南岸低気圧が発達すると太平洋側を進むため、東海や関東に大雪をもたらす。気温は6℃以下であり、思ったより高い気温で降雪を見る。6℃というのはあくまでも地上1.5mの百葉箱付近の気温であるため、上空1500mぐらいの気温はマイナス30℃や40℃といった低温であるため、雨が雪に変わる。低気圧の等圧線が立て込むと暴風雪となり、降雪になれていない首都圏では交通機関の遅延や、欠航が相次ぐ。
着雪した電線が雪の重みで切れ、停電が発生し易い。道路についてもシャーベット状の雪は滑りやすく、翌日の早朝には気温が低下するため、道路が凍り、アイスバーンとなるため、ブレーキが効きにくく、スリップしやすくなる。高齢者の転倒事故のニュースが伝わっている。雪道になれていないとバランスを崩ししやすい。歩行はグリップの効く靴を履くべきで、革靴やプラスチック底の靴は特に滑りやすい。歩幅を短くし、すり足がよい。
出来るだけ外出は避けるべきで、車の運転は特に注意が必要である。スタッドレスタイヤを装着し、安全の強化のために、チェーンを準備しておくことをお勧めしたい。最近は、ゴム製のチェーンやスパイクを装着した物が市販されている。装着には種類によってテクニックがいるため、あらかじめ装着の仕方を体験しておくと良い。夏タイヤでの走行が、スリップ事故を起こしやすいということを知り、場合によっては事故の原因を作るため、甘い考えは禁物である。
坂道でストップしてしまい後続車も動かない状況をよく見かける。救急車などの緊急車両の走行を妨害することにもなり、迷惑行為である。レッカー車を呼んでも同様なケースが多発していれば直ぐに来てくれるわけではなく、車内は暖房が効いても、バッテリーが上がりやすい。坂道の途中では、チェーンをかけるにしても、滑りやすく、ジャッキアップもままならない。もし夏タイヤの走行中であれば、坂道を上る前にチェーンを装着すべきである。
降雪していなくても、坂道の下りは加速度が付くため制動距離が伸びやすい。フートブレーキの多用はブレーキの加熱を招き、ブレーキオイルを沸騰させる。沸騰すれば気泡が発生し、ブレーキが効かなくなるため、エンジンブレーキを使うことが大切である。雪道になれない走行は十分に注意し、車の性能を熟知していないと思わぬ事故に巻き込まれやすい。余裕があれば雪道の走行等についての情報を参考にされたい。