円以上します)、電子回路によりキャンセルすることが出来るはず。
ネットを探し回ったのだが、BMW でこの手の回路を自作しているようなものは見つからなかった。

仕方がないので、どのようにしたらこのパルス発光を消せるかを考えた、考えた、考えた・・・・・・


調べたところ、パルス状の電流を回避するためには、ローパス回路を使う手法があることが分かった。

ローパス回路というのは、パルス状電流や高周波電流を通さず、定常電流だけを通過させる回路のこと。

Wikipedia等で調べまわり、MOS-FET(トランジスタ)をスイッチング素子に使い、コンデンサと抵抗を組み合わせた回路を考えた。

MOS-FETというのは・・・(面倒なのでこちらを参照)

FETでは、「ソース」と「ドレイン」間に流れる電流を、「ゲート」にかける電圧によって制御出来る。
そこで、ソース-ドレインのラインにLEDを接続し、パルス電流ではゲートに十分な電圧がかからないようにすれば良いことになる。

そのため、パルス電流が入った場合にはコンデンサ側に電荷を貯め、パルス電流が途絶えた時にはコンデンサにたまった電荷をグランド(マイナス極)に流してしまえば、パルス電流がかかってもFETのゲート電圧は十分に高まらず、LEDが発光することはない。

試行錯誤を重ねながら回路を考えて実際に作ってみた。
なお、部品の調達は、会社の帰りに秋葉原に寄り、電子部品屋を回って適当なFETやコンデンサを何種類か買い込んできた。

で、出来たものが写真のもの。
LEDがついている面の黒いものがFETで、その左右にあるのはFETのゲートにかかる電圧を制御するための抵抗。
裏面にあるのは、LEDに流す電流を制御するための定電流ダイオード(CRD)で、今回は45mA流すようにした(LEDの定格は50mA)。
茶色い丸いものは、タンタルコンデンサ。

とりあえず回路を組んでみて、9Vの乾電池で実験。

プラス極を電池に接続し、マイナス極を一瞬だけ電池に接続してすぐに離すことを繰り返してみる。

点灯しない!
成功!!

普通につなぐと、接続から0.3秒くらい経過後に点灯して、その後は点灯し続けている。

成功したようなので、これを二組作成して車にとりつけてみる。

LEDを装着し、エンジンをかけてもらったところ、全く点滅していない。
スモールランプをつけたところ、普通にLEDは光っている。

大成功!!


でも、球切れ警告は出ている。



続く。。

車のランプ(1)

2010年03月30日 | Weblog
最初にお断り。
今日の記事は、興味のない人にはとことん面白くない話です。。


前の車では、スモールランプやナンバーランプをLEDに換えていた。

今回も同じことをしようかと思ったのだが、問題があった。

車についている通常の電球(小型の電球)をLEDに変えると、照度は同じで消費電力は1/10くらいになる。

たとえば、ナンバープレート用の照明には5Wの電球が2個使われており、ライトをつける夜間はあわせて10Wの電力を消費している。この電球をLEDに置き換えるとわずか1Wで済むことになるため、夜間のバッテリーへの負荷は大幅に減る。

で、問題とは何かというと、ドイツ車のほとんどには電球が切れた場合に警告を出す仕組みがついており、電球をLEDに変えるとこの警告が出てしまう。
これは単に電球までの配線が断線しているかどうかではなく、電球に流れる電流の値が一定値以下になると警告を発するという制御が(車のコンピュータで)行われており、ランプをLEDにして消費電力が1/10になると、この警告が出ることになる。

BMWの場合、この警告はメーターパネルのマルチインフォメーションディスプレーに表示され、エンジン始動時及び定期的に(5分置きくらい?)オレンジ色に光る電球の絵が大きく出るとともに「ポーン、ポーン」という電子音で警告される。

たかがナンバー灯でここまでする必要があるのかどうか疑問なのだが、そうなっているので仕方がない。

なので、単に電球をLEDで置き換えるだけではこの警告がうるさくてたまらない。
そこでこの対策として、一般的には、LEDと並列に抵抗をかませて電流の値が電球と同じようにして警告を回避する、という手法が取られている。
車のコンピュータは、電球切れを電流値だけで探っているので、電球と同じ電流が流れているのであれば球切れはない、と判断して警告は出ないことになる。

このやり方は、せっかくLEDにしたのに消費電力が変わらずにアホらしいし、あまりに原始的。

そこで、ネットで色々と調べまわったところ、もっと面倒な問題があることが分かった。


これはBMW特有かもしれないが、車のランプの重要な部品(ポジションランプ、ストップランプ、ウィンカー、ナンバー灯など)には、エンジン始動時に微弱なパルス電流を流してチェックする機能がついているらしい。

微弱なパルス電流なので反応の鈍い電球は光らないが、LEDは応答性が良いため、パルス電流にも反応してエンジン始動時にランプが点滅するらしい。

実際に自分の車で試してみた。ナンバーランプと並列にLEDランプをかませてエンジンを始動したところ、0.5秒間隔で16回のパルス発光を行うことが分かった。
エンジンをかけると、ナンバーの電球は反応しないものの、LEDはチカッ、チカッと8秒ほど点滅を繰り返している。その後走り出した後も、この点滅があるという情報もある。そこまで試していないし、自分で運転しているナンバーのランプは見えないので確認しようがない。


そこで、単にナンバープレートの電球をLEDに換えるだけなのに
①電球切れのウォーニングをどのように回避するか?
②エンジン始動時の点滅をどうするか?
という2つについて対策を考える必要があることになる。

何と面倒な!!


以下、次回。


エコカー減税

2010年03月27日 | Weblog
最近の車のCMや折り込みチラシを見ると、「減税!」のオンパレードで笑ってしまう。

「減税されているから早く車を買え!」ということで、ということは車の買い替えサイクルを人為的に変えていることになる。
これは需要の先食いであるため、減税が終われば需要は大幅減になり、景気が低迷している今では減税を止めた時の影響が怖くてとても辞められない。すると税収は益々減って国・自治体の赤字はますます増える・・・

ということになってしまう。

この手の一時的な景気対策は、これをきっかけに需要全体が上向かなければトータルでの効果はないわけで、車にこの手の施策が効果的なのか?については疑問がある。

(そもそも、車を買わなくなっているのは景気のせいなのか?)


ところで、このエコカー減税には色々と変なところ、いや、問題が多いことは様々なところで言及されている。

エコカーということなら、単純に燃費だけで減税対象を選べば良いのだが、そうすると大型車や重い車は不利になる。
なので、車の重量ごとに基準を作り、重い車は重い車の中で相対的に燃費が良ければ減税対象となる。

そのため、重量区分の“区切り”の部分では妙なことが起こってくる。

最近発売されたメルセデス・ベンツのEクラスに、E250ブルーエフィシエンシーという車があって、この車はエコカー減税の対象になっている。しかしながら、オプション装備満載のアヴァンギャルドエディションという車のみが減税対象になっている。
アヴァンギャルドというのはサンルーフやエアロパーツ、大きなホイルなど、様々な装備がついており、その結果車重は重くなる。重くなる装備をつけることによって、重量区分の上の段階が適用され、そうすると、燃費が悪くなっているのに(標準仕様は11.4km/l、アヴァンギャルドは10.8km/l)減税対象になる、というおかしなことになっている。
当然ながら同じことは国産でも起こっており、サンルーフなどの重くて高いオプションを満載することによって減税対象になってしまう。
たとえば、アルファードというトヨタのミニバンの場合、3.5リッターV6を積んだモデルを見ると、4WDで重くて豪華装備な車が減税対象となり、軽いFFで装備が簡素なモデルは減税対象から外れている。

車は軽い方が燃費が良くなるのは当然であり、これは法律の趣旨に反しているんじゃなかろうか!!と思う次第で。

この件については、(コラムニストの)小田嶋さんも書かれている
(日経BPに登録しないと読めないかもしれませんが、無料なので登録がお勧め!面白いから。)

なお、減税ついてはこちら。重量区分については5ページに表が載ってりる。

くるま(11)

2010年03月16日 | Weblog
車のドアヒンジについて。

少し前にWebCG(カーグラフィックのWeb版)を見ていたら、外車のドアヒンジに関する記事があった。
内容はこちら↓

「なぜ日本車と欧州車ではドアヒンジの作りが違う?」

記事に出ている国産車のプレス製というのは、こちら。トヨタのウィッシュという車のドアヒンジ。
鉄板をプレスして曲げて作ってある。

一方で、うちの車はどうなっているかと思ってみたところ、確かに鋳鉄製のものがボディに溶接してあった。(写真はクリックで拡大)

ドアの締り音については、前に乗っていたストリームやアルファードが「バシャッ」「ドシンッ」だったのに対して、「ドン」で終わり。
語尾に「ッ」が着かない。すなわち、ドアを閉めた際に、最後にビビリ音が残らない。
これは、車に興味のない小学生にも違いが分かるらしい。

高級に感じるかどうかは?だが、車がしっかりしているようには思えるかも。

くるま(10)

2010年03月09日 | Weblog
車の件、まだ続きます。

◆エンジンオイル
この車、エンジンにオイルレベルゲージがない。エンジンオイルのレベルはiDriveのモニターで確認出来る仕組みになっている。
オイルゲージくらいつけて欲しいのだが。。


◆323の不思議
3シリーズがマイナーチェンジする2008年後半までは、6気筒の自然給気モデルには325iと323iという2種類あった。

325は3シリーズの2.5リッターエンジンという意味なので、323は2.3リッターかというとそうではなく、排気量は2.5リッターで、エンジンブロックもヘッドも325のものと同じ。
325と323の違いは、出力とトルクが325より小さいこと、レッドゾーンが低いことくらい。エンジンの見かけは同じらしい。外観も変わらない。

なぜ同じエンジンを使って2種類のモデルを作だろうか。同じエンジンを使っているということは同じコストがかかっているということであるはずだが、実際には323の方が値段は安い。
意味不明。

◆エンジンブレーキ
この車、エンジンブレーキがあまり効かない。ATは6速でマニュアル変速モードがあるのだが、下り坂でマニュアルモードにしてエンジンブレーキを効かせようとしても、回転は上がるのだが減速感がない。
エンジンブレーキというのは、エンジンの摩擦抵抗や吸入抵抗(ポンピングロス)によりマイナスの駆動力を発生する仕組みであり、エンジンブレーキが効きにくいということは、このエンジンの抵抗が小さいということかもしれない。
思い当たることとしては、バルブトロニックでスロットルがないため、ポンピングロスが小さいということだろうか。

◆坂道発進
うちの近くは坂が多く、結構急な坂で信号待ちすることもある。上り坂の場合、ATであってもブレーキを離すと後ろに下がってしまうのだが、この車は下がらない。なんだか引っかかっているような感じで妙だと思ったのでマニュアルを見てみたら、上り坂の坂道発進の場合、車が自動的に(下がらないように)ブレーキをかけてくれる仕掛けがついていた。
上り坂で一時停止し、発進しようとブレーキを離した時から3秒の間、ブレーキに油圧をかけて下がるのを防ぐ機構らしい。これは、サイドブレーキではなくメインのブレーキ系統を使っているようだ。当然だが、アクセルを踏んだ時点でブレーキはリリースされる。
便利な機能だが、ヒールアンドトゥを使えばこんな機能は必要ないし、今まではそうしていた。

くるま(9)

2010年03月07日 | Weblog
室内は当然ながらミニバンより狭いが、ミニバンよりシートは大きくしっかりしている。

ミニバンの場合、大型のミニバンでも背もたれの高さが低く、平板であるため落ち着かないものが多い。これは、フルフラットシート(これを使う機会がどの程度あるかは疑問だが)にするために座り心地よりもシートアレンジを優先した結果で、5ナンバーの背高ミニバンだと結構ひどい状況になっている。背もたれの高さが大人の脇の下くらいまでしかないものもある。

今の車は椅子のサイズもしっかりしており、大人が座ってもきちんとホールドしてくれるサイズと形になっている。もっともドライブシャフトを通すためのセンタートンネルがあるため、後席中央部に座るのは厳しい。ただし、後席中央にもきっちりと3点式シートベルトがついている。

車のキーをスロットに差し込み、ブレーキを踏みながらスタートボタンを押すことによりエンジンがかかる(写真、クリックで拡大)。キーを差し込むのはキーを充電するためとのこと。

運転席と助手席はパワーシートで、座面のスライドと高さ、背もたれの角度がスイッチで調整出来る。運転席は背もたれのサイドサポートも電動。
運転席には2人分のポジションメモリ機能があり、ドアミラーの位置とともにキーに覚えさせることが出来る。

ところでキーに覚えさせるというのはどういうことかと言うと、、、

車のキーは2個あり、たとえば一台の車を2人で使う場合には「これが自分のキー」と決めておく。(これを仮に「キー1」とする)。
キー1を使ってエンジンを始動した状態で、ドアミラーやシートの位置を設定してメモリーボタンを押すと、その位置がキー1に記憶される。

なので、別の人がキー2を使ってシートやドアミラーの位置を変えても(当然、キー2にもポジションメモリーが可能)、自分のキーであるキー1で車のドアロックを解除した時点で、シートとドアミラーの位置は自動的に自分のポジションに復帰する。なので、奥さんと車を共用する場合でも、毎回シートやドラミラーの位置を自分で変える必要はない。これは便利。

ルームミラーにはETCが内蔵されており、自動防眩機能も標準。
ワイパーはレインセンサー付きのオートワイパーで、フロントウィンドウのレインセンサーが雨の量をモニターして必要時にワイパーが動く。最初はギミックかと思ったが、結構使えるためほとんどオートにしている。

ヘッドライトはバイキセノン(プロジェクター式の)でロービームだけでもかなり、いや、非常に明るい。前のストリームはキセノン(HID)なのに相当暗かったのだが、同じワット数とは思えないほど明るい。

ライトといえば、最近のBMWにはすべてイカリングという俗称のポジションライトがついている。正式名称はエンジェルリングとか言うらしいが、日本では「イカリング」という少々恥ずかしい名前で通っている。どんなものかは写真を参照。

このイカリングの色が思いっきり電球色(オレンジ色)のため、出来ればLEDの白色にしたいのだが、ドイツ車は電球をLEDにすると色々と不都合が起こるとのことなので、思案中。