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時間は何をしていても過ぎる。

「幻想交響曲」の聴き比べとウェル・フロートボード。

2015-02-08 13:17:32 | クラシックCD
たくさんある幻想交響曲の録音のなかから思い付きで3枚。

①ヤルヴィ(パーヴォ)/シンシナテイSO


「TELARC」録音でDSDなどといった表示があり、録音面では期待をして入手したが、はずれてしまった。重心の低いどっしりとした音像なのは良いが、音楽が飛び出てこない。いくら工夫してもきれいに鳴ってくれず、悩ましい。
しめった葉っぱを使った焚き火である。いぶしているだけで、何時まで経っても発火しないもどかしい演奏である。実際には盛り上がっているのだろうが、昂奮が伝わってこない。随分前にH○Vで安売りされていたのを買ったのだが、在庫が残っても仕方がないような演奏。

②デュトワ/モントリオールSO


さすがに「音の魔術師」。色合い鮮やかな絵画のような幻想である。次々と繰り広げられる色彩の世界。聴いていて愉しくなってくる。独特の気品もある。デュトワ/モントリオールSOの録音のなかでも屈指のものだと思う。

③ミンコフスキ/ルーヴル宮音楽隊&マーラー・チェンバー・オーケストラ


大変評価の高い録音だが、入手してから先日までどこが良いのか理解できなかった。通常より少ない編成で演奏しているからか、音響に厚みがない。克明に切り刻んでいる割には、精緻さが感じられない団子状の音楽である。
ところが先日ラインケーブルを「ハル君」(七味とうがらしさん命名)に交換してから一転した。切れ味のある活きた音楽になった。見通しの良い楽器の音がHarbethから飛び出てくる。ミンコフスキはどんな指揮者なのかほとんど知らないが、この幻想はすごいと思うようになった。もともとはGrammophonの録音だが、持っているのはBrilliant盤。

「幻想交響曲」も「新世界」と同じく何通りもCDを持っているので、また、記事を書きたい。

話しは変わるが、昨年11月22日(土)、長野県白馬村付近を震源地とした長野県北部地震が発生した。当地、糸魚川では震度5弱だった。22時08分、Harbethを聴きながらうとうとしていたら揺れが来た。CDキャビネットの上に置いてあった小さな額がガシャンと床に落下した。一瞬で頭が冴え、緊張して身を硬くしながら、多分、左右のHarbethの中心の辺りを凝視していた。
ミシミシと軋む家のなかで、Harbethは揺れていなかったように思う。
Harbethにはウェル・フロートボード(以下WFB(七味とうがらしさんの表示のしかた))を敷いている。


WEBがなかったら、4本足の専用スタンドに、ただ乗っているだけのHarbethは転がっていたかも知れない。音楽が軽やかに、重厚に宙を舞うためにはWFBは必須の道具である。あの時は揺れを吸収してHarbethが転がるのを防いでくれた。
コメント (2)
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