ボケていた。日曜日の例会山行で集合場所の倉敷駅北口に行く途中、セブンイレブンでホットコーヒーとパンを買った。慌ただしく駐車場に車を止めて、ザックを担いで集合場所に急いで向かった。
7:30定刻にチャーターバスが出発。さてゆっくりと朝食にしようと思い、パンを出して一口食べた時、あっ、ない、どこにもない。コーヒーがないことに初めて気付いた。
どこにコーヒーを忘れたのか俄かに思い出せない。そうだ、確か駐車場で車のルーフにコーヒーを置いた。ザックを車から下ろすことに気を取られ、車のルーフに置いたコーヒーのことをすっかり忘れてしまっていた。
案の定、山から下りて倉敷駅北口の駐車場に戻ったら、僕の車のルーフに蓋をしたままのコーヒーカップが寂しそうにポツンと立っていた。
車を運転しながら、すっかり冷えたホットコーヒーをすする。物忘れは老いの表れなのだと思うと、コーヒーがやけに苦く感じられた。