ジョウブタキではなくジョウビタキ♂です。
大寒が過ぎ、立春への移行時期である。数日前は日本列島が冬の寒波に見舞われた。沖縄にみぞれ、鹿児島、長崎、熊本、福岡の九州圏、四国、山陰、山陽にも積雪に埋まった。南岸低気圧の影響で関東にも積雪が予想されていたが、幸いにも降雪はなく、雪に弱いとされる首都圏は大過なく過ぎた。自然のサイクルは地球規模の変化が影響する。日々の気象変化や日照時間等、確実に春に向けて動いている。
先日降った残雪がまだ完全に消えていない多摩川である。冬には多くのカモ類が見られ、日増しに個体数を増やしている。一時期コサギとカワウで占められていた浅瀬は、カモ類の休息場所となっている。オオバンの群れを見つけた。10羽ぐらいの集団である。ユリカモメは相変わらず多くいて、カモメが混じる。河川敷にはどこからか運ばれたピラカンサの木に、たわわに実った赤や黄色の実をカワラヒワ、ツグミ、ヒヨドリが争って食べている。この時期は食べ物がない時期で、まずいと言われて今まで残るピラカンサがえさになるのであろう。
セイタカアワダチソウの種を食するベニマシコ、ホウジロは枯草の種が好物のようである。それぞれの種で、少ない餌を食べ分けているのかもしれない。時々姿を見せるジョウビタキや、モズはもっぱら地面を動き回る芋虫のような昆虫を食し、メジロ・シジュウカラは雑食である。スズメや、ムクドリ、カラスなどは留鳥で、これも雑食性である。
カイツブリは潜りが得意、数羽で飛来し、長くいる。カンムリカイツブリもいるとのこと、先日はキンクロハジロを見た。カワセミ、猛禽類も飛来するので、冬場は鳥の撮影には事欠かない。野鳥の撮影ばかりではなく、ジョギングする人、バードウオッチングする人も多くなったようである。猛禽類も、コガモや土鳩を狙う。ハヤブサ、チョウゲンボウ、ハイタカ、ノスリ、オオタカ、トンビなどを見かける。大体、集団でカラスが追いかけるため、猛禽類がいるとわかる。カモ類が一斉に飛び立つ場合もそうである。
多摩川は自然が残っているためか、野鳥が住みやすい環境ともなっていて、人間ばかりではないので、自然の保護は続けてもらいたいと願っている。冬場は殺風景と思われるが、その中で活動する野鳥等、結構賑やかである。澄んだ空気はうまい。また、冷たい空気も、ジョギングやスポーツに興じている身体にはさわやかに感じられる。春を待つ草花もこれからは新芽を出す。