ITインフライターが日経産業新聞を読み耽る

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富士ソフトが再生医療…

2014-03-17 12:36:26 | NewsPaper
現在の転職活動について
いよいよ決断の時がやってきました
とはいえ、慎重と思い切りのバランスは程よく…


さて、本日の日経産業新聞から、1面からこの記事をピックアップ
『耳の軟骨培養 鼻に移植
 年600人分作れる設備
 富士ソフトが再生医療』

富士ソフトが再生医療事業に参入する
という記事

耳の軟骨細胞を培養し、鼻の軟骨に移植する技術を
開発したそうです

軽く調べてみましたが、これは2005年に東京大学からの技術移転を受けて
富士ソフト株式会社が『インプラント型再生軟骨』の実用化開発を始め

研究段階から事業段階への目途ができてきたということのようですね

富士ソフトとしては、既存のSIerとしての事業以外にも
収益の柱を作っていきたいということから、一風変わった
ことを次々に着手しているようですね

今回の再生医療技術というのは、先天的な疾患やけがなどによって
鼻の軟骨が欠損し、鼻呼吸ができなかったり眼鏡がかけられなかったりする
といった不自由がある患者に対して用いるそうです

患者の耳の軟骨を5㍉㍍角ほど採取し、血液の一部を使って培養し
50日間で縦50㍉㍍幅6㍉㍍厚み3㍉㍍の大きさにするとのこと
細胞は採取した量の1000倍以上に増えるそうです

鼻の部分の軟骨にはある程度の硬さと厚みが必要のようですが
細胞を厚みのある形に培養するのが難しいとのこと
今回、富士ソフトと東大との共同研究によって
体内で吸収されるプラスチックとコラーゲンを使って土台をつくり
硬度のある軟骨の再生に成功したそうです

現在、3人の患者での治療を通しての臨床研究を実施し
3年経過後も問題はないそうです
あとは、今年9月に治験を始め2015年初頭には
再生軟骨1個当たり350万円程度での販売を開始したいとのこと

なお、富士ソフトの本来の事業でのノウハウから
再生軟骨の培養中に他人から採取したものが混ざるといった事故を
防止するシステムも開発したとのこと
これは、医療事故防止の観点でほかの医療分野にも
応用することができそうですね


数年後のSIer業界の先細り予測を鑑みての中長期的な事業の掘り起し
このような取り組みで社会に貢献することができるというのを
改めて思い知る次第です