岩手県一関市東山町 農家民宿三澤

岩手県一関市東山町
日本百景猊鼻渓(げいびけい)のある町の里山の古民家民宿で、只今、奮闘中です!

東日本大震災 古民家の土蔵は余震が続き修復は不可能です!

2012年03月04日 | 東日本大震災

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東日本大震災3.11と4.7の余震で土蔵の上の部分が壊れました。

岩手・宮城内陸地震で土が脆くなり、今回の巨大地震で崩落しましたが、東日本を中心に余震がいまだに続いています。

土蔵は、屋根があり瓦は無事でした。雨漏りで傷んだ時に補強の工事を行いましたので重い上の部分の落下で済みました。

土蔵は今から約150年前に建てられ当時の材料が竹と縄と藁を混ぜた土が見えます。

2本の竹は、崩れ落ちた土からむき出しになっていますが、内部は、歪みが無く使用には支障ないです。

「これから、どうしよう?」と父親に話すと「壁が落ちたら窓を開けて本を読み易い様に明るくするんだな!」でした。屋根があるためと内部の補強工事が終わっているので楽観的です。

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大量の土が落ちましたが白い壁や亀の形をした補強部分は大丈夫です。

土木施工の技師の父親の眼は、壊れて当然と考え次の事を考えています。

「大事にしてね!」と高齢の親戚の声を思い出して、感傷的になりましたが、現実は修復し復元は不可能です。シルクロードを渡り伝わった炎の飾り模様は一部に残っていて貴重と考えていましたが「良く見られる事が重要では無いです!」から現代建築との調和が今後の課題です。

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震の度に藁を混ぜた土が落ちて来ています。

東日本大震災発生から、後1週間で1年です、余震で土蔵から落下する土は、巨大震災を忘却の彼方にしない戒めです。

(東日本大震災から1年になりますが深刻な被害が各地にまだ手付かずで残っています、それが無念です!)