風になれ

大自然のふところで山歩きを楽しむ生活。
いつの日にか、森にそよぐ風になれたら・・

老いるということ

2014-11-21 | Weblog


 今年4度目の入院。カミさんが入院生活をしている間、僕の生活パターンは入院シフトにスイッチする。
 仕事が終わると会社から大学病院に直行して、院内のスタバでコーヒーを買い、病室に向かう。カミさんと病状のことや子供たちのことなど、つかの間の会話を楽しむ。病院を後にスポーツジムに立ち寄りサウナとシャワーだけ済ませてスーパーマーケットへ。食べきりサイズの総菜などを買って帰宅。お湯を沸かしてインスタントみそ汁にチンした総菜で一人だけの寂しい食事。その間に洗濯機を回すこともある。耳が遠くなった義母はすでに一人で食事を済ませているし、会話らしい会話はない。一日が単調に、静かに過ぎる。会話のない家。



 人には天命があり、必ず別れがある。いずれカミさんとのお別れもある。どちらが先に逝くかは天命だからわからない。でも、どちらかはいずれ一人になり、一人で生きて、生活していくことになる。
 今はそのための助走、独居老人に向けたトレーニングなのかなあとも思う。
 法然の言う「易行往生」、親鸞の言う「自然法爾」の境地に少しずつゆっくりと近づいている。そういう安らいだ心が自然と得られるから、老いるのはまんざら悪くない。老いることはありがたいものだ。