ラージギルでの朝、昨夜泊まったホテルはラージギルのバススタンドの向かいにあった。このためか、車のクラクションなどで騒音が酷く耳栓をして寝たが、それでも良く寝られなかった。

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8時にチェックアウトをして、屋台でチャイ(甘く煮出したミルクティー)を飲んだ後、南の王舎城方面に向かう。竹林精舎の手前の三叉路に遺跡があった。アジャータシャトルのストゥーパである。車を停めて見学をする。

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1メートルほどの高さの石垣が組まれていた。ストゥーパの基盤なのだろうか。その上に更に小さな石垣があり、数本の柱らしいものが見える。

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その後、竹林精舎の南に車を停めて、南西方面に歩いて温泉地に向かう。

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道路沿いには土産を売る人や布施を求める人などがいる。こちらではトマト等で飾られた豆モヤシを売っている。

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橋を渡るとヒンドゥー教の寺院が見えてきた。

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祠内の神はハヌマーンである。インドの一大叙事詩ラーマーヤナで、ヴァナラ(猿族)のハヌマーンは怪力と無私の忠誠心で、ビシュヌ神(宇宙の維持の神)の化身であるラーマ王子を助けて、魔王によってスリランカに幽閉されたラーマ王子の妻シーターの救出作戦に大活躍する。温泉地であるため、お参りする信者も裸である。祠の壁にもハヌマーンがいる。

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寺院横の壁の上から覗き込むと、下に裸の男たちや洗濯をしている人たちが見える。階段を下りてみると、周りにはお湯があふれていた。

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ワニ形の口から勢いよくお湯が出てくる。触ってみると、お湯は熱くもなく温くもない。適温である。

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一画に階段があり更に下に降りると温泉地になっている。裸の男たちが見える。

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温泉地の後方(西方面)は五山の1つヴァイバーラ山があり、斜面には七葉窟がある。七葉窟は、仏陀がクシーナガルで入滅した後、500人の弟子(阿羅漢)たちが集まり。第1回の経典編集会議が開かれた場所であるという。五百羅漢の云われは、この七葉窟に集まった阿羅漢のことである。
そのヴァイバーラ山への階段を上って七葉窟に向かう。階段の遺跡は「ピッパラストーンハウス」と言い、仏陀の弟子の1人マハー・カーシャパ(大迦葉)が好んで滞在したところと言われる。

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上ってみるが、ピッパラストーンハウス上には、何もない。

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七葉窟に行くには更に山を上るようだ。右手には洞窟らしき窪みが見える。

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近づいてみるが、人が入り込むほどのサイズではないようだ。

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ピッパラストーンハウスの上から北側を望む。

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視線を右に移して行くと、眼下には先ほどまでいた温泉地のある寺院が見える。右(東方面)に見える山は、五山の1つヴィプラ山である。

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西方面の山頂に向け他の巡礼者と一緒に階段を上っていく。

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振り返ると、後にも多くの巡礼者や観光客が上がってくる。前方(東)のヴィプラ山と現在上って来ているヴァイバーラ山との谷間が旧王舎城の北門にあたる。

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結構遠い。15分ほど歩いただろうか。途中に寺院が現れ、道が平らになった。そろそろ頂上は近いのだろうか。

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それにしても道のあちこちに牛の糞が落ちている。インドでは、回りだけでなく、足元にも注意が必要だ。さらに進むと正面に再び寺院が見えてきた。道は行き止まりに見える。

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道端に座り込んでいる地元民に七葉窟の場所を聞くと、寺院入口の手前の右の階段を降りろと言う。

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人々が集まっている。七葉窟が見えてきた。七葉窟の上が山頂方面であり、七葉窟は斜面に位置している。

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七葉窟から少し目をそらすと、ここがヴァイバーラ山の北斜面であることがよくわかる。

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巡礼者や僧侶が、洞窟に向かって経を唱えている。

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人が入れそうな洞窟が見える。

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覗き込むが、奥が見えない。少し深いようだ。ライトを照らしながら数メートル進むと洞窟内の奥が見える。

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やはり多くのロウソクに火が灯されている。

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洞窟内は、狭い上、人の出入りが多く足元の砂が舞い上がって少し息苦しい。合掌してすぐに引き返した。時間は9時半を過ぎていた。ドライバーのヴィージェイは、そろそろ次の目的地であるパトナに行こうと言う。しかし、私はあと1か所どうしても行きたい場所があった。昨日から何度も通っている王舎城内にあるマガダ国当時の戦車の轍である。
南門へ向かう街道を下り霊鷲山へ向かう三叉路あたりのはずだ。しかし昨日も見つからなかった。再度、南に車を走らせ、地元民に聞く。霊鷲山への三叉路を通り過ぎた左手に城壁のようなものが見え子供たちが数人見えた。

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車を降りて城壁内に入り込むと轍があった。しかし、他に観光客は誰もいなかった。

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マガダ国のビンビサーラ王は、この五山に囲まれた、王舎城を首都とし、富国強兵策に成功したといわれる。次王アジャータシャトルの時代には、強国だったコーサラ国を併合し、インド統一への道筋を作ることとなる。マガダ国が最強となって行く背景の1つに、領内にある鉄鉱石や森林資源を擁していたことがあると言われている。この戦車の轍は、当時のマガダ国の繁栄ぶりを覗わせる。見学後、街道を再度、北方面に戻り、パトナへ向け車を走らせる。王舎城の北門を抜け、温泉精舎を越え、竹林精舎を越える。すると、また城壁らしきものが見えてきた。

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こちらはアジャータシャトルが作った新王舎城の城壁の跡であろう。ダイバダッタにそそのかされ、ビンビサーラ王を餓死させて王になったアジャータシャトルは、その後事の重大さに気づき、医師ジーヴァカのすすめで、彼のマンゴー園で、仏陀の教えを聞き、罪を悔い改めたという。

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時間は10時20分である。これでラージギルで予定していた場所は終了である。次の地、ビハール州の州都パトナーに向け急ぎ車を走らせた。
(2012.11.22)


8時にチェックアウトをして、屋台でチャイ(甘く煮出したミルクティー)を飲んだ後、南の王舎城方面に向かう。竹林精舎の手前の三叉路に遺跡があった。アジャータシャトルのストゥーパである。車を停めて見学をする。


1メートルほどの高さの石垣が組まれていた。ストゥーパの基盤なのだろうか。その上に更に小さな石垣があり、数本の柱らしいものが見える。


その後、竹林精舎の南に車を停めて、南西方面に歩いて温泉地に向かう。


道路沿いには土産を売る人や布施を求める人などがいる。こちらではトマト等で飾られた豆モヤシを売っている。


橋を渡るとヒンドゥー教の寺院が見えてきた。


祠内の神はハヌマーンである。インドの一大叙事詩ラーマーヤナで、ヴァナラ(猿族)のハヌマーンは怪力と無私の忠誠心で、ビシュヌ神(宇宙の維持の神)の化身であるラーマ王子を助けて、魔王によってスリランカに幽閉されたラーマ王子の妻シーターの救出作戦に大活躍する。温泉地であるため、お参りする信者も裸である。祠の壁にもハヌマーンがいる。


寺院横の壁の上から覗き込むと、下に裸の男たちや洗濯をしている人たちが見える。階段を下りてみると、周りにはお湯があふれていた。


ワニ形の口から勢いよくお湯が出てくる。触ってみると、お湯は熱くもなく温くもない。適温である。


一画に階段があり更に下に降りると温泉地になっている。裸の男たちが見える。


温泉地の後方(西方面)は五山の1つヴァイバーラ山があり、斜面には七葉窟がある。七葉窟は、仏陀がクシーナガルで入滅した後、500人の弟子(阿羅漢)たちが集まり。第1回の経典編集会議が開かれた場所であるという。五百羅漢の云われは、この七葉窟に集まった阿羅漢のことである。
そのヴァイバーラ山への階段を上って七葉窟に向かう。階段の遺跡は「ピッパラストーンハウス」と言い、仏陀の弟子の1人マハー・カーシャパ(大迦葉)が好んで滞在したところと言われる。


上ってみるが、ピッパラストーンハウス上には、何もない。


七葉窟に行くには更に山を上るようだ。右手には洞窟らしき窪みが見える。


近づいてみるが、人が入り込むほどのサイズではないようだ。


ピッパラストーンハウスの上から北側を望む。


視線を右に移して行くと、眼下には先ほどまでいた温泉地のある寺院が見える。右(東方面)に見える山は、五山の1つヴィプラ山である。


西方面の山頂に向け他の巡礼者と一緒に階段を上っていく。


振り返ると、後にも多くの巡礼者や観光客が上がってくる。前方(東)のヴィプラ山と現在上って来ているヴァイバーラ山との谷間が旧王舎城の北門にあたる。


結構遠い。15分ほど歩いただろうか。途中に寺院が現れ、道が平らになった。そろそろ頂上は近いのだろうか。


それにしても道のあちこちに牛の糞が落ちている。インドでは、回りだけでなく、足元にも注意が必要だ。さらに進むと正面に再び寺院が見えてきた。道は行き止まりに見える。


道端に座り込んでいる地元民に七葉窟の場所を聞くと、寺院入口の手前の右の階段を降りろと言う。


人々が集まっている。七葉窟が見えてきた。七葉窟の上が山頂方面であり、七葉窟は斜面に位置している。


七葉窟から少し目をそらすと、ここがヴァイバーラ山の北斜面であることがよくわかる。


巡礼者や僧侶が、洞窟に向かって経を唱えている。


人が入れそうな洞窟が見える。


覗き込むが、奥が見えない。少し深いようだ。ライトを照らしながら数メートル進むと洞窟内の奥が見える。


やはり多くのロウソクに火が灯されている。


洞窟内は、狭い上、人の出入りが多く足元の砂が舞い上がって少し息苦しい。合掌してすぐに引き返した。時間は9時半を過ぎていた。ドライバーのヴィージェイは、そろそろ次の目的地であるパトナに行こうと言う。しかし、私はあと1か所どうしても行きたい場所があった。昨日から何度も通っている王舎城内にあるマガダ国当時の戦車の轍である。
南門へ向かう街道を下り霊鷲山へ向かう三叉路あたりのはずだ。しかし昨日も見つからなかった。再度、南に車を走らせ、地元民に聞く。霊鷲山への三叉路を通り過ぎた左手に城壁のようなものが見え子供たちが数人見えた。


車を降りて城壁内に入り込むと轍があった。しかし、他に観光客は誰もいなかった。


マガダ国のビンビサーラ王は、この五山に囲まれた、王舎城を首都とし、富国強兵策に成功したといわれる。次王アジャータシャトルの時代には、強国だったコーサラ国を併合し、インド統一への道筋を作ることとなる。マガダ国が最強となって行く背景の1つに、領内にある鉄鉱石や森林資源を擁していたことがあると言われている。この戦車の轍は、当時のマガダ国の繁栄ぶりを覗わせる。見学後、街道を再度、北方面に戻り、パトナへ向け車を走らせる。王舎城の北門を抜け、温泉精舎を越え、竹林精舎を越える。すると、また城壁らしきものが見えてきた。


こちらはアジャータシャトルが作った新王舎城の城壁の跡であろう。ダイバダッタにそそのかされ、ビンビサーラ王を餓死させて王になったアジャータシャトルは、その後事の重大さに気づき、医師ジーヴァカのすすめで、彼のマンゴー園で、仏陀の教えを聞き、罪を悔い改めたという。


時間は10時20分である。これでラージギルで予定していた場所は終了である。次の地、ビハール州の州都パトナーに向け急ぎ車を走らせた。
(2012.11.22)
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