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時間は何をしていても過ぎる。

NAXOSについて

2013-10-20 17:11:32 | オーディオ
いろいろな意味で個性的なNAXOSは、通常のレーベルのCDでは満たされることのない、私たちのこころの隙間を潤してくれる。
kazuも何枚もNAXOSを持っているが、そのなかでもふだんは聴かない3枚を紹介しよう。


ストラヴィンスキー バレエ「プルチネルラ」
シュテファン・ザンデルリンク/ボーンマス・シンフォニエッタ
フィオナ・ジェーンズ(s) イアン・ボストリッジ(t) ヘンリー・ハーフォード



ストラヴィンスキーは突然作風を変化させる、目は飛び出ていないが、カメレオンのような作曲家だった。「春の祭典」など前衛的な作品を書いた後、バッハやヘンデルなどを模範とする「新古典主義」なる作風に転向。「プルチネルラ」はペルゴレージの作品を元に書いた。
「プルチネルラ」は色男が嫉妬され、殺されかかるが、助かって村の娘と一緒になってハッピーエンドという筋書きとのこと。
ほのぼのとした感じの録音で、コメディのような雰囲気がよく出ている。歌手の名前には詳しくないkazuでも知っているビックネームのボストリッジが歌っているところなど、NAXOSらしい。


シチェドリン カルメン組曲(ビゼー原曲) テオドル・クチャル/ウクライナ国立交響楽団



ビゼーのオペラをバレエ上演するためにロシアのシチェドリンという作曲家が編曲したもの。
昔、メロディアのLP、ロジェストヴィンスキーの爆演録音があった。kazuも持っていて、荒削りのバリバリの録音だった記憶がある。それに比べると、もちろんではあるが音質は抜群によく、演奏も整然としている。
弦楽器と打楽器だけで、よくこんな表現ができるものだと感心する。情熱的なカルメンのメロディーの魅力がダイレクトに伝わってくる。
だが、編曲後のカルメンはあくまでも趣味のよくない模造品。とても格調高くというわけにはいかない。冗談的な部分が散見される。変態的なところもある。
でも、聴いているとそれなりに楽しい。ということはkazuも変態なのか。



スペインとポルトガルの管弦楽作品集
アルバロ・カッスート/アルガルベ管弦楽団



アルバムに入っているアリアーガの「交響曲ニ長調」が出色。もちろん、他の作品もしっとりとしていて楽しめる。
アリアーガはモーツァルトが生まれてから50年後(1,806年)に、スペインのバスクのビルバオ(サッカーのアスレチック・ビルバオの地)で生まれた。誕生日が同じであることから「スペインのモーツァルト」と称されている。誕生日が同じであるばかりではなく、幼少のころから活躍したのもモーツァルトと同様。そしてわずか二十歳をむかえる寸前の、19歳数か月で人生を終えてしまった。
「交響曲ニ長調」からはしっかりとした様式のなかに、スペインの風情が織り込まれている。青空に突き抜けるような素直さと、優美で少し甘酸っぱさを調和させたような旋律は、青年アリアーガの颯爽とした姿をイメージさせてくれる。


以上の他にも、NAXOSのCDは多数所有している。
また今度紹介させてほしい。

コメント (2)
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